リストリー・ノーツ

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第3のローマが世界の頂点を目指す 第0回「初期状態の確認とポーズ解除前まで」

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6月14日に発売された、EU4の11番目のDLC、「Third Rome」。

いよいよ、ロシアに焦点が当てられた拡張となった。

ロシア圏の領土の大幅増・新たなプレイ可能国家・新たなロシア圏専用政体・正教の新たな要素・そして強力な「ツァーリ」国システム・・・すべての同士諸君が喚起する待望のDLCである。урааааааааa!!!!!!!!

 

今回はこちらのDLCを導入し、早速モスクワ大公国(Muscovy)でプレイ。

新たな要素を紹介しつつ、最終的には「ランキング1位」を目指していきたい。

当然、明とオスマンの打倒は至上命題となるだろう。

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今回は第0回として、初期状態の確認とポーズ解除前の行動のみを扱う。

 

 

 

宮廷(Court)画面

最初に、モスクワ大公国の初期状態を確認していく。

まずは宮廷画面から。

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大公(Grand Kniaz)はヴァシーリー2世

父の死後、叔父のユーリー公との間で大公位を巡り内戦が勃発。一時は大公位を奪われるに至ったが、1434年に彼が没したことでなんとか大公に返り咲いた。現在も、ユーリー公の息子ヴァシーリー・コソイと抗争中。

なお、内戦の中で盲目にされたため、「盲目公」の渾名も持つ。

 

内戦を勝ち抜き統一国家の基盤を整えた君主ではあるが、歴史上の知名度は低く、能力も3/1/2と低め。

特質(Trait)は攻撃的拡張(Aggressive Expansion)の影響を10%低減させる「慎重(Careful)」と、スパイ網構築スピードを30%上昇させる「Intricate Webweaver」の2つ。拡張に役立つ特質だ。

後継者はのちに「イヴァン大帝」の名で知られることになる人物。名君だけあり、こちらの能力は非常に高いので、途中で死なないよう祈るばかりである。

 

 

政体(Government)画面

次に、政体画面だが、こちらは見慣れない項目が増えていることにすぐ気づく。

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まず、政体は大公国(Grand Principality)だが、これはロシア圏のすべての君主国が持つ「ロシアの公国(Russian Principality)」と同じ効果をもつ。

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「ロシアの公国」は全プロヴィンスの不穏度(Unrest)が-1され、さらに税収に5%のボーナスが付与される。

そして、政体画面中央に存在する3つのアイコンは、ロシア圏の国家が共通して持つ「ロシアの能力(The Russian Abilities)」である。

左から順に、「法律の改正(Reform Sudebnik)」、「オプリーチニナの支援(Support Oprichnina)」、「ストレリツィの編成(Raise Streltsy)」の3つである。それぞれ専用のポイントが毎ターン一定量蓄積され、これが100に達した際に効果を発動できるようになる。

 

専用のポイントの月上昇量に関しては、まず最低でも3ポイント、加えて3つの能力それぞれに対応する君主の能力値分だけ上昇する、というものである。

※すみません、勘違いしていました。月毎の上昇量ではなく、年毎でした。

たとえばイヴァン3世の能力値はすでに見たように3/1/2なので、「法律の改正」「オプリーチニナの支援」「ストレリツィの編成」の専用ポイントはそれぞれ6/4/5ポイントずつ上昇するというわけだ。

ちなみにポイントは最大で150ポイントまで蓄積されるため、100ポイントに達したからといってすぐに使わないと勿体ない、というわけではない。

 

各能力の効果は、それぞれ「全プロヴィンス自治度-10」「全反乱軍の進行度-30%」「戦争疲弊-2%に加え、首都に一定数のストレリツィ・ユニットを招集する」という強力なもの。

これだけ強力な効果を、時間経過のみでペナルティなしで使用できるのだから——今回の拡張によって、ロシア圏の勢力がいかに強化されたかがよくわかる。

なお、ストレリツィ・ユニットに関しては、実際に使用する際に解説する。

 

 

外交(Diplomacy)画面

外交面だが、今回のプレイではデンマークリトアニアノヴゴロドにライバル指定されている。さらに、従来と比べて属国の数が増えているため、同盟国を新たに作る余地が存在しない。

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属国は全部で5つ。従来と同様のプスコフ共和国(Pskov)、ヤロスラブリ公国(Yaroslavl)、ペルミ公国(Perm)に加えて、新たにロストフ公国(Rostov、下図黄色の領土)、ベロオーゼロ公国(Beloozero、下図紫の領土)の2つが加わった。

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いずれも小国だが、1444年当時は厳密にはモスクワ大公国領に編入されていなかった領土である。フランスやオスマンのように、序盤はこういった小国を飲み込んでいき、領土を少しずつ拡大していくのが基本方針となるだろう。

 

 

経済(Economy)画面

経済状況は次の通りだ。

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初期保有プロヴィンス数は22。うち3プロヴィンスがテリトリー・プロヴィンスである。

要塞3つを破棄すれば毎月の収入は陸軍維持費最大でも4.86。レベル1の顧問を3種類すべて雇用しても黒字を維持できるという意味で、経済的にはかなり余裕がある方。

なお、商人2人は、カザン交易圏から首都のあるノヴゴロド交易圏への移送(Transfer)任務と、ノヴゴロド交易圏よりも下流に位置する白海(White Sea)交易圏での収集(Collect)任務についている。

旧バージョンではカザンだけでなくキエフ交易圏からも移送していたはずなので、ここも微妙な変更点か。

ただ、白海ノードの交易シェア率は6%しかなく、こんなところで収集しても大した額の収入にはならない。よって、旧バージョンと同じく、キエフ交易圏に商人を移し、移送させるのが良いだろう。

 

 

アイディア(Idea)画面

続いてモスクワ大公国のアイディアも確認していく。

ナショナルアイディアも随分変更がかかっている。

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初期から持つ「伝統(Traditions)」は外交関係+1と白兵ダメージ+10%。

そして、以降のナショナルアイディアは下記の通りである。

  1. 貢物の収集者*1(Gatheres of Tribute):税収入+10%
  2. ドミトリー・ドンスコイの遺産(Legacy of Domitriy Donskoi):年間陸軍伝統上昇+0.5
  3. 府主教の座(Seat of Metropolitan Bishop):布教力+1%、真なる信仰への寛容+1
  4. ポメスチエ軍*2(Pomestnoe Voisko):陸軍士気+10%
  5. ボヤールの強さ(Strength of the Boyars):安定度上昇コスト-20%
  6. 逆茂木の大境界線(Zasechnaya Cherta)*3:要塞維持費-20%
  7. ビザンツ皇帝の子孫(Descendants of the Byzantine Emperors):外交評判+1

全ナショナルアイディアを獲得すると、陸軍上限+33%のボーナスを得られる。

全体的に、防衛向きのアイディアセットと言えるだろうか。

ロシア化した際に新たなアイディアセットを得られるとのことなので、そのときにまたそちらも紹介したい。

 

 

宗教に関しても新たな要素が加わっているが、こちらものちに紹介する。 

 

 

ポーズ解除前にすること

以上の初期状態を確認したうえで、ポーズ解除前に以下の行動を取る。

  • ノヴゴロド(Novgorod)征服ミッションを選択(先にしておかないと消える可能性あり)
  • 領内の全要塞を破棄
  • 各種レベル1顧問を雇用
  • ナショナルフォーカスは統治のままにしておく
  • ライバル指定はノヴゴロドと大オルド(Great Horde)、カザン=ハン国(Kazan)にしておく。
  • トヴェリ公国(Tver)に外交官を派遣し、スパイ網構築を行う。
  • 白海交易圏の商人をキエフ交易圏に移し、移送任務に就かせる。
  • 全軍をノヴゴロド国境線に向けて移動。将軍ドミトリー・シェミャーカも配備。

 

1ヶ月後の1444年12月11日にノヴゴロドに向けて宣戦布告。

そして「第3のローマ」の覇権拡大を開始する。

 

第1回につづく。

*1:モスクワ大公国はモンゴル人たちへの貢物を収集する役目を担っていたようで、この特権の存在が、他の「タタールのくびき」に囚われたロシア諸勢力と比べ、モスクワが力を維持する理由になったのだという。

*2:ポメスチエとは封地のこと。歴史上では、イヴァン3世がノヴゴロドを征服した後、ノヴゴロド貴族から没収した土地を大公国の軍人たちにポメスチエとして再分配した。

*3:クリミアの遊牧民による略奪に対抗すべく作られた要塞線。英語ではGreat Abatis Border。ロシア版万里の長城