2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧
8世紀前半にウマイヤ朝勢力がその全域を支配して以来、このイベリア半島を統一したイスラーム勢力は存在しなかった。 ウマイヤ朝崩壊後はその生き残りが後ウマイヤ朝(コルドバのカリフ国)を建国するも、北方に侵出してきたキリスト教勢力と激しく争い、さ…
11世紀初め、元主君サブールを追放し新たに王朝を打ち立てたアル=マンスールの一族は、そのおよそ100年後に存続の危機を迎えていた。 王国を拡大させた3代ウマルの死後、2代続けて10年に満たない統治の中で不審な死を遂げ、6代ワハブはわずか4歳での即位とな…
「勝利者」アル=マンスールから始まるアフタス朝は、アル=マンスールの孫にあたる第3代「狼王」ウマルの時代に大きな繁栄を迎える。 しかしウマルの死後、王国は混乱の時代を迎える。まずはウマルの息子であるアル=ファドルはカスティーリャ王国を打倒し、反…
11世紀初頭、後ウマイヤ朝末期の混乱に乗じ、元スラヴ人奴隷のサブールが建国したバダホス王国。そのサブールの宰相を務めていたベルベル人、通称「バダホスのアル=マンスール」ことアブダラー・イブン・アル=アフタスがサブール死後その息子たちを追放し王…
11世紀前半に後ウマイヤ朝が滅んだ後に生じた、タイファ時代と呼ばれるアル=アンダルスの戦国時代。これを勝ち抜き、新たにアル=アンダルスの支配者となったのが、「バダホスのアル=マンスール」より始まるアフタス朝バダホス王国である。 王国の大国化を…