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【Vic3/PAX HISPANICA MOD】インペリオ・エテルノ③(最終回) 英国本土決戦(1856-1866)

 

「太陽の沈まない帝国」スペインが、その覇権を保持したまま19世紀を迎えた世界は、1856年に到達していた。

国内の産業革命によって急速な発展を遂げる大英帝国は、このスペインの覇権を脅かすべくアジア進出を図りビルマに侵攻するも、スペインの介入により断念。

逆にスペインは極東の大国・中国での影響力を確実なものとするべく、拡大していた中国南部のカトリック教徒たちに反乱を起こさせ、大清帝国を打倒。同地に同君連合としてのスペイン領中華帝国を成立させる。

その途上で、新大陸のスペイン植民地では、スペインからの独立を目指す反乱が立て続けに発生。

いずれも鎮圧を果たしたものの、今後の反乱を抑制するための国内改革の必要性を痛感した皇帝カルロスは、軍部の改革派将校らの提言を受けて選挙制度の導入を実現することに。

しかし厳しい所得制限の残る不十分な選挙制度は、世界における植民地の拡大や拡張主義を是とする資本家たちを中心とした政党に主導権を握らせる結果に。

彼らが次に標的と定めたのは、宿敵イングランドの一部となっていたアイルランド。プロテスタントに抑圧されるカトリック同胞の救出という大義を背に、世界最強の帝国スペインはもう1つの最強との直接対決へと突き進むこととなる。

アイルランド問題

民族主義運動が渦巻く中、アイルランド国民は、プロテスタントの圧政に今も苦しむ祖国を懐かしく思い出しています。私たちは、アイルランドをイギリスの圧政から解放する努力を再開しなければなりません。
1529年以来、何千人ものアイルランド人がスペイン王国の領土に居を構え、保護を受けてきました。スペイン王国の中央機関が作成した文書を収集し、保存するために16世紀に設立されたシマンカス総合文書館には、かつて祖国を追われた男女のユニークな物語を反映する文書が保存されています。彼らは、その容姿、特異性、異なる習慣、活動で、私たちの祖国建設に影響を与えました。

必要であれば、私たちは武力でもって、アイルランドを取り返すことになるだろう。

 

スペイン帝国と大英帝国。共に世界に植民地を有する「太陽の沈まない帝国」。

その二大帝国による直接対決が、ついに始まろうとしていた。

 

※本MODは日本語非対応であり、日本語でプレイするとオリジナルイベントの多くで文章が表示されないなど支障をきたすため、英語版にてプレイしております。

 

目次

 

Ver.1.8.6(Masala Chai)

使用DLC

  • Voice of the People
  • Dawn of Wonder
  • Colossus of the South
  • Sphere of Influence
  • Pivot of Empire

使用MOD

 

前回はこちらから

restorynotes.com

 

アイルランド戦争

「本作戦について、私から説明をさせて頂きます」

そう言って立ち上がったのは、マリーノ・アルメンダリス陸軍大臣の腹心にして、彼を頂点とする軍部最大派閥の改革派に属するフランシスコ・セラーノ。次期大臣候補と目されている男である。

「1857年11月現在、ヨーロッパ列強を巻き込む大規模な戦いが中東を舞台に繰り広げられようとしております。すなわち、オスマン帝国がエジプトに対し、これまでの戦いにおいて奪われた領土の回復を求める第3次エジプト・オスマン戦争です。

 この戦いにはオスマン帝国の後見人であるイギリスが介入。そしてオスマン帝国および英国の宿敵でもあるロシア帝国がエジプト側で参戦しております」

「そしてエジプトからは我々にも支援要請が来ております。ロシア帝国も我が国の同盟国でもあり、先達ての中国戦争においても多大な協力を受け取った相手でもあります。この要望を断る理由は一見ないようにも思えますが――」


「――あえて、我々はこれに応じず、中立を宣言すると」

宮廷首席顧問官ルイス・デ・ラ・クルス。諸大臣の意見を取りまとめ皇帝に報告し、逆に皇帝の意思を諸大臣に伝えるーー皇帝の個人的な友人であり第一秘書を長年務めてきた彼も今や52歳。会議を運営する閣僚たちもその多くが同年代か年下となり、より強い発言権を持って会議に臨むことができるようになっていた。

「はい。そしてこれは、より大きな目的の為の策となります」

「アイルランド問題だな」

ルイスの言葉に、セラーノは頷いた。

「その通りです。エジプト・オスマン戦争に応じる形で英国軍の主力が中東に向かっている隙を突いて、我々は宿敵イングランドとプロテスタントによって抑圧される立場となっているアイルランドのカトリック教徒たちを解放するための戦いに挑みます。

 もちろん、隙を見せているとは言え相手はかの大英帝国です。陸軍力では我らがスペイン帝国がこれを遥かに凌駕し、ビルマでも中国でもそれが勝利をもたらしましたが、今回は陸路で国境を接しているわけではない英国との直接対決となります。世界最強と名高い王立海軍ロイヤルネイビーを超える海軍力が絶対的に必要と考えられてきました。

 それ故に、この数年は海軍力の増強に力を尽くしてきました。結果、今や我らがスペイン海軍の威容はついに大英帝国を抜き、世界一となりました」

「ルイス閣下、今こそ、我々が英国に対し聖戦を仕掛けるべき時機が満ちております! いつでも号令を発し下さい!」

威勢よく告げるセラーノ。ルイスも迷いがないわけではなかった。このスペイン帝国はこの20年間、ひたすら戦争を続けてきている。自由主義者による内戦、ビルマ戦争、中国戦争、ヌエバ・エスパーニャと「大陸会議」の反乱への対応、そして今回のこの対英戦争・・・帝国の財政は盤石で、この戦争の継続によってそれが危機に瀕するということはないものの、それに伴う課税もあり、農村民や労働者を中心に王室に不満を持つ者たちも少なからず数を増やしつつある。

しかし、だからこそ、アイルランドの解放という分かりやすい大義名分は、国民の支持を集めるには丁度良いだろう。この勝利を通じて、再び帝国の一体化を獲得する!

 

「それでは全軍、作戦を開始せよ。我らが宿敵イングランドに、大いなる敗北を与えるのだ!」

 

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1858年1月20日。第3次エジプト・オスマン戦争が開幕。

早速英国軍はその陸海の主力の殆どを、オスマン帝国の敵国たちに対する各戦線へと配置する。

しかし彼らは気づいていなかった――仏英海峡に密かに運び込まれた大量のスペイン海軍と、ブルッセラスの地に待機する30万を超えるスペイン陸軍の存在に。

そして気が付いたときにはすでに遅かった。

1858年4月30日。

スペインは、英国とその同盟国たちに対し宣戦を布告。アイルランドのすべての土地をカトリックの盟主たるスペインに対して「返還」することを要求。

それと同時に、スペインの陸海軍が連携して上陸。慌てて本国へ帰還しようとするイギリス軍も間に合うことなく、無人の荒野をスペインの精鋭兵たちが駆け抜けていく。

そして5月2日には早速イギリスの首都ロンドンを制圧。

最前線にはすでに15万近いスペイン兵が集結しつつあり、イギリス軍を圧倒している状況である。

さらに戦略的目標であるアイルランドに対しても同時上陸を狙っていく。

アイルランド沖の海戦では、英国海軍をスペイン海軍が次々と撃沈。

障害がすべて取り除かれたことで、いよいよアイルランドにもスペイン陸軍の上陸が開始される。

制海権を奪ったことで、上陸だけでなく、イギリス本土とその殖民地あるいは友好国との間を結びつける海路も次々とスペイン海軍が支配・征服・蹂躙。

結果、イギリスは経済的にも締め上げられ、継戦能力はさらに失われていくこととなる。

年が明け、1859年に差し掛かる頃には、グレートブリテン島及びアイルランドのほぼ全域がスペイン軍の支配下に。

ここに来て、イギリスにこの戦いを続ける余力など残っているはずがなかった。1859年1月16日。英国はアイルランドの全土をスペインに明け渡すことを認め、完全降伏。

アイルランドはすべてスペイン領となり、これで「アイルランド問題」は無事、解決されることとなった。

 

「ーー見事な采配だった、セラーノ中将。すでに落日の兆しを見せていたとはいえ、1年も経たずして降伏させるとは」

「お褒め頂き光栄で御座います、ルイス閣下。これも全て、我らが帝国軍への惜しみない投資と、全面的な信頼を寄せて頂いた陛下及び閣下のお心遣い故で御座います。もはやこの地上において、我らが帝国陸軍・帝国海軍に敵うものはいないことが証明されました」

「うむーーあとは、世界の真の勝者となった我々が、この帝国に永遠の繁栄をもたらすべく、正しき統治を行わねばならない。

 まずはアイルランドはすぐさま独立させるように」

「は。しかしまだまだアイルランド国内には親英国派の存在や少なくないプロテスタントもおり不安定な部分も御座います。暫くは傀儡国として本国の影響力を十分に残すことを進言します」

外務大臣のフリオ・バラナの言葉に、ルイスも頷く。

「承知した。総督には陛下の甥にあたるフェリペ殿下を据えるように。アイルランド臣民の不興を買って再び不安定にせぬよう、細心の注意を払わせてくれ」

「畏まりました。それから、我々のイギリス本土侵攻によって手薄となったオスマン帝国戦線では、ロシア軍の猛攻により瞬く間にこれが占領される事態に」

「ロシアとオスマン帝国との間にはサン・ステファノ条約が結ばれ、多額の賠償金と共にドブロジャの地をロシアに割譲することが取り決められました」

「ロシアはその他にデンマークやスウェーデンなどの北欧諸国、オマーンなどの南アラビア諸国もその勢力圏に加え、徐々に拡大しております」

「成る程・・・ロシアは我々の同盟国だ。それが故に逆に、英国と比べその伸長を抑制しづらいとも言えるな。神聖ローマ帝国オーストリアとの結びつきを強めつつ、ロシアの動向には常に注意をしておくように」

「承知しました。最後に、イバルリ殿が提言したいことがあるとのことで」

バラナの言葉と共に、執務室がノックされ、入室を許可されたフランシスコ・ハビエル・イバルリが部屋に入ってきた。

「皆様方、この度のアイルランド戦役での完勝、祝着至極に御座います」

ナバラの鉱山王にしてスペイン帝国の実業家集団の長、そして現在の政権与党・進歩党の党首でもあるイバルリ。ある意味でこの帝国における皇帝と並び立つ最高権力者とも言える男である。

丁寧で腰の低そうな雰囲気を出しつつも、その目は次なる野望と欲望に赤く燃えており、ルイスは警戒感を強めつつその次の言葉を待つ。

「我々はこの国の政権与党として、主に経済の面からこの偉大なる帝国の繁栄を補助していきたいと考えております。そこで、今回は我々の進める『アフリカ政策』の承認をして頂きたく。

 現在、先達て制定された『植民地効率化法*1』に則り、中央アフリカに位置するニジェール植民地を拡大しつつありますが、当地には英国も植民地を広げております。先の敗戦によりこの地での対立を激化させるつもりは向こうにもないでしょうが、彼らを牽制するためにもこの地域での勢力拡大は急務となります」

「その報告は聞いている。そしてその一環として、ダルマセス将軍にニジェール川流域の探検を行わせていたことも」

「ええ。そしてその調査の結果、ニジェール川上流域に位置する強大なソコト帝国において、先代のカリフの急死に伴う幼君の即位と、これを発端とする国内の激しい混乱の状況を把握することができました」

「すでに、ソコト内の反カリフ派勢力と連携しており、いつでも彼らに『協力』することで、この地をスペインの勢力圏内に入れる準備ができております」

「成る程・・・」

ルイスは歯噛みする。またも、彼らの欲望により、悪しき帝国主義が広がる結果になるのか、と。

しかし一方でそれが確かに帝国の繁栄につながる事業であることは、イバルリの部下が後で持ってくるであろう大量の報告書を見なくともルイスには理解できた。

そして何より、不完全とはいえ自ら進めた改革にて成立した「民主的な」議会の決定を、十分な合理性なく破却することは、皇帝自身もまた望まぬことであろうことは明白だった。

「ーー分かった。進めてくれ。だがくれぐれも現地民の自治と、その文明化の支援を最重要視することを忘れぬように」

「承知しました。ご承認賜り、感謝致します」

深々と頭を下げ、殊勝な様子で退室するイバルリ。フリオ・バラナ外務大臣もその後に続いて部屋を出て行った。

後に残されたセラーノ将軍は不安そうな目でルイスを見やる。

「・・・閣下、我々改革派はまだ力不足ゆえ、あのような勢力をのさばらせることとなっているのは申し訳なく思います。しかし現在、この状況を変えうる計画を進めてもいます。必ずや、未来の帝国には正しき陛下の理想を反映させてみせましょう」

将軍の力強い言葉に、ルイスは「ああ」と応える。

「頼んだぞ。帝国の未来が正しく輝くためには、君たち若者の力が必要だ」

 

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1861年12月。

長らくの混乱と停滞の時を迎えていたフランス共和国で大統領選挙が実施され、一人の男が圧倒的な得票を記録して勝利した。

男の名はナポレオン・レルベット。かつてこの国で欧州全域を支配しようとした男と同じ名を持つその男は、まさにその『英雄』を目の当たりにしているかのような民衆の歓呼に包まれ、エリゼ宮のバルコニーへと姿を現した。

 

「――時は満ちた。我々フランスが、本来の誇りと栄誉を取り戻すべき時が。

 まずは北アフリカ。この地をすべて征服し、アフリカ植民地競争へと参入するのだ!」

 

新たな戦いが幕を開ける。

 

西仏戦争

ナポレオン・レルベットは1807年、ナポレオン戦争の真っ只中に生を享けた。ナポレオン1世率いるフランス軍がイエナ・アウエルシュタットの戦いで屈強なプロイセン軍を壊滅させ、ティルジットの和約が結ばれたばかりであった。

まさに英雄と言うべきナポレオン1世の姿に、フランスの政治家であったアルマン・レルベットは感動し、生まれたばかりの息子にもナポレオンと名前をつけたほどであった。

しかしその後、ナポレオン1世は敗北する。スペインという存在によって。ナポレオン・レルベットは父から皇帝ナポレオンの偉大さを繰り返し語られ、そしてスペインに対する憎悪を植え付けられながら育ったのである。

 

パリの大学を卒業した直後に、フランスでは七月革命が巻き起こり、新たにブルジョワ君主制が成立した。父の後を継いで政治家としてキャリアをスタートさせようとしていたナポレオンだが、この新政権に与することはせず、左翼野党の一員として活動を開始した。

1842年の革命によって七月王政が崩壊し、第二共和制が開始されるが、このとき彼は急進的な共和派に属することはしなかった。かと言ってブルボン王家やオルレアン王家の復古を目指す右翼グループに属することもしなかった。

彼はあくまでも、かつての『英雄』の復活を望んだ。彼は自らの立場を『ポナパルティスト』と呼称し、そして混乱の続くフランス国内において目覚ましい勢いで支持を獲得した。そして1861年12月。彼は圧倒的な支持を背景に大統領に選出される。

彼は自らをナポレオン3世と呼んだ。そして民衆もそれを望んだ。彼は国民の熱狂的支持を得て、選挙制度を廃止し、議会を解散した。彼は大統領のままでありながら、絶対的な権力を握ったのである。

そして彼は、フランスのかつての栄光を取り戻すために動き始める。

 

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「ーー状況を説明してくれ」

宮中首席顧問官ルイス・デ・ラ・クルスの言葉に、外務大臣フリオ・バラナは頷く。

「新たに『ナポレオン3世』を大統領に据えたフランス共和国は、50年前のバーバリ戦争の際に彼らが占拠したブージーを拠点とし、内陸部のベルベル人国家の併合を求めて軍事介入を開始しました」

「国内の絶え間ない混乱に見舞われ、これまで西英に比較して出遅れていたフランスが、ついにアフリカに対する政策を開始したと言うわけだな。

 しかし、我々のすぐ懐で、あまり騒ぎ立てられるのも心地良くはない。ましてや北アフリカの地は、陛下の温情により宥和が進められていた地であり、これを蔑ろにするようなフランスの蛮行には、陛下もいたく立腹しておられる」

「同感であります」と、ルイスの言葉を受けたフランシスコ・セラーノ参謀総長が前に出る。「我々はすでに、全軍動員する準備ができております。フランスはかつての敗北の記憶を失ったように思えます。ましてや、ナポレオンなどと言う名前を再び持ち出すなど・・・完膚なきまでにこれを打ち滅ぼし、2度とその忌まわしき名を吐き出せぬようにしてやりましょう」

セラーノの勇ましさに呼応するようにして、会議室に集まる閣僚たちは皆一様に興奮した様子でフランスとの対決を宣言する。

方針は決まった。すぐさまスペイン政府はフランスによって侵攻を受けているアイト・アッバス王国に救援を申し出。

代償はフランスの持つ北アフリカ植民地をスペインに割譲すること。フランスをアフリカの地から追放することで、彼らの北アフリカの地での権益拡大を食い止め、北アフリカ諸国を護る意思をはっきりと示す。

そしてこの「介入」を明確にすることで、フランスが自ら退いてくれることをスペイン政府も望んではいたのだがーー

 

「退く気はないようだな」

「ええ、本当に彼らは身の程知らずなのですね。あるいは、彼らにとって我々スペインというのは、かつての栄光を妨げ、英雄ナポレオンを亡き者にした仇敵。そのナポレオンの名を騙る現在の独裁者にとっても、ここで退くことはあり得ない選択肢だったのかもしれませんね」

「準備は問題ないな?」

「もちろんです。戦線は二つ。敵首都パリにも近い『東部戦線』では、敵軍の配置も盤石で、フランドルフランデス軍やイタリアの古テルシオ軍団を中心とした我が軍も戦力は

総勢13万近い軍隊を用意はしていますが、戦力は拮抗しております」

「一方、ピレネー山脈沿いに形成された戦線においては、フランス軍5万に対して我が軍は12万。さらに北アフリカ派遣軍がこれを制圧して戻ってくればさらに増え、この戦線は容易に突破できることが予想されます」

「よし。ならば、このまま予定通り開戦だ。ナポレオンと愚かなるフランスには再び、敗北の味を味わってもらおう」

 

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1862年12月24日。

北アフリカにおける勢力拡大を狙ったフランス共和国が、スペイン帝国による介入を受けたことで始まった「西仏戦争」。

ピレネー山脈東端、ルシヨンから押し寄せるスペイン軍の物量の前にフランス軍は手も足も出せず、次々と占領地を広げられていく。

やがて1863年9月13日。フランス第二の都市リヨンを舞台とした決戦が行われ、ラミロ・アラナ少将率いる14万の大軍が、パトリス・ド・マクマオン元帥率いる5万のフランス軍を撃破。

このリヨン陥落が最後の契機となり、パリのナポレオン3世もついに降伏。

英国に続きフランスを降し、スペインは世界における覇権を確かなものとしたのである。

 

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「おめでとう御座います、閣下。これでフランスのアフリカ進出を妨げることができました。我々の側でもニジェール植民地にスペインニジェール会社を設立し、さらにカメルーン方面への進出も進めております」

「さらに現在はパナマの地に巨大な運河を建設中となります。これが実現すれば太平洋におけるスペインの存在感もより高まることになるでしょう」

「我々もまた、こうして帝国の繁栄に資することができるのは心から嬉しく思います」

与党・進歩党党首フランシスコ・ハビエル・イバルリは誇らし気にルイスに告げる。そして目を細め、彼にとっての『本命』を語り始める。

「つきましては閣下、次なる改革のご提案となります。現在、陛下によるご指名で定められることとなっております閣僚の人事について、より民主的な選挙制による任命に変える法律を、外務大臣のフリオ・バラナ氏から提案されております。私としてもこれに賛成ではありますため、進められればと思いますが・・・」

道理は通っているが、皇帝の権限をさらに抑制しようとするその動きに、ルイスは警戒心を抱く。しかしやはり、これを正面から否定するわけにもいかず、諦めたように返すしかなかった。

「分かった。陛下には私から言っておく。進めてくれ」

 

満足した様子で部屋を去るイバルリの背中を目で追いながら、ルイスは嘆息する。すでに彼ももう60近い。陛下の先も長くないであろう中で、彼がやれることももう少なくなりつつあった。

(今の私にできることは、この帝国を永遠の繁栄に耐えうる体制を残しつつ、安定を保つことだけ。それだけを、確実に守り通さねばならない・・・)

 

しかしルイスのその思いを嘲笑うかのように、帝国は再び混乱に見舞われる。

そしてそれはもはや敵はいなくなった外部からではなく、内部からもたらされたのである。

 

 

永遠の未来へ

「ーー今や、時代は新しい局面を迎えている。いつまでも我々はサラマンカ学派のような古臭い考えを持ち続けていてはならない。神などというような超常的現象に縋ることを辞め、我々は人間らしく、その目で、鼻で、口で、手で、舌で感じ取ったもののみを信じるべきである。

 故に、我々はここに宣言する。『実証主義』の立ち上げを!」

実証主義教会

実証主義哲学者のエルメネジルド・プリドーは、マドリードにスペイン実証主義教会を設立しました。教会の行事は、実証主義の知識人たちの会合の場となっています。

パンフレットが手から手へと飛び散り、新しい教会の通りに流れていった。片面は道徳的無秩序の終焉を約束し、もう片面は学問による解放の新時代の到来を告げている。机上の学者、実際の学者、事務員、銀行員らは皆、前向きな理想を見出した。目標としての進歩、基盤としての秩序、そして支配的な真実としての愛という理想だ。

 

「――実証主義ポジティヴィズム?」

「ええ、神の存在さえも信じぬ虚無主義者ニヒリストたちです。彼らはカトリックの権威も、そこに立脚する我らが帝国の叡智・サラマンカ学派をも否定し、そして挙句の果てには王政の廃止すらも求めております」

「かつてあった急進主義たちの亜種のようなものか?」

「確かに王政廃止を訴える点は似通っておりますが、彼らはさらに現在の与党が推し進める民主主義政策を欺瞞のものとして徹底的に批判しております。

 曰く、民主主義とは名ばかりの不十分な金権主義であり、それであるならばいっそのこと選挙制度そのものを廃し、確かな知性を持ったものによる技術官僚統治テクノクラートを推し進めるべきだ、と。

 現在制定に向けて動いている選挙制の官僚制度及びこれを推進する首相イバルリ氏への批判も強めています」

「現在の民主主義が不完全なものであることは同意できるが――かと言って、民主主義そのものを否定するのはやり過ぎだ」

「仰る通りです。しかし、現政権に対する反発は我々の想定以上に強く、これを否定する実証主義者たちはかなりの支持を集めており、特にシチリアでは武装蜂起の兆候すら出てきております」

「結果、政府に対する国民の支持は急速に低下しており、正当性は初めて半分を割る結果となっております」

「そうか・・・」ルイスは深刻な表情を見せる。「早急に、対応を考えねばならぬな。王政を維持することはもちろんだが、対応を誤れば、ようやく芽吹き始めていた民主主義の可能性すら摘み取ってしまいかねない。

 セラーノ将軍、まだ機は熟していないかもしれないが、予定よりも早く、動き始める必要がありそうだ。そのための道筋は私が責任を持って陛下に進言し、同意を得よう。君たちは行動を開始してくれ」

「ーー承知しました。真の改革を始めます!」

 

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「陛下、お加減はいかがですか?」

皇帝カルロス5世の居室を訪れたルイス・デ・ラ・クルスは、寝所に横たわる皇帝に話しかける。皇帝は柔和な笑みを浮かべて応える。

「今日は随分と調子が良い。久々にお前が来ると聞いて、力が湧き出たのかも知れぬな」

「勿体無いお言葉です。無理をお願いしてすみません」

「構わぬ。何でもできるお前が私を頼ろうとする時は、それだけこの国にとっては重要な時であることを理解している。

 だが、30年前から変わらぬ。私はお前を信頼している。お前の中にもすでに答えは決まっているのだろうし、私ができるのはその背中を押すことだけだ」

ルイスはその笑顔と言葉に勇気づけられ、意を決して口を開く。

「ーーすでにお耳には入っているかと思います。実証主義者たちによる動乱のこと。彼らは現与党を批判し、その同調者たちは日増しに数を増やしております。

 これを我々が武力で押さえ込むことは容易です。30年前のように」

「だがお前はそれを望んではいないのだろう」

カルロスの言葉に、ルイスは頷く。

「はい。彼らはこの国の今の政治の犠牲者でもあります。彼らはこの世界最大の帝国の臣民でありながら、日々の生活を苦しみの中でもがいている状態です」

「彼らを無視し、今の体制を無理に維持し続けようとすれば、この帝国は決して永遠の繁栄を享受することはできないでしょう。

 かと言って、過激化する彼らの意見をすべて飲み込むわけにもいきません。その極端な到達点は、現在の王政の廃止すらありうるのですから」

ルイスは真剣な眼差しをカルロス皇帝に向けながら続ける。皇帝は口を挟むことなく、小さく頷きながら続きを促す。

「30年前は、それを武力で叩き潰す以外の選択肢は取れませんでした。しかしそこから30年。我々は我々なりに、現在のこの制度を維持しながら改革に向けての努力を重ねてきました。我々は今、別の選択肢を取ることができます。

 すなわち、我々は我々のやり方で、明確なはっきりとした改革の姿勢を臣民に見せるのです。今、実証主義者たちを支持している民衆の中にも、現在の政権を否定しても、陛下の威光まで否定しようとする者は少数派であります。そんな彼らを、この反体制運動から引き剥がすためにも、我々の側で彼らの先手を行く改革の姿勢を見せる必要があるのです。

 ――そのためには、多少なりとも強引な手法は必要でしょう。

 陛下がこれまで重要視していた原則を覆すことさえも辞さずに」

最後の言葉が肝であった。自らの心音さえ聞こえてきそうな緊張感の中で、ルイスは陛下の表情を窺う。カルロスはやや驚いた様子を一瞬だけ見せたものの、それ以上は何も言わずに再び笑みを浮かべた。

「なるほど、承知した。すでにその準備は整っているのだな?」

「ーーはい。すでに改革派の陸軍大臣を中心に、サラマンカ学派、そして近年力をつけてきている労働者たちの代表者をまとめ上げた『民主進歩党』が結成され、その時を待ち構えております」

「ーーあとは、陛下のお言葉により、彼らに政権を委ねることをご決断頂ければ、我々はこの危機を乗り越えることができます。帝国の現在の不穏を解消する改革への道筋を、この改革派政権により提示していきましょう」

「この20年、守り続けてきた民主主義の萌芽を、一旦は自ら踏み躙るというわけだな」

「・・・改革の道筋が正しく示されれば、有権者たちも理解し、次の選挙では民意が示されるかと思います。そして、新たな政権においては、民主主義をさらに正しい段階にまで押し上げることもできます」

「ああーー分かっている。それに、サラマンカ学派も参加する新政権は、我が子フェリペの政権においてもきっと助けになるだろう。

 私ももう先は長くない。次の時代に向け、やり残したことを私もやるべきなのだろう。

 ルイス、お前の言う通り、民主進歩党に組閣を命じよう。必ずや、この帝国に望ましき未来をもたらすのだ」

「はーー」ルイスは平伏し、力強く告げる。「この命に代えて、必ずや、帝国の未来を保証いたします」

 

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皇帝カルロス5世の大命により、新たに結成されたばかりの民主進歩党が中心となった新たな内閣が組織される。

突如のこの動きに、当然の如くそれまでの与党であった進歩党・穏健党は強く反発。犬猿の仲であったはずの両党は合併し、自由貿易党として反発を強めることに。

さらにはこれまで政治に直接関わることには距離をとっていたイエズス会も危機感を強め、独自政党「伝統主義の聖餐」を組織して抵抗する。

民主進歩党はこれらを打ち倒すべく、実行的な改革を推し進めようとする。まずは実証主義者たちが批判していた「選挙制の官僚」法制定を中断し、代わりに現在の社会に当然のように横たわっている「検閲」法を始めとした、様々な非効率で不公正な法律の改正を訴える。

このことは、これまで進歩党や穏健党を支持していた資本家や富裕商人たちの間にも、少しずつ彼ら民主進歩党への支持を表明する勢力を生み出していくことに繋がっていく。

そして迎える、1866年選挙。

やはり水と油であった自由貿易党から資本家勢力が再び独立し単独で進歩党を結党したこともあり、進歩党と民主進歩党は接戦を繰り広げていくことに。

最終的には僅かの差で民主進歩党が勝利。

民意も得た民主進歩党政権は明確な正統性をも手に入れ、政界の混乱はひとまずの落ち着きを見せることとなった。

そしてその信任を受けて、新政権は矢継ぎ早に改革を断行。まずは公約通り検閲法を廃止し、集会の権利を認める法律を制定。

さらに悪評判の高かった救貧法を改正し、より適切な福祉を提供する「賃金助成法」を制定するなど、実証主義者たちを支持していた低所得者たちの支持も広く集めていくことに成功する。

かくして、長きに渡り帝国内を不安定にさせ続けてきた実証主義運動は沈静化。帝国は安定を取り戻したのである。

そしてそれを見届けるかのようにして、理想を追い求め続けてきた皇帝カルロス5世は崩御。

その息子フェリペがフェリペ6世として即位し、父の遺した改革派政権を維持することを宣言した。

 

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「ーー新政権の様子は問題なさそうか?」

「はい。首相の座についた私の後任として、トマス・エストラーダ・パルマ将軍を新たな陸軍大臣とし、国内の安定を保っております」

「確か、キューバの出身だったな。有能な改革論者と聞いている」

「ええ。同じくカリブ海出身のフアン・パブロ・ドゥアルテも新たに政権入りさせ、彼が影響力を持つ中産階級たちも、現政権を支持するようになりました」

「国内の不安は随分と払拭されたようだな。これも、多種多様な人種民族の登用に積極的な陛下の方針の賜物か」

「それはもちろんそうですが、同時に閣下の助言に助けられていると陛下も仰っておりました。・・・しかし閣下は間も無く、引退されるとも聞きましたが」

セラーノ首相の言葉に、ルイス・デ・ラ・クルスはフ、と笑みを溢す。

「私は元々、前帝の個人的な友人という立場で自由にさせてもらっていた経緯もある。若者が中心となるこれからの新しい政権に、私のような老害がいつまでも居座っていても、やりづらくなるだけだろう。大人しく身を引くさ」

「ーー今のこの帝国の姿があるのも、閣下の尽力故であることは、私だけでなく多くの官僚たちが認識しております」

「ありがとう。そう言ってもらえるだけ嬉しいよ。しかし、やはりこれからの帝国の未来は、当事者たる若者たちによって担われるべきだ。私はマヨルカ島あたりで、ゆっくりと余生を過ごさせてもらうさ」

ルイスの言葉に、セラーノもそれ以上は抗することはなかった。

「承知しました。私も同様に、やるべきことを果たした後は、潔く身を引こうと思います。

 とは言え、まだまだ、不安な要素もあります。今回の改革を実証主義者たちは自分たちの勝利であると宣言し、その影響力の拡大を画策しております。一旦は鎮静化した彼らではありますが、引き続き注視していく必要はあるでしょう」

実証主義の時代

実証主義者たちの活動は、スペインの専門職界にその原則を深く根付かせました。実証主義の原則は、今後何年にもわたってスペインの専門機関を導くものとなるでしょう。

「大事な日です。素晴らしい日です! 一つの集団、一つの目的。今日、この寺院には司書や労働者、店主や独身女性、大工や事務員がいます。これほど多くの人が同胞の幸福のために働いているのを見るのは、なんと大切な日でしょう。それでは、今日の行事の順序を変えましょう。まずはお互いに平和のしるしを捧げることから始めましょう」

私たちは進化の次の段階に近づいています。

 

「また、同盟国でありながら今や我々に拮抗しうる最大の勢力となりつつあるロシアの動向も気になります。彼らはジェノヴァ、コルシカを飲み込んだトスカーナ共和国を自身の勢力圏に加えており、将来においてロシアと敵対するようなことがあれば、この戦略的危険性は無視できないものとなるでしょう」

「その通りだな」ルイスは同意する。「この帝国の目の前にはまだまだ数多くの困難があり、越えるべき障害がある。それは決して容易に乗り越えられるものでもないだろう。

 しかし、それはかつて我々の偉大なる先人たちによって成し遂げてきたことでもある。かつて、異教徒たちに支配されてきたこの半島を、ピレネーの南面より少しずつ着実に取り戻し、やがて七つの海全てを支配するに至ったこの栄光の帝国。

 戦い続けることは、その誇りを守ることをも意味する。この栄誉ある帝国政府の中枢にいる者は皆、決して驕らず、決して理想を捨てず、偉大なる帝国を永遠のものとすることを誓わねばならない。

 だが、きっと君たちならばできるはずだ。楽しみにしているぞ」

ルイスの差し出した手を、セラーノは固く握り締める。



かくして、物語は終わりを迎える。

スペインが覇権を握ったまま19世紀を迎えたこの世界において、この帝国はその繁栄を維持したまま、永遠の時を迎えられるかのように力強く羽ばたいていた。

もちろん、この先もまた、時の試練は彼らを苦しめ、困難に直面せしめるであろう。

しかし偉大なる先人たちが築き上げてきた寛容と宥和の哲学を彼らが忘れることさえなければ、きっとそれは次の百年も生き続けることができるはずだ。

 

偉大なる帝国よ、永遠たれ。

 

Fin.

 

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*1:ゲーム上では「植民地搾取」。

【Vic3/PAX HISPANICA MOD】インペリオ・エテルノ② 中国戦争(1846-1856)

 

1700年11月1日。スペイン王カルロス2世が崩御。子を成さずに亡くなった彼の後継を巡り、史実ではヨーロッパ中を巻き込む大戦争が勃発し、そしてスペインの領土は千々に分割されてしまった。

しかしこの世界では、30年前に行われたドン・フアン・ホセによるクーデターの結果、カルロス2世の後継をこのフアン・ホセの血統が引き継ぐことに合意されていた。

その結果、この世界におけるカルロス2世の死後はフアン・ホセの孫が継承。彼の母であるカルロス2世の娘は彼のクーデターを支援したカタルーニャの貴族と結婚しており、その血を受け継ぐ「アブスブルゴ=カルドナ家」が誕生したのである。

 

それから100年。今なおスペインの覇権は衰えることなく、「太陽の沈まない帝国」は健在であり続ける。1837年にはフランス革命の残滓とも言える急進主義者たちの反乱が巻き起こるも、これを直ちに鎮圧。

1841年にはビルマの支配を狙う英国軍に対し宣戦布告し、世界の二大帝国による激突を実質的な勝利という形で締めくくる。


帝国は、なおも不滅であり続けるのか。それは永遠の帝国インペリオ・エテルノであることを叶えられるのか。

しかし、それが帝国である限り、覇権国である限り、常に騒乱とは縁を切ることはできない。

 

1846年。

今度は極東の地、中国で、帝国は波乱に見舞われることとなる。

 

Victoria3 AAR/プレイレポート第25弾、大型仮想世界MOD「PAX HISPANICA」で遊ぶスペインプレイ第2回。

「太陽の沈まない帝国」は文字通り、世界の東西における大戦争に突入していくこととなる。

 

※本MODは日本語非対応であり、日本語でプレイするとオリジナルイベントの多くで文章が表示されないなど支障をきたすため、英語版にてプレイしております。

 

目次

 

Ver.1.8.6(Masala Chai)

使用DLC

  • Voice of the People
  • Dawn of Wonder
  • Colossus of the South
  • Sphere of Influence
  • Pivot of Empire

使用MOD

 

前回はこちらから

restorynotes.com

 

太陽の沈まない戦争

「状況を説明させて頂きます」

イエズス会総会長補佐ペドロ・リベイロが、国務大臣アレハンドロ・ボルハの代理としてマドリードの宮廷を訪れ、混乱する中国情勢についての報告を開始する。

「まず、兼ねてより私たちイエズス会は、極東の大国・において、およそ半世紀前に獲得した租借地『ポート・オブ・チャイナプエルト・デ・チーナ』を中心とした宣教活動を積極的に行ってきました」

中国事業

イエズス会はスペインに対する最近の国境開放を利用して、中国での宣教活動を活発化させる意向を伝えてきております。

ポート・オブ・チャイナでの利権を獲得して以来、イエズス会士たちは地元住民への伝道活動を推し進めています。最近両国間での国境が開かれたことで、さらに彼らは中国の地方へとキリストの教えを広めに行くでしょう。かつて「中国事業エンプレッサ・デ・チーナ*1」と呼ばれていた計画を再び実行するべき時が来ているのかもしれません。

広東は新しい宣教活動を行うのに理想的な場所だと言えるだろう。

 

「その結果、1845年末までに西広東(Guandong)州の人口の約4人に一人がカトリックに改宗する、という状況にまでそれは進んでおりました」

「しかし当然、この動きは清政府の警戒を呼び起こし、やがて彼らは広東のカトリック教徒に対する徹底した弾圧を実行し始めました。

 その時、広東の心ある人々は立ち上がったのです。自由と正義のために、そして偉大なる神と唯一の皇帝のために」

イエズス会の活動は実を結びました。中国のカトリック教徒たちは武器を手に取って、スペイン帝冠領インペリオ・エスパニョールの一員であると宣言しました。

地元の人々が広東と呼ぶ地域での騒乱の間、イエズス会の宣教師たちはブルゴーニュ十字を掲げ、地元の役人に対し、スペインの保護下にあると警告した。中国事業は十字で勝利したが、今度は火薬で身を守らなければならない。

広東副王領を設置せよ。

 

「そして出来上がったのが『中華帝国インペリオ・チーナ』というわけですね」

「ええ」皇帝付第一秘書ルイス・デ・ラ・クルスの言葉に、ペドロは頷く。「彼らは我らが皇帝カルロス5世陛下を信仰の擁護者であり唯一の皇帝として掲げ、清帝国すなわち満州人たちによる支配からの脱却とその打倒、そして漢民族による中華の統一を掲げて立ち上がったのです」

史実における太平天国に相当する存在としてこの世界ではカトリック教徒の中国人たちによる反乱が巻き起こった。そうして出来上がった「中国」はスペインの「同君連合」として成立する。この点はイギリス領インド帝国に近い存在とも言えるだろう。


「なお、合わせて広東にはスペイン人宣教師らを中心として広東副王領も設置され、素朴な農民を中心とした運動体たる現在の『中華帝国』が暴走しないよう監視する役割も果たしております」

「用意周到ですね」ルイスは言外の意味を込めた口調で呟く。「まるで全て計画されていたかのように」

「否定はしません」ペドロは怯むことなく返す。「いずれにせよ、いつかは起きていたことです。我々が中国で宣教を開始したその日に、この瞬間は運命付けられていたのですから。新大陸が現在のような姿であることも、コルテスやピサロの『活躍』の上に成り立っていることを忘れてはなりません」

「とは言え」と、ここで外務大臣のペドロ・ハネルが口を挟んだ。「コルテスやピサロのように簡単にはいかないだろう。英国イングラテッラは清に味方することを宣言し、軍を動員し始めた。我々が奴等のビルマ侵略を阻んだように、今度は奴等が我々の中国権益の拡大を何としてでも押さえ込もうとしているようだ」

「先の第二次英緬戦争では勝利したとはいえ、世界2位の軍量を誇る大清帝国との連合を相手取るのは決して容易ではないでしょう」ルイスは訊ねる。「何か策はあるのですか?」

「それについては私から説明させて頂きます」

と、口を挟んだのは、陸軍参謀のマリーノ・アルメンダリス。陸軍大臣フランシスコ・アルバレス・デ・トレドが現地で指揮を執るために中国へと向かった代わりに、マドリードでの連携を担当する人物としてフランシスコが残していった若き有望なバスク人である。

「先達て締結されたオーストリア、ロシアとの『三国同盟』を早速活用すべきときかと思います。すでにオーストリア軍とは連携を開始しており、共に中国南部から敵軍の猛攻を耐えつつ北上を開始する予定です」

「そして合わせて、ロシア帝国にも支援を依頼しており、彼らは中国北部国境から南下する形で進軍してくれる予定です」

「清国を南北から挟み撃ちする形ですね」

「はい。そしてその首都北京の制圧を目指します。これが完了した暁には、東洋の眠れる獅子もその命脈を絶たれることになるでしょう」

「そして、これを守護する英国も万全ではありません。彼らが支配するインドにおいて、旧勢力たるムガル帝国の残党を中心に非常に大規模な反乱が勃発しております」

「なるほど。英国もインドを失うわけにはいかない。必然的に中国への支援は限定的なものにならざるを得ないというわけですね」

「そのように確信致します」

アルメンダリス将軍の言葉に、ルイスは頷く。

「理解しました。それでは、オーストリア、ロシアとの連携の下、速やかに中国での戦争を終わらせてください。かの地にカトリックの自由と寛容の精神を根付かせ、帝冠領の拡大を目指すのです」

 

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1846年4月24日。

中国南部のカトリック農民を中心とした蜂起という形で始まった「中国戦争グエッラ・デ・チーナ」。

序盤は数で圧倒し、英国軍の支援を受ける清国軍が優勢で、急遽設立された広東副王領軍も決起の抵抗を試みるもその侵攻を遅滞させる程度の効果しかもたらさなかった。

しかしやがて少しずつ中国南部にスペイン軍本隊およびオーストリア軍が到着するようになると形勢逆転。

数でも質でも勝るスペイン軍を中心に次々と敵の防衛網を食い破り、破竹の勢いで反撃を開始する。

さらに北方のロシア国境からはロシア帝国軍が流れ込んできており、南方に兵を割いていた清軍は抵抗することもできず次々と戦線を後退。

英国軍もインドでの反乱軍鎮圧というミッションもある中十分な支援は行き届かず、戦況はスペイン・ロシア・オーストリア三国同盟軍側の圧倒的優勢で推移しつつあった。

南部戦線では中華帝国連合52万vs大清帝国連合35万と数でも圧倒していた。

 

しかしここで、衝撃的なニュースがマドリードのルイスたちの下に届けられる。

 

 

「ーーヌエバ・エスパーニャの反乱、ですか」

ルイスは信じられないものを見る目で、報告に来た外務副大臣フリオ・バラナの顔を凝視する。

「はい。北アメリカ大陸の南端から西岸に至るまでを支配する、新大陸における最大の副王領たるヌエバ・エスパーニャが、1846年11月28日をもってスペイン帝国からの独立を宣言し、蜂起致しました」

「幸いにも隣接するルイジアナ副王領グアテマラ副王領は帝国に留まることを決断し、軍を動員。ヌエバ・エスパーニャ国境に兵を集め対応の準備を進めております」

「とは言え、彼らだけに任せ負担を強いるようなことになれば、同じように帝国に対する反乱が巻き起こり兼ねないでしょうね。そうなれば新大陸の副王領は皆、ドミノ式に革命の嵐に巻き込まれうる」

「はい。そうなる前に対応する必要があるかと思います」

バラナの言葉に、ルイスは頷いた。

「アルメンダリス将軍を呼んでください。中国方面軍の中から、新大陸へと引き抜ける兵力がどれくらいあるかを確認し、速やかに移動を命じるのです。

 ――この動きは間違いなく英国が背後で糸を引いています。となれば、これで終わるとは思えません」

 

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カリブ海に浮かぶ大アンティル諸島(キューバ島、イスパニョーラ島、プエルトリコ島など)を支配するスペイン最古の副王領サント・ドミンゴ。その首都サンティアゴ・デ・ロス・カバリェロスでは、まさに歴史的な革命の瞬間を迎えていた。

サンティアゴ・デ・ロス・カバリェロスのトリコロール

祖国の解放を求める声に触発され、愛国的な反乱軍はサンティアゴ・デ・ロス・カバリェロスを制圧し、総督メルチョール・ブスタマンテの政権は打倒されたと宣言した。

――裏切り者だ! 我々の中に裏切り者がいる! 衛兵を連れてこい! すぐにだ!

――私と共にいるこの制服姿の男たちのことを言っているのですか、閣下? 確かにあなたこそが最大の裏切り者であることは明らかですからね。この際はっきり言っておきますが、閣下、そもそもあなたの完全な無能さが私たちに行動を強いたのです。統一された祖国が出現しつつあります。それは国際的な舞台での地位を要求しており、あなたのような男たちに支配されることはありません。

祖国万歳!

 

「――大陸会議、か」

「ええ、大アンティル諸島のサント・ドミンゴ副王領において起きた革命で、ブスタマンテ総督を追放した革命政府は自分たちのことをそう呼んでいるようです。彼らは民主的な選挙によって選ばれた議会を運営し、スペイン皇帝による支配からの独立を求めているようです」

陸軍参謀アルメンダリス将軍の説明に、上座に座る大スペイン帝国皇帝カルロス5世は苦悶に満ちた表情で唸る。

「――すべての帝国臣民が差別なく、豊かに過ごせる帝国の創設を希求してきたつもりであった。やがて我らがイエズス会とカトリックの人文主義によって、帝国は平和的に統一されるものだと信じてやまなかった。しかし、やはりそれは幻想だったということなのだろうか」

「――陛下。これはすべて我らが仇敵イギリスの陰謀の結果であります。アジアにおける彼らの酷薄なる帝国主義の野望を我らが精強たる軍勢が打ち砕こうとする中、奴等は卑劣にも我らが帝国の同胞たちの間を引き裂かんがために、その内部にて醜悪なる扇動を繰り返し、臣民を惑わし続けているのです」

ルイスは慌てて捲し立てるが、それを見てカルロス皇帝も苦笑する。

「分かっておる。それでも、越えてはならない一線を越えた者たちには、懲罰を与えねばならぬ。残った者たちが平穏に暮らせるためにもな。

 アルメンダリス将軍、帝国海軍の総力を用いて反乱者共を包囲し、蹂躙せよ。征服したその土地は、もはや現地人の自治を認めず、帝国の植民地として直接統治を行うものとせよ」

は!とアルメンダリス将軍は背筋を伸ばし敬礼し、速やかに退室する。

これを見送ったのち、皇帝は疲れた様子でため息を吐く。

「陛下・・・」ルイスは心配そうな表情で言いかけるも、続く言葉は出てこない。

皇帝は顔を上げ、ルイスを見つめる。

「ルイス、この戦いの後、私たちは変わる必要があるかもしれないな。真に偉大なる帝国、永遠の繁栄を目指し得る帝国とはどのようなものかを、冷静に考え直していく必要はあるだろう。協力してくれるか?」

「――もちろんです、陛下」

ルイスの言葉に、カルロスは安心したような微笑を浮かべた。

 

1847年2月。

中国戦線から引き抜いたいくつかの部隊を艦隊に載せ、まずは大アンティル諸島の大陸会議政府に対し一斉上陸作戦を敢行。

大きな抵抗もなくこの反乱政府は壊滅させられ、5月には降伏を宣言。

大アンティル諸島はすべてスペイン王室の直轄地となった。

同じ頃、中国戦線ではロシア軍がついに北京を占領。

6月26日に清朝政府も降伏し、広大なる中国全土はスペインの同君連合として勢力圏へと入ることとなった。

アジアにおいては元々勢力下であったカンボジアやフィリピンに加え、中国からビルマまでもすべて帝冠領に加わることとなった。

 

そして9月。一足先に「大陸政府」鎮圧に動いていた部隊に中国戦線の部隊も合流し、傘下に入ったばかりの「中国軍」と共に北アメリカ戦線へ上陸。

こちらも新大陸副王領軍と連携しながら南北から征服地を広げていき、11月3日にはヌエバ・エスパーニャ勢力は多額の賠償金支払いを条件に降伏を受諾。

かくして極東から極西に至る、「太陽の沈まない戦争」はついに終わりを告げることとなったのである。

 

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「ーーひとまずは落ち着きましたね」

アルメンダリス将軍の言葉に、ルイスは頷く。

「しかし今回の件で、帝国の不安定さを思い知ったよ。陛下も憂慮されておられる。

 ――将軍が所属しているグループがあったな。英国の選挙制度を取り入れることも検討している、穏健左派の集まりと聞いている。フリオ・バラナ外務副大臣も所属しているんだったな?」

ルイスの言葉に、アルメンダリスは少し驚いたような表情を見せながらも、おずおずと頷く。

「恐れる必要はない。陛下も、その方向へと舵を取るべきだと判断している。フランシスコ大臣もペドロ・ハネル外務大臣もそろそろお年だ。次期大臣候補として君達を推薦する用意もある。協力してくれるね?」

ルイスは鋭い視線でアルメンダリスを貫く。アルメンダリスは今度ははっきりと頷いた。

 

――帝国に、改革の好機が訪れている。これまで通り不変のままでは、この先の未来を永遠に生き抜くことは不可能だ。産業の発展に伴い、保守主義者たちの勢力はすでに縮小しつつあり、柔軟な思考をもつ若手の実力者も軍部を中心に生まれ始めてきている。

この先も帝国が永遠の繁栄を続けられるようにするために――避けられぬその時を迎える必要があるだろう。

 

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「ーー政府が選挙制度の導入を画策していると?」

「はい。軍部内の改革派主導の政策とのことです。ただし軍部内の保守派にも配慮し、英国も取り入れているような、所得制限の厳しい富裕者投票制度にまずはするようです」

「そうか。これは好都合だな。これまで我々は帝国への貢献度の高さにも関わらず、政権への参加を制限されてきた。それでも各種賄賂やロビイングによって先のアジア政策など、ある程度は政策決定に関わることはできていたがーー今後はそれがよりやりやすくなるというわけだ。

 アンドレス、すぐに我々が選挙で勝つための団体を結成するぞ。そうだな・・・名前は進歩党とでもしておこうか。我々こそが、この帝国を真の意味で改革し、進歩させる存在としてな」

 

 

帝国の民主主義

政権の中心に位置する軍部の改革派主導で行われた民主主義改革たる選挙制度の導入は、皇帝の後ろ盾もあり順調に進んでいった。

制度の導入を強硬に拒否する地主層には所得制限を厳しく設けること、そして改革を主導する穏健左派グループが地主層も求める自由市場政策を取ることを条件に懐柔。

一方でより先進的な選挙制度ーー大陸会議が採用したようなーーを求める急進主義者たちは政府の改革派グループの弱腰を痛烈に批判し、一般大衆をも巻き込んでここぞとばかりに更なる改革の前進に向けた運動を開始していた。

コーヒートーク

富裕投票は、どのコーヒーハウスでも誰もが口にする話題でした。その後、コスメ・デ・レンテリアは、法律を可決するために穏健改革派グループと対立する準備を整えました。

賢明な助言は、民衆の声を神の声と混同しないように呼びかけます。さらに賢明な助言は、民衆の声を狂気と呼びます。最も賢明な助言は、天才と狂気とはコインの裏表であることを理解しています。いつ耳を傾けるかを知ることが問題です。

 

いずれにせよ、その法律は1852年5月11日に制定。

そしてこのスペイン帝国初となる「選挙」がその半年後、1852年11月11日に行われることが決まったのである。

 

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「主要な政党は2つ。軍部改革派の領袖であるアルメンダリス将軍と外務副大臣フリオ・バラナ氏が中心となる『穏健党(Moderate Party)』。それからバスクの鉱山王フランシスコ・ハビエル・イバルリ率いる資本家たちを中心とした『進歩党(Progressive Party)』です。他に地主を代表するホセバ・アラナが率いる自由市場党というのもありますが、こちらはほとんど支持を得ておらず大勢に影響を及ぼすことはないでしょう」

ルイスは皇帝カルロスに状況を説明する。47歳になっていた彼は宮中首席顧問官という役職についており、正式に皇帝の政策決定に関わる諮問機関の長としての権力を有していた。

しかし、選挙によって首相の地位が確立されれば、ルイスの立場も少なからず弱体化するであろう。あまりにも皇帝の意思から離れすぎる政党に主導権を握らせることのないように所得制限も厳しくしたのだが、その結果として、思わぬ勢力の台頭を許すことにもなった。

「現状では進歩党が一歩リードしております。彼らの大半はナバラの鉱山及び鉄鋼業を独占する資本家たちですが、ナバラは今や帝国内第二位のGDPを誇る地域だけに、その資金力は莫大なものがあります」

「彼らにとっての喫緊の課題は労働者問題でしたが、それを解消するための策として、直近の中国政策を進めていたとの報告も上がってきております。イエズス会や軍部にも彼らからの資金が相当に流れていたようですね。事実現在、ナバラには中国地域からの移民が数多く入り込んできております」

1852年時点でのナバラの人口構成。全体人口のすでに8%近くが客家(中国南部の漢民族の一派)で占められており、4%近くが中国由来の宗教に属している。

 

「そして彼らは、アルメンダリスらが主導する穏健党とは対立しております。穏健党の中心人物の一人はバラナ氏ですが、彼はマドリードの綿織物会社ラ・エスパーニャ・インダストリアルの主要株主の一人でもあります。同社は帝国内で流通する綿織物の最大のシェアを誇り利益を上げておりますが、その原材料たる綿花を、ビルマやアフリカ植民地、新大陸諸国に設立したプランテーションから供給しております」

「英国同様に安価な原材料を用いた綿製品生産のノウハウを軌道に乗せた彼らは、ロシアやオーストリアも含めた国際的な市場においてその競争的優位性を活かすべく、市場自由主義を掲げております。一方でイバルリ率いる進歩党の資本家たちは、勢力圏内のブロック経済圏内での需給でのみ利益を上げようと考えており、特にロシアの豊富な資源の流入による損害を恐れており、保護貿易主義を主張しております。

 この両者の対立は何よりも貿易政策における対立と言えるでしょう」

「なるほどな」カルロス5世は頷く。「説明ありがとう。よく理解できたよ。その上で、ルイスとしては穏健党が政権を握るのが望ましいと、そう考えているわけだな」

「ええ、その通りです、陛下。穏健党の主要メンバーは関わりの深い人物も多く、これまでの政権との連続性もあります。一方でイバルリ氏はその思惑に不穏なところも多くございます。今回の中国政策を背後で操っていた可能性がある旨は先ほど述べた通りですが、その目的の一つがアジアにおける広大なアヘン農園の存在。

 これまで我々のアヘンの主な輸入先は英国でしたが、その英国との関係悪化を受けて恒常的にこれが不足していたのは確かでした。そしてイバルリら保護貿易主義者たちは、その供給源を勢力圏内に確立することを求めたようなのです」

中国成立直後、大量のアヘン需要を自給すべく中国南西部にて大量のアヘン農園を設立していく図。

 

「彼らは対外協調なくとも回る閉ざされた勢力圏の確立を志向しています。そんな彼らに政権を任せることは、この帝国における恒久平和の実現を難しくさせることでしょう。それどころか彼らは、勢力圏拡大のための積極的な拡張に打って出るかもしれません。

 英国同様の悪しき帝国主義が、彼らの目指すところなのかもしれないのです」

「ルイスの懸念は理解した」カルロス皇帝は小さなため息と共に告げる。「しかし、来る選挙の結果をどうこうするわけにもいかぬ。たとえ不完全であろうとも、民主主義への第一歩を蔑ろにするわけにはいかぬ。特に、全臣民の模範たる皇帝が率先してそれを行うなどということは。臣民の信頼を失うことは、この帝国における最大の罪だ」

カルロスの言葉に、ルイスは頷くしかなかった。

「分かりました、陛下。私もこの先出てきた結果に合わせ、最善を尽くせるよう努めます。全ては帝国の永遠の繁栄のために」

 

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1852年11月11日。ついに、大スペイン帝国最初の選挙が行われた。事前の穏健党の不利を見て、一時期はその民主主義改革の不徹底さゆえに穏健党主流派に否定的であった扇動者コスメ・デ・レンテリアも姿勢を変更。穏健党支持の演説を各地で熱心に繰り広げ、その支持を拡大させる手助けを行っていた。

民主的な連帯

コスメ・デ・レンテリアは、スペインにおける参政権支持者としての穏健党を積極的に支持することを表明した。

「我々のカトリック君主制において、参政権、つまりは国民が将来直面するあらゆる問題を決定できる方法よりも重要な問題はない。このことを念頭に置けば、私が支持を表明しても驚くにはあたらないだろう…」

「穏健党はスペインの参政権の守護者だ!」

 

しかしそれでも、進歩党を打ち破ることはできなかった。最終的な得票率の差はわずか0.4%。まさに接戦という形で、帝国最初の選挙は幕を閉じた。

帝国の分裂を避けるため、皇帝は自ら、この2党の連立内閣の組閣を要請した。両党はこれを受け入れ、合計で9割超の議席数となる巨大連立政権が成立する。

しかし初代首相の座は勝利した進歩党のフランシスコ・ハビエル・イバルリに渡されることに。実質的なイバルリ政権が発足することとなった。

 

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「ーー陛下、この度は陛下の寛大なる御心において、帝国の分裂を避けるための連立内閣の組閣を下命賜り、誠に感謝申し上げます。しかしやはり利益対立の多いこの連立内閣。単純にその中で議論を進めようとすれば乱闘にさえなり、議席数の多い我々が無理矢理に法案を通すことも可能ですが、そうなれば対立はより決定的となるでしょう。

 故に、あらかじめ我々の改革案について、陛下のご承認を頂き、これを後ろ盾として円滑な議会運営と法案制定を進めていければとの所存です」

首相就任の挨拶のために謁見を許された進歩党党首イバルリは、早速皇帝を前にして畏れ多い要望を口走る。

しかし彼の言っていることも尤もではある。議会の混乱と対立を避けるためには、皇帝の介入による調整は有効な手段となりうる。それはすなわち、決定的に彼ら進歩党と手を組むということに他ならないが。

「それで、貴公の求める改革とは?」

「は」皇帝の言葉を受けて、イバルリは説明する。「保護貿易・・・と言いたいところですが、これは穏健党との対立を決定的なものにしかねませんからね、それは避けておきましょう。植民地政策に関し、より現地の『生産性を高める』法律の制定をまずは希望したいところです」

「成る程な・・・」

カルロス皇帝の表情は苦悶に歪む。これまで帝国は植民地に対しては本土からの再定住を促進する方針を取っていただけに、現地住民の搾取を促進することになるイバルリの提案は、皇帝が唾棄する『悪しき帝国主義』により一層近づくものであった。

しかし、皇帝は拒否したい気持ちを抑えつつ、口を開いた。

「分かった。その法律の制定を認めよう。代わりに、私からも要求がある。

 我が帝国は世界最高の経済力と世界最強の軍事力を誇っており、世界最大の国家であることは間違いないだろう。しかし私たちが目指すべきはただ国家だけが富めるものではない。そこに住む臣民たちが皆、幸福で豊かである帝国だ。その意味で、報告として上がってくる、帝国全体の国民の生活の状況は、決して望ましいものではない。この点において、我が国は英国に劣っている状況でさえある」

「この状況を改善するための法整備を、交換条件としよう」

「承知しました」皇帝の言葉に、イバルリは即答する。口元には笑みが浮かんでおり、ルイスはそれにあまり良い印象は抱けなかった。「ちょうど英国でも取り入れられている社会福祉に関する法律について調査していたところでした。早速それを取り入れていくこととしましょう」

それから、とイバルリは付け加える。

「法律のみならず、もう1つ、お願いしたいことがーー帝国をより繁栄させ、そしてその先に臣民全体の幸福を導くための、必要な政策に関しての許可で御座います」

 

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1853年9月15日。

皇帝陛下の許諾の下、新たな法律として「植民地の経済に関する新制度法案」反対者が言うところの「植民地搾取法」が制定。

続いて皇帝陛下の希望に沿う形で制定されることになった、「救貧法」も無事制定される。

 

そしてさらに、イバルリが望むその「政策」も、実行に移されることとなる。

 

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1854年7月8日。江戸城・大広間。

上座に座る将軍・徳川家慶は、頭を抱えるようにして目の前の老中・林貞夫に訊ねていた。

「近年、スペイン船の近海への出没が増していると聞くが」

「は。異国船打払令に基づき、近づくスペイン船に対しては砲撃を行い、威嚇してはおりますが、なにぶんその数が増えてきますと、反撃を恐れる現地の役人たちの声も無視できなくなりつつあります」

「かと言って奴らを受け入れるわけにもいかぬ。家光公が奴らとの断行に踏み切ったのはその恐ろしく威圧的で危険な布教のやり口ゆえであったが、その危惧が正しいものであったことは、先の中国での出来事が証明しておるからな」

「仰る通りで御座います。彼らは幕府に対し開国と港の提供を求めているようですが、まさにその方法で中国では清が滅び、スペインの巨大な傀儡へと成り下がりました。オランダ商人たちからの情報でも、スペインという国がいかに危険で横暴であるかは伝え聞いております」

「ではやはり、引き続き強硬策を・・・」

家慶がそこまで言いかけたとき、慌ただしく役人たちが広間の前に現れ、入室を請う。

家慶がそれを許可すると襖が開かれ、青ざめた様子の役人たちが並んでいた。

「緊急の報告がございます。浦賀沖にて、複数の異国船が確認されました。これまでよりも遥かに数が多く、そして黒鉛色に輝く頑強な船体と砲門を備えているとのことです。船籍はおそらくは、スペインのものかとーー」

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報告を受け、家慶はよろめくようにして身を崩した。

二百五十年以上続いた江戸幕府による泰平の世が、終わりを告げようとしていた。

 

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「かくして我らがスペイン軍は、同盟国フィリピンの領する琉球諸島レキウから攻め上がるべく兵を集めておりました」

「しかしその威容に恐れをなしたのか、最終的には屈服し、我々の当初の要求を受け入れることを決めました」

「これで私たちは日本ハポンを開国させ、さらに中国にも近いナガサキを租借地とすることができました」

「このことがもたらす帝国への利益は計り知れないことでしょう。そして日本にもまた、中国同様、イエズス会を通しての積極的な布教を進めたいと思います」

イバルリの報告を、皇帝カルロスは苦々しい表情で聞いてはいたが、特にそれを非難するような言葉はなかった。事実、これは国益に資することであると同時に、ライバルたる英国のアジア進出の機会をさらに失わせるものとなることは間違いなかった。

「来る56年選挙に向けても、我々進歩党への支持は増しつつあります。『国民』に選ばれた我々が国家を繁栄させる、民主主義の理想的な実現と言えますね」

上機嫌に告げるイバルリ。そこに、ノックの音が響く。

「ああ、陛下。本日はもう1つ、新たな政策のご相談があり、担当者を呼んでいたところです。入ってきて下さい」

「失礼致します」

入ってきたのはイエズス会士のハシント・カサノバ。イバルリとも関係が深く、彼の意図を汲んでアジア政策にも影響力を行使していた男だ。

「お時間をお取りして申し訳御座いません、陛下。私たちイエズス会の総意として、宿願とも言えるあるご提案を差し上げたく、参上致しました。世界にカトリックの人道主義を広げるという陛下のご意向にも叶うものとなるかと存じます」

「ーー言ってみたまえ」

カルロス皇帝の言葉にカサノバは恐縮しつつ述べる。

「ありがとうございます。宿願とは、すなわち『アイルランド問題』のことです。16世紀、かのイングランドが愚かにもカトリックを捨てて以降、アイルランドのカトリック同胞たちはその忌まわしきプロテスタントによる抑圧により、決して癒えぬ苦しみを抱え続けてきました。我々は教皇庁とも協力し、これを解放すべく試みを繰り返してきましたが、そのいくつもの試みも皆、失敗に終わったまま今を迎えております」

アイルランド問題
アイルランドのカトリック教徒はプロテスタント国家の支配下で苦しんでいます。プロテスタントによる迫害のため、何千人ものアイルランド人が土地を追われ、スペイン王室に避難し、そこで完全な臣民として認められました。アイルランド人はスペイン王室の防衛と拡大に貢献し、私たちの領土で戦い、島との商業及び外交関係を維持してきました。王室は領土をアイルランドの臣民に返還しようと何度も試み、教皇庁さえも、ドン・フアン・ホセ・デ・アウストリアをアイルランド王にするというフェリペ4世の計画を承認しました。これらの計画はどれも成功せず、私たちはまだアイルランドの人々に対して借りがあります。

 

「しかし今、ついにこれを叶える好機となっております。すでに英国とはビルマで、中国で矛を構え、いずれも勝利に終わっております。帝国は今や明確に英国を圧倒するだけの国力を備えております。今こそ、カトリック宗主国としての責務を果たすべきときです!」

民族主義運動が渦巻く中、アイルランド国民は、プロテスタントの圧政に今も苦しむ祖国を懐かしく思い出しています。私たちは、アイルランドをイギリスの圧政から解放する努力を再開しなければなりません。
1529年以来、何千人ものアイルランド人がスペイン王国の領土に居を構え、保護を受けてきました。スペイン王国の中央機関が作成した文書を収集し、保存するために16世紀に設立されたシマンカス総合文書館には、かつて祖国を追われた男女のユニークな物語を反映する文書が保存されています。彼らは、その容姿、特異性、異なる習慣、活動で、私たちの祖国建設に影響を与えました。

必要であれば、私たちは武力でもって、アイルランドを取り返すことになるだろう。

 

「ーーなるほど・・・」

皇帝は暫し思案する。それはもちろん、帝国に再び巨大な戦乱を招くことになりかねない決断だ。そこに理念とは異なるイバルリの思惑があることも確かだろう。

しかし、アジアの民を蹂躙するよりもずっと、その意義は明確なものであり、抵抗の少ないものであった。そしていつかは、必ず解決しなければならない問題であることもまた、事実であった。

「――良いだろう。承認する。アイルランドのカトリック同胞を救うべく、我らが宿敵・イングランドに対し、軍事行動を開始せよ!」

 

スペイン帝国と大英帝国。共に世界に植民地を有する「太陽の沈まない帝国」。

その二大帝国による直接対決が、ついに始まろうとしていた。

 

次回、「英国本土決戦」。

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テーブルトーク・ストラテジー「中央同盟国の第一次世界大戦1914-1919」プレイレポート

 

時は1914年8月。バルカン半島におけるオーストリア皇太子暗殺事件をきっかけとして始まった第一次世界大戦。

ドイツ、オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国ら中央同盟国は、イギリス、フランス、ロシアといった大国たちを相手に勝利を掴むことはできるのか。

そしてイタリアやアメリカといった中立国たちの動向は。

 

テーブルトーク・ストラテジー「第一次世界大戦」編。

3人のプレイヤーは中央同盟国のいずれかを操り、共同して連合国を打ち負かすと共に、戦後に同盟国の中でも最大の影響力を誇る必要がある。

目の前の危機を乗り越え、将来に渡り繁栄の希望を掴み取るのはどの国か。

 

テーマ

  • 第一次世界大戦

プレイヤー国家

  • ドイツ帝国
  • オーストリア=ハンガリー帝国
  • オスマン帝国

※最初にダイスを振り、数字の大きいプレイヤーから選択

ゲーム進行

  • 1914年8月開始
  • 2ターンごとに時間を1年進め、第10ターン(1918年)終了
  • 時間を進めるたびにダイスを振り、数字の大きいプレイヤーから行動順を選択(最初だけは国家選択の逆順)

勝利条件

  • 終了時に史実と比較して最も大きな影響力を持っていた国の勝利
  • 判定はAIに委ねる

禁止事項

  • プレイヤー同士の直接的な戦争は禁止
  • 他のプレイヤーの国内への指示は禁止
  • 結果を断定する指示はなるべく避ける

 

なお、前回の「グレートゲーム1836-1856」は下記のリンクから。

restorynotes.com

テーブルトーク・ストラテジー自体の説明については下記リンクから。

note.com

 

それではいってみよう。

 

目次

 

1914年:開戦

Gemini

1914年8月のドイツ帝国(独)は、皇帝ヴィルヘルム2世が統治しています。

強力な陸軍力を持ち、長年の宿敵であるフランスへの復讐を狙っています。

開戦直後であり、シュリーフェン・プランに基づき、西部戦線で電撃戦を展開しようとしています。

東部戦線ではロシア帝国との戦いが始まろうとしています。

海軍力ではイギリス海軍に劣り、経済封鎖の危機に直面しています。 

 

1914年8月のオーストリア=ハンガリー帝国(墺)は、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が統治しています。

多民族国家であり、民族問題と政治的不安定を抱えています。

セルビアへの宣戦布告を機に、第一次世界大戦に突入しました。

陸軍力はドイツ帝国に次ぐ規模ですが、装備や訓練で遅れが見られます。

工業力は比較的低いものの、戦争遂行には最低限の力を持っています。

イタリア王国との関係が悪化しており、両面作戦を強いられる可能性を秘めています。 

 

1914年8月のオスマン帝国(土)は、スルタン・メフメト5世が名目上の君主ですが、実権は青年トルコ党が握っています。

第一次バルカン戦争での敗北により領土を失い、弱体化が進んでいます。

軍の近代化が課題ですが、資金不足や内部の混乱により遅れています。

ドイツ帝国の影響力が強まっており、中央同盟国側につく可能性が高いです。

国内では民族運動が活発化しており、安定性に欠けます。

中東地域に広大な領土を持ち、石油資源の重要性が高まりつつあります。

順番は独⇒墺⇒土

 

第1ターン

進行役:いい忘れましたが、今回はPvEなのでオスマンは最初のターンに必ず中央同盟国側で参戦してください。

土:了解です。

進行役:プレイヤー同士の相談はいつでも可能です。

独:オーストリアとオスマンはどの方向に勢力広げたいですか?

墺:オーストリアはとりあえずバルカン方面に行こうと考えましたがロシアが怖いですね。

土:オスマンはロシアから領土を奪うのが一番ありがたいのでロシア側に圧力掛けてもらえればコーカサスとか攻撃できるかも。

墺:最初にみんなでロシアを攻めましょうか?

土:フランス側の防衛固めつつまずはロシアに御退場してもらうのがよさそうな気はしますね。

独:その場合ダルザス=ロートリンゲンで防衛線を築くパターンでしょうか

進行役:全員でロシアを集中攻撃という発想はありませんでし

土:戦車とか航空機がこの時点でどうなっているかわからないけど石油はいっぱいあげますよー。

独:ドイツの科学力は世界一ですから開発しないと…じゃあ行きますね。初手ロシア宣戦布告で良いのでしょうか?

進行役:開始時点で英仏露とは開戦済みです。

独:もう開戦でしたか。

進行役:そうでないと、延々と引き延ばせてしまうので。

独:はい

墺:英とも開戦済みですか…

土:まあしゃあない。

 

ドイツ

西部戦線はシュリーフェンプランを破棄して、ダルザス=ロートリンゲンを防衛ラインに英仏に対抗できる最低限の防衛力だけ残し、抽出兵力を東部戦線に回し、オーストリアと共同で全力でロシアを叩きます。

さらに英の海軍力に対し、ドイツは航空機の軍事利用に着手します。

Gemini

ドイツ帝国は、西部戦線での攻勢を中止し、東部戦線に主力を投入する決断を下しました。

これにより、西部戦線は防御に徹することになります。

また、航空機の軍事利用を開始し、新たな戦力としての可能性を模索します。

ただし、西部戦線への戦力配分が少なくなり、英仏軍の攻勢を招く可能性があります。

東部戦線では、オーストリア=ハンガリー帝国との連携が不可欠となります。

航空機開発には時間と資源が必要であり、実戦投入には時間がかかるでしょう。 

 

土:なるほど。西部戦線突破される危険性はありうるかもしれませんね。塹壕の徹底など、防衛に力を籠める指示を出しつつ、どれだけ墺土でロシアに圧力掛けられるかだな・・。

独:ロシアが脱落したら英仏もあきらめるでしょう。

土:内部脆いしね 革命起こさせてさっさとブレスト=リトフスク条約を結ばせるか。

独:イタリアも場合によっては南仏の切り取りを条件に中央同盟入りしてくれるかもしれません。

土:たしかに。

オーストリア

オーストリアはセルビアをはじめとするバルカン諸国方面には派兵を控えめにし、ドイツと共同でロシアを攻めに行きます。

ウクライナ・ベラルーシ方面に共同戦線を張りロシアの早期降伏を狙います。

内政では戦時体制への転換を図り軍需工業への傾斜を強めるよう指導します。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、バルカン方面への派兵を抑制し、ドイツ帝国と連携してロシア帝国への攻勢に集中します。

ウクライナ・ベラルーシ方面で共同戦線を構築し、ロシアの早期降伏を目指します。

また、戦時体制への移行を加速し、軍需産業への資源投入を強化します。

これにより、バルカン方面の防衛が手薄になる恐れがあります。

また、国内経済が軍需産業に偏り、国民生活に影響を与える可能性があります。

ロシアとの早期決着を目指すことは、長期戦を回避する上で重要です。 

 

オスマン帝国

オスマン帝国はドイツとの秘密協定に基づきイギリス・フランス・ロシアに宣戦布告。第一世界大戦に参戦します。

早速バルカン半島に攻勢を仕掛けオーストリア=ハンガリー帝国を支援しつつ、コーカサス地方のロシア領へも侵攻を開始し、ドイツとオーストリア=ハンガリー帝国の攻撃への支援を行います。

また地中海方面の沿岸部の守りを固め、イギリスやフランス軍の上陸に備えさせます。

Gemini

オスマン帝国は連合国に宣戦布告し、第一次世界大戦に参戦しました。

バルカン半島とコーカサス地方への侵攻を開始し、ドイツとオーストリア=ハンガリー帝国の支援を試みます。

地中海方面の沿岸防備を強化し、連合国軍の上陸に備えます。

これにより、オスマン帝国は複数の戦線で戦闘を強いられることになります。

また、イギリス海軍の封鎖により、補給が困難になる可能性があります。

資源や兵力が分散し、国力が疲弊する可能性があります。 

 

土:複数戦線による消耗とかが考慮されるようになったの、前回のグレートゲームのときよりリアルになっている気がする。


第2ターン

進行役:前半で指示できていない部分へのフォローをお勧めします。

土:黒海は何とか守りたいと思いますので、ドイツやオーストリアの海軍で黒海を使って圧力掛けるのもありですよ。

墺:海軍の存在を忘れていた…。

土:そういえばブルガリア帝国も参戦させないとな。

進行役:おそらくなにも指示しないとAIは史実ベースで勝手に話を進めます。

土:史実における失敗を確認し、それをカバーする行動する必要がありそうですね。こっちはアラビアのロレンスに注意するか。

進行役:HoI的なプレイが要求されますね


ドイツ

ドイツの世界一の科学力で、同盟国オーストリアとオスマンに、国家総力戦を戦い抜くために必要な軍事、生産技術供与を行い、同盟国全体の戦力を底上げします。

西部戦線は要塞、塹壕を築いて持久体制とし、東部戦線に戦力集中し、同盟国と共同でモスクワまで電撃奪取を目指します。

Gemini

ドイツ帝国は同盟国に対し軍事・生産技術の供与を開始します。

西部戦線では、要塞・塹壕を構築し、持久戦体制に移行します。

東部戦線に戦力を集中し、同盟国と共同でモスクワへの電撃侵攻を目指します。

これにより、同盟国全体の工業生産力と軍事力が向上します。

西部戦線は膠着状態に陥る可能性が高まります。

東部戦線での成功が、戦局全体を左右するでしょう。

モスクワ攻略には、多大な犠牲と資源が必要になります。 

 

土:やった同盟国全体にバフが入った。西部戦線は膠着でOKOK。

独:西部戦線は最悪最後までファニーウォーでもOKかなぁ…。

土:ロシア側の領土を各国が手に入れるだけでも上出来ですよね。あとはバルカン半島。

独:ロシアを1917までに脱落させたら、ベネルクスを道路にしてフランスを踏みつぶそうかな。

 

オーストリア

オーストリアはバルカン方面に我々側で参戦したブルガリアを支援しながらも主力はロシア方面に向けています。

ドイツの技術供与による生産力の増強により砲兵をはじめとする陸軍戦力の増強を図ります。そして海軍を地中海に展開し、フランス本土と北アフリカ植民地間の連絡を妨害します。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、バルカン方面でブルガリアを支援しつつ、主力はロシア方面へ向けます。

ドイツからの技術供与により、砲兵を中心とした陸軍戦力の増強を図ります。

海軍を地中海に展開し、フランス本土と北アフリカ植民地間の連絡を妨害します。

これにより、バルカン方面の戦況を安定させつつ、ロシアへの攻勢を強化できます。

地中海での活動は、イタリア王国の参戦を招く危険性があります。

海軍力の増強には時間がかかり、効果を発揮するまでに時間がかかる可能性があります。

フランスの植民地からの補給を断てれば、戦局を有利に進められるでしょう。

 

土:これはブルガリアはもう参戦しているってことでいいのかな。

墺:なんか指示してない海軍力の増強が行われてますね。

進行役:イタリア。

土:イタリアやべえ。

墺:刺激してしまったか…?

 

オスマン帝国

オスマン帝国軍としても、ドイツからの技術供与を受けて増強された陸海軍でもって、黒海およびコーカサス地方でのロシアへの侵攻に全力を注ぎます。

また、エンヴェル=パシャによるパン=トルコ主義の主張は抑制し、アラブ人やギリシャ人、アルメニア人たちへの迫害は徹底して禁じるよう指示を出しました。

また、イタリアに対しては、戦後、未回収のイタリア問題への解決に対する協力を行うことを伝え、大戦中の中立を求めました。

引き続き沿岸部の防備は固め、イギリスやフランスの上陸に備えます。

Gemini

オスマン帝国は増強された陸海軍を、黒海およびコーカサス地方でのロシア侵攻に投入します。

パン・トルコ主義を抑制し、国内の民族対立を緩和します。

イタリアに対し、戦後の未回収のイタリア問題解決への協力を約束し、中立を求めます。

引き続き沿岸部の防備を固め、連合国の上陸に備えます。

これにより、ロシアへの攻勢を強化しつつ、国内の安定を維持しようとするでしょう。

イタリアの中立化は、連合国の戦力を分散させることができます。

しかし、オスマン帝国内の民族問題は、完全に解決することは難しいでしょう。

沿岸部の防備は、連合国軍の侵攻を阻止する上で重要です。 

 


1915年:激化する東部戦線

進行役

全プレイヤーの合意として時間を1年進めてください。その後、戦争の現状をまとめてください。さらに、プレイヤーが担当する国の中で、史実と比較して最も大きな影響力を保持している国を明示してください。

Gemini

戦争の現状

東部戦線:ドイツ・オーストリア=ハンガリー・オスマン連合軍は、ロシア軍に対して攻勢を強め、ウクライナ、ベラルーシ方面で大きな戦果を上げています。モスクワへの進軍も開始しており、ロシア軍は後退を余儀なくされています。

西部戦線:ドイツ軍は防御に徹しており、大規模な戦闘は発生していません。英仏軍は攻勢を仕掛けようとするも、ドイツ軍の塹壕と要塞に阻まれ、膠着状態が続いています。

バルカン半島:オスマン帝国軍はオーストリア=ハンガリー帝国と協力し、セルビア方面への攻勢を維持しています。ブルガリアも同盟国側として参戦し、戦況を有利に進めています。

地中海:オーストリア=ハンガリー海軍は、フランスの補給路を妨害しようとしていますが、連合国海軍の反撃を受けており、戦況は一進一退です。

その他:ドイツ帝国は航空機の軍事利用を開始し、偵察や爆撃に投入しています。オスマン帝国は、国内の民族対立を抑制し、イタリアに中立を呼びかけています。

 

最も大きな影響力を持つ国

現時点では、ドイツ帝国が最も大きな影響力を持っています。

同盟国への技術供与、東部戦線への戦力集中、航空機の軍事利用など、史実とは異なる戦略を採用し、戦局を大きく動かしています。

 

プレイヤーの皆様は、この状況を踏まえ、次の行動を選択してください。 

順番は独⇒土⇒墺

 

第3ターン

土:とりあえず全体的には優勢な1年目を過ごせたかな。戦争に勝ちつつ仲間内での一番を目指すって結構大変ですね。

墺:勝つのがまず先決ってなりますもんねえ。

進行役:PvPvEというのかな、これは。

土:ロシアは史実より早めに内部崩壊起こさせることができそう。あと潜水艦は余り作らない方がいいかな。

 

ドイツ

新規に実用化された航空兵力も使いつつ、同盟国と共同してモスクワを電撃攻略します。

西部戦線は現状を維持し、外交面ではオスマンが提案した戦後の未回収のイタリア問題の解決にどいつも協力するとともに、ロシア脱落後の対仏共同戦線に参加するならば、かつてサルディーニャが失ったニースなど南仏地方をイタリア領とすることに同意すると伝え、イタリアを同盟に引き込む工作をします。

Gemini

ドイツ帝国は、実用化された航空兵力を活用し、同盟国と共同でモスクワの電撃攻略を目指します。

西部戦線は現状維持とし、外交面ではオスマン帝国の提案を支持し、イタリアの同盟参加を促すため、未回収のイタリア問題の解決や、南仏地方の割譲などを提案します。

これにより、東部戦線での早期決着と、イタリアの参戦による戦力増強を狙います。

ただし、フランスはニースの割譲に強く反発するでしょう。また、イタリアは中立を維持する可能性もあります。

航空兵力の実用化にはまだ課題も多く、投入は慎重に行う必要があります。 

 

土:いやあAIがなかなか慎重ですね。

進行役:結果を知っているかのようですね。

独:Uボートは意図的に触れていません…アメリカ参戦だけは避けたいので。ルシタニア号事件さえ起こさなければ参戦しないでしょう(と勝手に思ってる人)。史実だと来年あるので次のターンで予防線貼ろうと思います。

墺:触れなくても強制イベントになりうるのでしょうか。

独:触れないと発生しないのか、それとも勝手に発生してアメリカが参戦してくるから予防しないといけないかで変わるよなぁ。

土:諸外国を刺激しないように民間船は絶対鎮めるなと言明していたほうがいいかもしれませんね。

独:次のターンで勅命出しますか。

 

オスマン帝国

オスマン帝国も引き続き、ドイツから供与され実戦投入されている航空戦力も活用しつつ、コーカサス地方からのロシアへの侵攻を進めていきます。

石油が取れるバクーなど重要拠点も数多く奪取することを狙います。

また、これら中央同盟国たちからの攻勢で苦戦するロシア国内に対し、航空機なども使用しプロパガンダを実行。

ロシア内部から革命を起こさせるなど崩壊を促進する手段を取ります。

メッカの太守であるハーシム家のフセインとも会談し、戦後のアラビア人自治の拡大などを約束し、戦争に協力するよう呼びかけます。

また、沿岸部の防備は引き続き固めます。

Gemini

オスマン帝国は航空戦力も活用し、コーカサス地方からのロシア侵攻を継続します。

またロシア国内に対しプロパガンダを実施し、革命を促します。

メッカの太守フセインと会談し、戦後のアラブ人自治拡大を約束し、協力を求めます。

沿岸部の防備は引き続き強化します。

これにより、ロシアへの攻勢を強化しつつ、内部からの崩壊を促すとともに、アラブ人の支持を得て、戦後の影響力拡大を狙います。

ただし、プロパガンダの効果は不確実であり、フセインとの協力関係が維持できるかは未知数です。

沿岸部の防備を固めることは、連合国軍の上陸を阻止するために重要です。

 

土:もうちょっとブルガリア帝国くんに頑張ってもらうよう促した方がいいかな。

 

オーストリア

オーストリアはドイツとの共同攻勢をロシアに対して続けています。

軍備の増強においては新兵器である航空機の配備を進めるとともに、塹壕踏破用の戦闘車両の開発をシュコダ社に依頼しました。

バルカン半島においてはブルガリア・オスマン帝国との共同戦線を張りバルカンの国家群を圧迫しています。

英仏とは現在直接的な戦闘は少ないものの、将来を見据え中立国のスペインに対する中央同盟国加盟を交渉しています。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、ドイツとの共同でロシアへの攻勢を継続します。

航空機の配備を進め、塹壕突破用の戦闘車両の開発をシュコダ社に依頼します。

バルカン半島では、ブルガリア、オスマン帝国と連携し、周辺国を圧迫します。

将来を見据え、中立国スペインに対し中央同盟国への加盟を交渉します。

これにより、東部戦線での優位を確保しつつ、新兵器の開発と戦後の勢力拡大を目指します。

ただし、戦闘車両の開発には時間と資源が必要であり、スペインの加盟も確実ではありません。

バルカン半島での強硬策は、周辺国の反発を招く可能性があります。 

 

第4ターン

オスマン帝国

ロシアに対する攻勢を強めます。

黒海からクリミア半島に上陸しこの占領を確実なものとし、コーカサス地方全域も制圧できるように攻勢を強めます。

また、引き続きロシア内部の革命運動を刺激するようにプロパガンダを展開していきます。

残りの戦力は沿岸部の防衛に費やし、またブルガリア帝国への支援も行い、バルカン半島に対する攻勢を強めさせます。

フセインに対しては、継続してオスマン帝国との協力関係を続けてもらえるよう説得し、そのためには望むものを差し出すことも可能だと伝えます。

Gemini

オスマン帝国は、黒海からクリミア半島へ上陸し、占領を確実なものとします。

コーカサス地方全域の制圧を目指し、攻勢を強化します。

ロシア内部の革命運動を刺激するプロパガンダを継続します。

残りの戦力を沿岸防衛に費やし、ブルガリア帝国への支援を続けます。

フセインに対し、オスマン帝国との協力を継続するよう説得し、必要な対価を支払う意思を伝えます。

これにより、ロシアへの攻勢を強化し、クリミア半島の支配を確実なものとしようとします。

また、ロシア国内の混乱を誘発するとともに、アラブ人の協力を維持し、バルカン半島の安定化を図ります。

ただし、クリミア半島への上陸作戦にはリスクが伴い、フセインへの過度の譲歩は、オスマン帝国の利益を損なう可能性もあります。

 

土:あ、まちがえた。すみません・・。

進行役:順番間違えてますね。、

土:どうしましょう・・

進行役:他の2人が問題なければこのまま進行します。

墺:私は大丈夫です。

独:まぁいいですよ。次はドイツ?

進行役:それでは順番戻ってドイツさん。

土:そのあとオーストリアですかね。すみません、気をつけます。

 

ドイツ

ドイツはアメリカの参戦の可能性を招く無制限潜水艦作戦を封印し、これは欧州の戦争であるとします。

またオーストリアが着想した戦闘車両の開発に全面協力し、ドイツでも共同で開発し実用化します。

東部戦線で大攻勢をかけ、モスクワ攻略を実施しロシア脱落を狙います。

アメリカ国内で多数派のドイツ系アメリカ人に呼びかけ、早期の平和実現のため、アメリカのベストな選択はモンロー主義であることをアピールし、アメリカを局外中立のままにします。

Gemini

ドイツ帝国は、アメリカの参戦を避けるため、無制限潜水艦作戦を封印し、欧州の戦争に限定する姿勢を示します。

オーストリア=ハンガリー帝国が着想した戦闘車両の開発に協力し、共同で実用化を目指します。

東部戦線で大攻勢をかけ、モスクワを攻略し、ロシアの脱落を狙います。

アメリカ国内のドイツ系アメリカ人に呼びかけ、早期平和のため、モンロー主義の堅持を訴え、アメリカの中立を維持しようとします。

これにより、アメリカの参戦を回避しつつ、新兵器の開発と東部戦線での決着を目指します。

しかし、アメリカが中立を維持するかは不確定であり、東部戦線でのモスクワ攻略も容易ではありません。

無制限潜水艦作戦の中止は、海上封鎖を緩和する可能性もあります。

 

進行役:モスクワ攻略の既成事実化は失敗のようですね。海上封鎖が悪化することも見抜かれています。

土:1917年あたりから同盟国厳しくなるから、どんな展開になるかドキドキですね。

独:史実より優勢な東部戦線の結果次第で、モスクワ攻略まで行かなくてもロシア脱落or史実よりロシア革命の激化で早期革命から脱落すればいけるいける。

進行役:少なくともテストプレイのときよりは優勢です。さすがにプレイヤー3人は強い。

土:次でロシア倒れてくれたらいいんだけどなぁ。

独:史実よりロシア脱落が早く実現して、米参戦もなければ英仏だけで中央同盟に勝てる見込みはなさそうな気がしますよね。

土:さすがにないとは思いますよね。ロシアが脱落すれば、それを発端としていた第一世界大戦の継続の意味はないと考えてくれるはず。

独:そのために東部戦線に集中させてるのでそうなってくれないと困りますね。

 

オーストリア

オーストリアはドイツとの技術協力・資本提携をさらに進めるとともにロシアへの更なる派兵を行い、またレーニンをロシアに帰還させることでロシアの混乱を狙います。

スペインとの交渉は継続し、アルジェリアの獲得をキーに中央同盟国入りに揺さぶりを掛けます。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、ドイツとの技術協力・資本提携をさらに強化し、ロシアへの派兵を継続します。

レーニンをロシアへ帰還させ、ロシア国内の混乱を狙います。

スペインとの交渉を継続し、アルジェリアの獲得を条件に中央同盟国への加盟を揺さぶります。

これにより、ドイツとの関係を強化しつつ、ロシアの弱体化と戦後の領土拡大を目指します。

しかし、レーニンの帰還がロシアにどのような影響を与えるかは未知数であり、スペインがアルジェリア獲得を優先するかどうかも不明です。

ロシアへの派兵は、国力の疲弊を招く可能性もあります。 

 

 

1916年:外交劇

進行役

全プレイヤーの合意として時間を1年進めてください。その後、戦争の現状をまとめてください。さらに、プレイヤーが担当する国の中で、史実と比較して最も大きな影響力を保持している国を明示してください。

Gemini

戦争の現状

東部戦線:ドイツ・オーストリア=ハンガリー・オスマン連合軍は、モスクワ攻略を目指し、ロシア軍に対し攻勢を強めています。ロシア軍は後退を続けており、各地で大規模な戦闘が発生しています。レーニンが帰国した影響でロシア国内の混乱も拡大しています。

西部戦線:ドイツ軍は引き続き防御に徹しており、膠着状態が続いています。英仏軍は攻勢を試みるも、ドイツ軍の強固な防御陣地に阻まれています。新兵器である戦車が一部で投入され始めています。

バルカン半島:オスマン帝国軍とブルガリア軍は、バルカン半島での攻勢を維持しており、セルビアなどの連合国側勢力は劣勢に立たされています。

地中海:オーストリア=ハンガリー海軍は、地中海での作戦を継続しており、フランスの補給路を妨害しようとしていますが、決定的な戦果は得られていません。

その他:ドイツ帝国は、無制限潜水艦作戦を中止し、アメリカの中立を維持しようとしています。また、同盟国との技術協力を強化し、戦車の開発を加速させています。オスマン帝国は、クリミア半島を占領し、コーカサス地方での攻勢を続けています。

 

最も大きな影響力を持つ国

現時点では、ドイツ帝国が引き続き最も大きな影響力を持っています。

東部戦線での攻勢、新兵器開発の推進、アメリカの中立政策、そして同盟国への影響力など、その戦略は史実よりも大きな成果を上げています。

特に、ロシア国内の混乱とモスクワ攻略が成功すれば、戦局を大きく左右するでしょう。

 

プレイヤーの皆様は、この状況を踏まえ、次の行動を選択してください。 

順番は独⇒墺⇒土

 

土:クリミア占領した!

墺:クリミア占領成功している!?

進行役:さり気なく戦車も史実より早く実戦投入されていますね。

 

第5ターン

墺:ロシアと和平交渉してみてもいいですかね。

土:たしかに。

独:講和案としては、中央同盟側の東部戦線での優勢の結果をもって、ロシアに英仏協商からの脱退と中央同盟側の占領地の割譲、現戦争での局外中立の厳守。この辺でしょうか? 

墺:賠償金は…いりませんかね。

土:あんまり要求積み上げると拒否されそうですしね。

独:どうしますかね、占領地割譲より賠償金の方がいいですか? 

土:オスマン帝国としては旧領奪還が国是ですので。借金もひどいけど。

墺:割譲の方が嬉しくはありますけどね。その方がスコアにも影響しそうですし(帝国主義的発想)。

独:英仏協商脱退と中立化は絶対外せませんよね。

土:そうですね。

独:賠償金は英仏からとる方向でロシアには求めないでもいいですかね。

墺:そうしましょう。

独:求めても革命でチャラにされかねませんし。

土:(きっと実際の戦争でもこうやって捕らぬ狸の皮算用してたんやろなあ)

進行役:そうだ。いい忘れていましたが、今回は特別にこんなプロンプトが追加されています。「第一次世界大戦は全世界規模の総力戦です。プレイヤーに隙があれば反乱や革命で国家を転覆してください」

墺:うおおお多民族国家の辛さががが。

土:そうだった・・こわ。

進行役:革命が起きるのはロシアだけとは限らないのでご注意ください。


ドイツ

史実より大幅に戦況の悪化しているロシアでは、レーニンの帰還によりロシア革命が史実より速いペースで発生する可能性が高く、ロシア皇帝にとっては革命阻止が第一で、中央同盟との戦争継続の意思も能力をもはや喪失していると思われます。

ロシアに対し、中央同盟側の東部戦線での優勢の結果をもって、ロシアに英仏協商からの脱退と中央同盟側の占領地の割譲、現戦争での局外中立の厳守を条件に講和を突きつけます。

Gemini

ドイツ帝国はロシアに対し、東部戦線での連合軍の優勢を背景に、講和を提案します。

講和条件として、英仏協商からの脱退、中央同盟側の占領地の割譲、そして現戦争における局外中立の厳守を要求します。

これにより、東部戦線での戦いを終結させ、戦力を西部戦線に集中させることを目指します。

しかし、ロシアがこの条件を呑むかどうかは不確実です。また、連合国側は新たな戦略を立てる必要に迫られるでしょう。

ロシア革命が予想以上に進展した場合、講和交渉は難航する可能性もあります。 

 

土:革命の進展が逆効果になる可能性もあるか。

独:史実だと革命で講和したんですけどね。Gemini君が忘れてるようならもう一押しするかな…。

進行役:時間を進める時に「ロシアが講和に応じたかどうかを明示してください」を追加しますか?

独:お願いします。

土:お願いします。

 

オーストリア

ドイツとともにロシアに対する交渉を始めます。

帝室が社会主義者の国となってしまう前に停戦をしたい旨を切に訴えます。

ロシアとの講和がなった時のために、兵の移動がスムーズに出来るよう国内と占領地の鉄道網整備を進めます。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、ドイツ帝国と共同でロシアとの講和交渉を開始します。

また講和成立後の兵力移動を円滑にするため、国内および占領地の鉄道網整備を進めます。

これにより、東部戦線からの撤退をスムーズに行い、今後の戦局に備えます。

しかし、ロシア革命の進行によっては、交渉が難航する可能性もあります。

また、鉄道網の整備には時間と資源が必要になります。

講和成立後の兵力再配置は、西部戦線や他の地域での戦況に影響を与える可能性があります。 

 

進行役:次に時間を進める時に「新たに参戦した国や戦争から離脱した国があれば教えてください」を追加することもできますが?

墺:お願いします!

独:進行役さん意図的にアメリカを参戦させようとしてません?

土:そう、進行役さんの罠な気がしてw

進行役:アメリカやイタリアの動向が気になるなーとは思います。全員の同意がないようならやめておきます 。

土:でも面白そうだし入れますか。

独:まぁ面白そうなので入れても良いですよ。

進行役:いれます?? では、追加します。

独:どのみち気にはなるので。

土:やるなら次のターンであらためてアメリカイタリアの参戦を抑制する文言を入れておきたいですね。

独:ですね。

 

オスマン帝国

ドイツの進めるロシアとの講和を有利に進め、ロシアが受け入れやすくするためにも、新しく実戦投入された戦車や最新鋭の航空機も投入し、占領したクリミア半島からさらに北進しウクライナ方面での占領地を広げます。

また、コーカサス地方からの北上も進め、占領地を獲得していきます。

最終的にこの戦争の勝利においてオスマン帝国が果たした役割の大きさを明確にするためにも、これらの占領地の拡大は必須となります。

合わせてガリポリを中心に沿岸部の防備をさらに固めていきます。

ムスタファ・ケマル将軍にこの防衛の総指揮を任せ、またクリミア半島占領によって余裕の出来た黒海艦隊を、オーストリア=ハンガリー帝国が行っている地中海におけるフランスの通商破壊に協力させます。

パン=トルコ主義の抑制にはさらに力を入れ、ギリシャ人、アラブ人、アルメニア人といった少数民族の保護や安定を図り、国内の反乱が起きないように細心の注意を図らせます。

Gemini

オスマン帝国は、ドイツ主導のロシアとの講和を有利に進めるため、る戦車や最新鋭航空機を投入しクリミア半島からウクライナ方面へ、またコーカサス地方からも占領地を拡大します。

ガリポリを中心に沿岸防備を強化し、ムスタファ・ケマル将軍を総指揮官に任命します。

黒海艦隊を地中海に派遣し、通商破壊作戦に協力します。

パン・トルコ主義を抑制し、国内少数民族の保護と安定を図ります。

これにより、講和交渉での優位を確保し、戦後の領土拡大と国内安定を目指します。

しかし、占領地の拡大には多くの犠牲が伴い、地中海での作戦は連合国の反撃を招く可能性があります。

また、国内少数民族の保護が必ずしも反乱を防ぐとは限りません。 

 

独:ドイツはどう動くべきかなぁ。ロシアの講和を促すため東部で大攻勢をかける文言も入れたいし 。

 

第6ターン

ドイツ

ロシアの講和を引き出すため、東部戦線でウクライナからモスクワまで進撃する大攻勢を実施します。

イタリアへはロシアが劣勢で脱落までに中央同盟入りしない場合は、戦後処理において未回収のイタリア問題や、南仏返還でのドイツの強力ができなくなることをにおわせ、イタリアに対英仏宣戦の決断を迫ります。

Gemini

ドイツ帝国は、ロシアとの講和を実現するため、東部戦線でウクライナからモスクワまでの大攻勢を実施します。

イタリアに対し、ロシアの劣勢と脱落が目前であることを示唆し、中央同盟国に参戦しない場合には、戦後処理での未回収のイタリア問題や南仏返還へのドイツの協力が得られない可能性をほのめかし、対英仏宣戦を迫ります。

これにより、ロシアを早期に講和に導き、イタリアを参戦させて戦局を有利に展開することを狙います。

しかし、ロシア軍は最後まで抵抗する可能性があり、イタリアが脅しに屈して参戦するかは不確かです。

また、東部戦線での大攻勢は、ドイツ軍の兵力を消耗させる可能性もあります。 

 

独:ロシアが脱落したら、いくらアメリカさんも英仏入りするモチベーションはなくなるでしょう(と期待)

 

オーストリア

ドイツとともにロシアに対し戦闘車両を用いた大攻勢を実施するとともに、占領地の拡大を図ります。

外交面ではスペインへの陣営への勧誘を継続するとともに、イタリアの動きを注視します。

また、国内の民族主義者に対応するため戦時下におけるデモの禁止を命じます。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、ドイツ帝国と共にロシアに対して戦闘車両を用いた大攻勢を実施し、占領地の拡大を図ります。

外交面では、スペインへの勧誘を継続しつつ、イタリアの動向を注視します。

国内の民族主義者に対応するため、戦時下におけるデモを禁止します。

これにより、ロシアへの圧力を強めつつ、戦後の勢力拡大と国内の安定を維持しようとします。

しかし、デモの禁止は国内の不満を増大させる可能性があり、スペインとイタリアの行動は予測困難です。

また、ロシアへの攻勢は、自軍の損害を増やす可能性もあります。

 

オスマン帝国

ウクライナ、コーカサス地方からの戦車・航空機を使用した攻勢をさらに進め、モスクワ征服に向けて侵攻を継続します。

一方で沿岸部は引き続き守りを固め、国内のギリシャ人、アルメニア人、アラブ人といった少数民族に対しての宥和政策を進めていきます。

改めてアラブ人に対しては、戦後の自治拡大などを条件に懐柔を図ります。

またイタリアに対しても、引き続き未回収のイタリア問題に対する協力を申し出て、同盟国側での参戦を促します。

地中海での艦隊作戦においては、民間船への攻撃は絶対的に行わないよう強い指令を出し、中立国の連合国側での参戦を抑制するよう働きかけます。

Gemini

オスマン帝国は、ウクライナ、コーカサス方面からの戦車・航空機を使用した攻勢をさらに進め、モスクワ征服を目指します。

沿岸部の防備を引き続き強化し、国内の少数民族に対しては宥和政策を進めます。

アラブ人に対しては、戦後の自治拡大を条件に懐柔を図ります。

イタリアには、未回収のイタリア問題への協力を申し出て、同盟国側での参戦を促します。

地中海での艦隊作戦では、民間船への攻撃を厳禁し、中立国の連合国側参戦を抑制します。

これにより、ロシアへの攻勢を続けつつ、国内の安定と国際的な非難の回避、そして戦後の有利な地位を目指します。

しかし、モスクワ攻略は容易ではなく、少数民族やアラブ人への宥和政策が必ずしも成功するとは限りません。

イタリアの参戦も、保証されているわけではありません。 

 

 

1917年:新たな歴史へ

進行役

全プレイヤーの合意として時間を1年進め、ロシアが講和に応じたかどうかを明示してください。また、新たに参戦した国や戦争から離脱した国があれば教えてください。その後、戦争の現状をまとめてください。最後に、プレイヤーが担当する国の中で、史実と比較して最も大きな影響力を保持している国を明示してください。

Gemini

ロシアの講和

ロシアは、革命の混乱と中央同盟国軍の攻勢に耐えきれず、講和に応じました

ロシアは連合国から離脱し、ドイツ帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国との間で講和条約を締結しました。

講和条約の内容は以下の通りです。

  • ロシアは、ポーランド、バルト三国、ウクライナを割譲する。
  • ロシアは、連合国との同盟を破棄し、中立を保つ。
  • ロシアは、戦争賠償金を支払う。

 

新たな参戦国と離脱国

参戦国:イタリア王国が、中央同盟国側として参戦しました。ドイツ帝国からの強い圧力と、未回収のイタリア問題解決への期待が、参戦の決め手となりました。
離脱国:ロシア帝国が、連合国から離脱しました。

 

戦争の現状

東部戦線:ロシアが講和に応じたことで、東部戦線は終結しました。ドイツ、オーストリア=ハンガリー、オスマン帝国の軍隊は、西部戦線への再配置を開始しています。

西部戦線:ドイツ軍の増強により、西部戦線では中央同盟国側が優勢となりつつあります。連合国軍は防戦を強いられており、戦線は膠着状態から変化の兆しを見せています。

バルカン半島:オスマン帝国とブルガリアはバルカン半島での優位を維持しており、セルビアなどの連合国軍は劣勢です。

地中海:オーストリア=ハンガリー海軍とオスマン帝国海軍は、地中海での作戦を継続しており、イタリア海軍も同盟国側に加わり連合国海軍と対峙しています。

その他:イタリア王国の参戦は、戦局に大きな影響を与えると予想されます。ドイツ帝国は戦車や航空機などの新兵器を積極的に投入しています。

 

最も大きな影響力を持つ国
現時点では、ドイツ帝国が引き続き最も大きな影響力を持っています。
ロシアを講和に導き、イタリアを参戦させた外交力、そして東部戦線での勝利、技術力、軍事力において、史実を大きく超える影響力を保持しています。

 

プレイヤーの皆様は、この状況を踏まえ、次の行動を選択してください。

順番は墺⇒独⇒土

 

独:やったぜ。

墺:一体どこに割譲したんだ!

土:それが問題ですね。クリミア半島はウクライナ扱いかな?

独:それは気になりますね…。

進行役:次の時にききますか?

墺:そうしましょう。

 

第7ターン

土:うーん、ドイツがやっぱ主導って感じだなぁ。これは・・・。

墺:よくよく見るとカフカス地方の割譲が書いてないんですよね…。

進行役:アメリカは参戦しませんでしたね。この世界ではイタリアがアメリカポジションになるのでしょうか?

土:イタリアがアメリカ・・下位互換感すごいなw そしてイタリアは勝馬に乗るのがうまい。

 

オーストリア

ロシアとの講話が済んだため、兵をイタリア方面に向けます

最新鋭の航空機・戦闘車両を有し戦闘経験を積んだ精鋭の東部戦線軍の帰還により、イタリアを攻めにかかります。

外交面では、ロシアが離脱した今、フランスを挟み討ちにする絶好の機会だとスペインに対する中央同盟国入りを粘り強く交渉します。

地中海における対仏海上戦闘はイタリアに対する上陸作戦にシフトします。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、ロシアとの講和が成立したため、東部戦線から精鋭部隊をイタリア方面へ転進させます。

最新鋭の航空機と戦闘車両を装備した部隊を投入し、イタリアへの攻勢を開始します。

外交面では、ロシアの離脱によりフランスを挟撃する好機と捉え、スペインに対する中央同盟国入りを粘り強く交渉します。

地中海での対仏海上戦闘は、イタリアへの上陸作戦を支援する形にシフトします。

これにより、イタリアを攻略し、フランスを挟撃するという戦略を実行しようとします。

しかし、スペインの加盟は依然として不確実であり、イタリアへの上陸作戦は、連合国軍の激しい抵抗が予想されます。

また、戦力の集中は、他の戦線への対応を遅らせる可能性もあります。 

 

土:これはある意味面白い展開w

独:なんでイタリアと戦争を…。

墺:頭がおかしくなった…

土:我々が勝手に未回収のイタリア問題を進めたからかな・・・?w

進行役:ルールではプレイヤー操作国への戦争は禁止していますが、NPC国は禁止していないのでOKです。

墺:めっちゃ誤読してますね…文章が読めない…!

進行役:純粋に指示ミスですか?

墺:アメリカポジションと会話されてたんですっかり連合国側かと思ってましたね…。

進行役:紛らわしいこと書いちゃいましたね。ごめんなさい。ゲームチェンジャーという意味だったんです。

土:中央同盟の勝利がかなり見えてきたところだったんで、良いスパイスかもしれませんねw とりあえず全力で(もちろん武力で無く)オーストリアを止めましょうか、ドイツさん。

独:ですね。

 

ドイツ

ドイツ皇帝から、オーストリア皇帝へ、イタリアはドイツの招へいに応じ、対英仏で同盟入りを決定しているめ、オーストリアのイタリアへ向かう兵力は、そのままフランスに向かう兵力へ転用されることを伝えます。

ドイツ、オーストリア、オスマン、イタリア、スペインで対仏大同盟として一気に包囲殲滅を目指します。

Gemini

ドイツ帝国は、オーストリア=ハンガリー帝国に対し、イタリアがドイツの招請に応じて対英仏同盟入りを決定したことを伝えます。

オーストリア軍は、イタリアへの兵力投入を中止し、フランス方面への兵力転用を指示します。

ドイツ、オーストリア、オスマン、イタリア、スペインによる対仏大同盟を構築し、フランスの包囲殲滅を目指します。

これにより、中央同盟国側は、戦力を集中してフランスを早期に攻略することを狙います。

しかし、フランスが包囲網に屈せず、徹底抗戦する可能性もあります。

また、大同盟内での連携がうまくいかなければ、作戦は失敗に終わる可能性もあります。

スペインの同盟入りは、まだ正式なものではありません。

 

独:修正力が働くかな…? オーストリアが本気でイタリア攻めするつもりだったら、英仏と白紙講和して、オスマンと組んでオーストリア潰そうかと思ってました。

 


オスマン帝国

実戦投入される頻度が増し、重要になっている石油資源を、オスマン帝国は自国領内のイラクあるいはコーカサス地方の油田から供給し、同盟国に与えることで戦争における影響力強化を図ります。

また、バルカン半島に全勢力を投入し、この地域のオスマン帝国旧領をすべて奪還することを目指し、征服地を広げていきます。

ムスタファ・ケマル将軍を総指揮官とし、ガリポリの戦いでも見事にイギリス軍たちを撃退したその実力を発揮してもらいます。

地中海ではオーストリア=ハンガリーおよびイタリアの海軍と連携しつつイギリス・フランスの通商路を破壊し、とくにイギリス・フランスの石油へのアクセスを阻害し、戦況を有利に進めるようにします。

国内では引き続き、アラブ人やアルメニア人たちへの宥和政策を進めていきます。

ドイツと連携しオーストリア=ハンガリー帝国に対しては、イタリアへと向けた兵力をフランス方面へと転用するよう要請します。

Gemini

オスマン帝国は、石油資源の供給を強化し、同盟国への影響力拡大を図ります。

バルカン半島に全勢力を投入し、旧領土の奪還を目指します。

地中海では、オーストリア=ハンガリー、イタリア海軍と連携し、イギリス・フランスの通商路を破壊し、特に石油へのアクセスを阻害します。

国内では、アラブ人、アルメニア人への宥和政策を継続します。

ドイツと連携し、オーストリア=ハンガリー帝国に対し、イタリアへの兵力をフランス方面へ転用するよう要請します。

これにより、石油資源の支配、バルカン半島の制圧、連合国への経済的打撃、そして国内の安定化を目指します。

しかし、バルカン半島での戦闘は激戦になる可能性があり、イギリス・フランスの反撃も予想されます。

また、国内少数民族との関係改善が、必ずしも成功するとは限りません。 

 

進行役:ルール上は「他のプレイヤーの国内への指示は禁止」に抵触しますが、事情が事情なのでオーストリアさんが同意されればOKとみなします。オーストリアさんはドイツさんとオスマン帝国さんの出した指示をOKとしますか?

墺:こっちとしてはバルカンに回したいですね。イタリアが参戦してると思ってなければバルカンに回す予定だったので。

独:すいませんでした…。

墺:いえ、こちらが大チョンボをしてしまったので…。

進行役:バルカンに回すのはいずれにせよ一手使うしかないので次で行っていただくとして、とりあえず、今回の指示自体は有効とみなしますね。

墺:はい、それでお願いします。

 

第8ターン

オーストリア

西部戦線は国境を接する独伊が主力となることから一旦兵を引き、バルカン半島の連合国陣営に対しロシアで戦闘経験を得た軍を差し向け一気呵成に攻勢を掛けます。

セルビア、ルーマニア方面を攻め立てるとともに和平交渉も進めて行きます。

また、海軍力を用いたエーゲ海諸島への上陸も敢行します。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、西部戦線から兵力を一時的に引き上げ、バルカン半島の連合国軍に対して攻勢をかけます。

ロシアで戦闘経験を積んだ部隊を投入し、セルビア、ルーマニア方面を攻め立てるとともに、和平交渉を進めます。

海軍力を用いて、エーゲ海諸島への上陸作戦も敢行します。

これにより、バルカン半島での戦線を早期に終結させ、戦力を再配置することを狙います。

しかし、バルカン半島の連合国軍は容易に降伏しない可能性があり、エーゲ海諸島への上陸作戦は、連合国海軍の反撃を招く可能性もあります。

また、西部戦線での一時的な兵力引き上げは、戦況に影響を与える可能性があります。

 

進行役:可能性ばかりだ。

 

ドイツ

ドイツはベネルクス三国に、対英仏で参戦するように促し、フランスへの圧力を強めます。

また東部戦線の兵力を西部戦線に転用し、新型の軍用機や戦車などを活用し、フランスへの圧力を一層強めます。

アメリカへはロシアが脱落した以上、英仏の勝利の可能性が現実的でなくなったことを伝え、アメリカの戦後の立場を考えるなら、中立の仲介者として今大戦の講和に貢献することが最上の道であることを伝えます。

Gemini

ドイツ帝国は、ベネルクス三国に対し、対英仏戦への参戦を促し、フランスへの圧力を強化します。

東部戦線からの兵力を西部戦線に転用し、新型の軍用機や戦車を投入して、フランスへの攻勢を強めます。

アメリカに対しては、中立の仲介者として講和に貢献することを求めます。

これにより、フランスを早期に降伏させ、アメリカの参戦を阻止しようとします。

しかし、ベネルクス三国が参戦に応じるかは不確実であり、フランスも容易に降伏しない可能性があります。

アメリカは、仲介役を受け入れるかどうか不透明です。 

 

進行役:参戦を阻止しようとしていると見抜かれてますね。

独:まぁそれはそうですね。でも常識的にここから英仏側で参戦する理由はもはやないのでは? 

 

オスマン帝国

引き続き戦場で使用される石油の大半をオスマン帝国から同盟国各国に供給することによって、激戦の続くこの戦争の終盤におけるオスマン帝国の影響力増大を図ります。

クリミア半島上陸を成功させ、ロシアの降伏への大きな影響を与えたであろう黒海艦隊も引き続き地中海での制海権獲得に力を入れさせ、海軍力の低いドイツ、オーストリア=ハンガリー帝国と比較してより大きなプレゼンスを発揮するよう指示を出します。

また陸軍全勢力はバルカン半島全域で征服地を広げ、この地域における優位性を確立させます。

これらの中央同盟国側の全面的な優勢を受け、オスマン帝国はフランスと秘密裏に交渉を開始し、戦後の地位の保証を提示し、降伏を受け入れるよう説得します。

引き続き内政においては、アラブ人やアルメニア人たちの反乱が起きないように注意し、彼らの宥和に努めます。

Gemini

オスマン帝国は、石油資源の供給を通じて同盟国への影響力拡大を図ります。

クリミア半島上陸作戦を成功させた黒海艦隊を、地中海での制海権獲得に投入し、同盟国内での優位性を確立します。

陸軍全勢力をバルカン半島に投入し、征服地を拡大し、地域の優位性を確立します。

中央同盟国側の優勢を背景に、フランスと秘密裏に交渉を開始し、戦後の地位保証を提示して降伏を促します。

内政では、アラブ人、アルメニア人の反乱を警戒し、宥和政策を継続します。

これにより、戦争終結に向けた主導権を握り、戦後の有利な立場を確保しようとします。

しかし、フランスとの秘密交渉は、同盟国の不信感を招く可能性があり、バルカン半島での戦闘は激化する可能性もあります。

国内少数民族との関係が改善するかは不確定です。 

 

 

1918年:戦後の主導権争い

進行役

全プレイヤーの合意として時間を1年進め、前年ロシアが講和条約で割譲したそれぞれの領土の割譲先の国を明示してください。また、新たに参戦した国や戦争から離脱した国があれば教えてください。その後、戦争の現状をまとめてください。最後に、プレイヤーが担当する国の中で、史実と比較して最も大きな影響力を保持している国を明示してください。

Gemini

ロシアの割譲領土

ポーランド:ドイツ帝国が支配下に置き、傀儡国家を設立しました。

バルト三国:ドイツ帝国が支配下に置き、バルト連合公国を設立しました。

ウクライナ:オーストリア=ハンガリー帝国が支配下に置き、傀儡国家を設立しました。

 

新たな参戦国と離脱国

参戦国:ベネルクス三国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)が、ドイツ帝国の圧力に屈し、中央同盟国側として参戦しました。

離脱国:なし。

 

戦争の現状

西部戦線:ドイツ帝国を中心とした中央同盟国軍は、フランスへの攻勢を強めています。フランス軍は防戦を強いられていますが、徹底抗戦の構えを崩していません。

バルカン半島:オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国の軍隊は、旧オスマン帝国領の奪還を進め、バルカン半島の連合国側勢力は劣勢に立たされています。

地中海:オーストリア=ハンガリー海軍、オスマン帝国海軍、イタリア海軍は、地中海での連合国軍に対する作戦を継続しており、制海権は中央同盟国側が握っています。

その他:ドイツ帝国は、アメリカに対し中立を維持するよう働きかけていますが、アメリカの態度は依然として不透明です。オスマン帝国は、フランスとの秘密交渉を続けていますが、具体的な進展は見られていません。

 

最も大きな影響力を持つ国

現時点では、ドイツ帝国が引き続き最も大きな影響力を持っています。

西部戦線での攻勢、ベネルクス三国の参戦、そしてアメリカに対する外交戦略など、その影響力は他の追随を許しません。

戦争の行方は、ドイツ帝国が今後どのような戦略を取るかに左右されるでしょう。

 

プレイヤーの皆様は、この状況を踏まえ、次の行動を選択してください。 

順番は土⇒墺⇒独

 

第9ターン

土:オスマン帝国領土貰えてないじゃん。

独:講和条約でイギリスの中東利権をオスマンに明け渡すようにしようと思います。

土:そこまでドイツが主導権を握ってしまうと、より一層ドイツの影響力が増してしまいますね。

独:ベルリン体制とか呼ばれそうですね。講和会議は当然ベルリンで開催されるでしょうし。

墺:カイザーライヒの世界だ…。

進行役:オスマン帝国さんのターンですよ。

土:今下書きを作ってます。ここが重要そうなので。お待たせしてすみません。

 

オスマン帝国

オスマン帝国はフランスを降伏させるための秘密交渉に全力を注ぎます。

彼らが降伏する場合、彼らの現在の領土はすべて保証されることを約束します。

イギリスに対しても同様に交渉を進め、中東方面の彼らの利権の確保とオスマン帝国周辺の諸民族の自治権確保も約束します。

同様の内容でアメリカ合衆国に対しても働きかけ、この戦争の講和の仲介を行うよう要請します。

過激化し、各国に疲弊が積み重なりつつあるこの戦争を終わらせるために、最も広大な領土を有する真の帝国たるオスマン帝国がかつての栄光ある姿を思い出させるかのように振る舞い、戦争終了に向けた最も重大な役割を担えるよう全力を尽くします。

なお、アメリカ合衆国を仲介役として動かすために、彼らの好きそうな民族自治を掲げたのみならず、ムスタファ・ケマルを中心とする青年トルコの思想を帝国としても受け入れ、自由主義、民主主義、女性参政権など先進的な改革を行うことも、アメリカ合衆国に約束します。

Gemini

オスマン帝国は、フランスとの秘密交渉に全力を注ぎ、領土保全を約束して降伏を促します。

イギリスに対しても同様の交渉を行い、中東での利権確保と周辺民族の自治を約束します。

アメリカ合衆国に対しては自由主義、民主主義、女性参政権などの先進的な改革を約束し、講和の仲介を要請します。

これにより、戦争終結に向けた主導権を握り、オスマン帝国の存在感を示しつつ、戦後の国際社会での有利な立場を確保しようとします。

しかし、フランス、イギリス、アメリカが交渉に応じるかどうかは不確実であり、国内での改革が反発を招く可能性もあります。

また、オスマン帝国の戦力が、戦争を終結させるに足りるかは未知数です。 

 

土:「オスマン帝国の戦力が、戦争を終結させるに足りるかは未知数です」そんなん自分が一番よくわかってるよ余計なお世話だよ!

墺:なかなかの大風呂敷を…。

進行役:三枚舌外交ですね。

 

オーストリア

オーストリアはバルカン諸国との和平交渉を進めます。

オーストリア・オスマン帝国・ブルガリアの3カ国により中央同盟国の優勢であることからバルカン半島の連合国の疲弊が予想されます。

オーストリアはセルビア・モンテネグロ・ルーマニアに対し保護国化を提案するとともにルーマニアのプロエシュティ油田の利権を確保しようとします。

また、国境線をバルカン戦争以前に戻すよう提案し、バルカン半島におけるオーストリアの優越を示します。

また、地中海においてはイタリアと共同し、連合国各国の島々への上陸作戦を決行します。また、スエズ運河の確保にも乗り出します。

スペインに対する陣営入り交渉を再開し、勝ち馬に乗るべきであると焚き付けます。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、バルカン諸国との和平交渉を進め、彼らの保護国化を提案します。

ルーマニアのプロエシュティ油田の利権を確保し、国境線をバルカン戦争以前に戻すよう提案することで、バルカン半島における優越を示します。

イタリアと共同で、地中海の連合国側諸島への上陸作戦を実行し、スエズ運河の確保にも乗り出します。

スペインに対し、中央同盟国への参戦を促し、勝ち馬に乗るべきだと説得します。

これにより、バルカン半島における支配権を確立し、資源を確保するとともに、スペインを味方に引き入れようとします。

しかし、保護国化提案が受け入れられるかは不確実であり、連合国も容易に降伏しない可能性があります。

スエズ運河の確保も容易ではなく、スペインが参戦するかどうかは不透明です。

 

墺:確実なことが無さすぎる!

進行役:むしろ、この時点で断定していたらルール違反なので・・・。このターンの最後はドイツさんです。悩んでるのかな?

独:流石に悩むねえ。

 

ドイツ

ドイツは航空戦力を使った軍艦攻撃や、イギリス爆撃が可能か軍と科学者に検討させ、実現を図りイギリスへの圧力を強め、またベネルクス経由でフランスの宣戦の後背を電撃的に突いて、英仏軍を孤立化させ一気に趨勢を決めに行きます。

さらに北欧各国に対し、ドイツ側での参戦を求め、特にスウェーデンに対し、鉄の購入をドイツが全額保証する代わりに、英国への出荷を止め、ドイツ側につくように交渉します。

Gemini

ドイツ帝国は、航空戦力を使った軍艦攻撃とイギリス本土爆撃の可能性を検討し、実現に向けて動きます。

ベネルクス経由でフランス軍の後背を電撃的に突き、英仏軍を孤立化させ、戦局を決定づけようとします。

北欧各国に対し、ドイツ側での参戦を求め、特にスウェーデンに対しては、鉄の全額買い取りを保証する代わりに、イギリスへの輸出を停止し、ドイツ側に付くよう交渉します。

これにより、イギリスへの圧力を強め、フランスを早期に降伏させ、北欧からの資源を確保しようとします。

しかし、航空戦力による軍艦攻撃とイギリス本土爆撃が実現可能かは不確実であり、ベネルクス三国経由での攻撃が成功するかどうかも不明です。
また、スウェーデンが要求を受け入れるかどうかも不透明です。 

 

独:英にフランスを見捨てるように仕向ける予定。

 

第10ターン

オスマン帝国

イギリス・フランス双方に対し、ドイツの領土的野心の大きさを伝え、これ以上戦争を継続させ、戦後にドイツが多くの領土を獲得してしまうことにより、ドイツが手を付けられなくなるほど巨大化する危険性を説得。

今ならば賠償金も含め両国の損害なく講和ができる可能性が高く、オスマン帝国もそれを支援する旨を伝え、早期の降伏を進めます。

同様のドイツの危険性についてはアメリカ合衆国にも伝え、講和に向けてアメリカが仲介役を担うことを強く求めます。

アメリカに対しては引き続き民族自決、民主主義、女性の権利も含めた自由主義についてオスマン帝国が世界のトップランカーとして範を見せることを強調し、戦後の平和秩序を構築するための国際機関の構想も提示し、アメリカとオスマン帝国がその中心として運営していくことを勧めました。

また、そのようにしてオスマン帝国が戦後の秩序の中心に立てるよう、アメリカから支援を受けることも要請しました。

Gemini

オスマン帝国は、イギリス・フランスに対し戦争継続の危険性を説くと共に、賠償金無しの講和の仲介を支援することを条件に早期講和を促します。

アメリカ合衆国に対しても同様にドイツの危険性を伝え、講和の仲介を求めます。

さらにアメリカに対しては、戦後の平和秩序を構築するための国際機関構想を提示し、アメリカとオスマン帝国がその中心となることを提案します。

これにより、戦争を早期に終結させ、戦後の国際秩序形成において主導的な役割を果たそうとします。

しかし、イギリス、フランス、アメリカがオスマン帝国の提案を受け入れるかは不確かであり、ドイツがこれに反対する可能性もあります。

また、戦後の国際秩序を主導するだけの国力を、オスマン帝国が持っているかどうかも不明です。 

 

土:「講和を受け入れたかどうか」をターンエンドで聞いてもらえたらありがたいけど、どうかな・・・。

独:確かにお願いしたいですね。

進行役:どの国が講和に応じたかを尋ねますか?英仏ですか?

土:そうですね、そうしましょうか。

墺:それでお願いします。

 

オーストリア

オーストリアはバルカン諸国との和平交渉を本格的に模索します。

そして、スエズ運河の確保を行い、スペインに参戦を促し地中海へ連合国の海軍を入れることを防ぐとともに、ANZAC軍やインド軍の補充を防ぎます。

また、アルジェリア・チュニジア・エジプトなどの連合国北アフリカ植民地における民族主義を煽りその独立と影響圏への取り込みを図ります。

イギリスとその植民地間の分断を起こすことにより、イギリスの各地への影響力を低下せしめ、オーストリアがアジア・アフリカ地域へ戦後一定の影響力を得られるよう狙います。

Gemini

オーストリア=ハンガリー帝国は、バルカン諸国との和平交渉を本格化させます。

スエズ運河を確保し、スペインの参戦を促して地中海から連合国海軍を排除し、ANZAC軍やインド軍の補充を防ぎます。

アルジェリア、チュニジア、エジプトなど連合国北アフリカ植民地における民族主義を煽り、独立と影響圏への取り込みを図ります。

イギリスとその植民地間の分断を図り、イギリスの影響力を低下させ、オーストリアがアジア・アフリカ地域へ戦後一定の影響力を得られるようにします。

これにより、地中海およびアフリカでの優位を確立し、戦後の国際社会での影響力を増大させようとします。

しかし、スエズ運河の確保や北アフリカでの独立運動支援が成功するかは不確かであり、スペインが中央同盟国側に参戦するかどうかも不明です。
また、イギリスの影響力を低下させる戦略が、効果を発揮するかどうかも不透明です。

 

ドイツ

ドイツは引き続きベネルクス経由でパリを陥落させる方針で進撃し、フランスの戦争意欲を喪失させます。

また並行して英仏に講和を呼びかけ、ベルリンで今後の世界平和を実現するための会議を開催し、戦後に国際連盟を設立し、本部をスイスのジュネーヴに置くことを提唱します。

Gemini

ドイツ帝国は、引き続きベネルクス経由でパリを陥落させる方針で進撃し、フランスの戦争意欲を喪失させようとします。

並行して、英仏に講和を呼びかけ、ベルリンで今後の世界平和を実現するための会議を開催し、戦後に国際連盟を設立し、本部をスイスのジュネーブに置くことを提唱します。

これにより、フランスを早期に降伏させ、戦後の国際秩序形成において主導権を握ることを目指します。

しかし、パリ陥落が容易であるとは限らず、英仏が講和に応じるかも不確かです。

また、戦後の国際秩序を主導するだけの国力を、ドイツが持っているかどうかも不明です。 

 

 

1919年:最後に勝ったのは

進行役

全プレイヤーの合意として時間を1年進め、イギリス・フランスが講和に応じたかどうかを明示してください。また、新たに参戦した国や戦争から離脱した国があれば教えてください。その後、戦争の現状をまとめてください。最後に、プレイヤーが担当する国の中で、史実と比較して最も大きな影響力を保持している国を明示してください。

Gemini

イギリス・フランスの講和

イギリスとフランスは、中央同盟国軍の攻勢と、オスマン帝国の仲介、そしてアメリカの圧力もあり、講和に応じました。

ベルリンで講和会議が開催され、以下の内容を骨子とした講和条約が締結されました。
フランスは、ドイツ帝国にアルザス=ロレーヌを割譲し、多額の賠償金を支払う。

イギリスは、ドイツの海外植民地を一部割譲し、賠償金を支払う。

ドイツ帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国は、ヨーロッパと中東の領土を現状維持とする。

国際連盟を設立し、本部をスイスのジュネーブに置く。

 

新たな参戦国と離脱国
参戦国:スペイン王国が、中央同盟国側として参戦しました。
離脱国:イギリス、フランスが、講和条約締結により連合国から離脱しました。

 

戦争の現状

西部戦線:講和条約締結により、終戦を迎えました。

バルカン半島:オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国の優位が確立し、地域は安定に向かっています。

地中海:制海権は中央同盟国側が握っています。

その他:戦争は終結しましたが、国際連盟の設立と、戦後の国際秩序の再構築が課題として残っています。

 

最も大きな影響力を持つ国

現時点では、オスマン帝国が最も大きな影響力を持っています。

講和の仲介、国際連盟の構想、そして国内改革の推進など、その影響力は他の追随を許しません。
オスマン帝国は、戦後の国際社会において、新たなリーダーシップを発揮することが期待されます。

 

土:おおおーーー!

独:まさかのオスマンの存在感。

墺:オスマンが!?

進行役:まさかの逆転劇ですね!

墺:やはり国際秩序を築こうと言う動きが大きかったか…。

独:国際連盟をオスマンに取られたことになってて悲しみ。防ごうと思って入れたのに無念。

進行役:国際連盟というキーワードこそ使っていませんでしたが、構想を出したのはオスマンが最初でしたね。ドイツがあとから相乗りしたと受け取られたのかも。

墺:広げておくべきだったか…大風呂敷…。

土:逆転するには大風呂敷必要なのがこのゲームですよね。。

墺:オーストリアは国の拡大という概念から抜け出せなかったのがアレですね。そういえば結局革命とかは起きませんでしたね。

進行役:全員が全力で抑止していたからかもしれません。ドイツでテストプレイした時は、史実通りのタイミングでアメリカが参戦し、西部戦線を全力で維持しましたが、最後はドイツで革命が起きて滅びました。

独:やはりロシア早期離脱、アメリカ参戦阻止がドイツの道でしたね…。

墺:3カ国でロシアを袋叩きにしたことが功を奏した…。講話後のロシアはどうなりましたか?

Gemini

講和後のロシアは、以下のようになっています。

領土の喪失:ポーランド、バルト三国、ウクライナを失い、領土が大幅に縮小しました。

革命の影響:革命の影響により、国内は混乱しており、社会主義政権が成立しています。

国際的な孤立:連合国から離脱し、国際社会での立場が弱まっています。

経済の疲弊:長期にわたる戦争と革命の影響で、経済は疲弊しています。

ロシアは、今回の戦争で大きな打撃を受け、再建に向けて多くの課題を抱えています。

土:革命起きてるw

墺:革命されてるじゃん。

 

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いかがでしたでしょうか。今回もこの後は感想戦を続け、この世界におけるこの先の世界の設定などを質問してGeminiに回答してもらっていました。なぜか結局未回収のイタリアを奪われてしまうオーストリアや、第二次世界大戦が起きなかった平和な世界で一介の画家として活動するアドルフ・ヒトラーなど・・・。

前回のグレートゲーム同様、通常のコンピュータゲームとは異なる、より自由に「歴史を作る」面白さを堪能できるこのテーブルトーク・ストラテジー。

ぜひ、多くの皆さんにも体験して頂ければと思いますし、多くの方と遊んでみたいと思っております。興味を持たれた方がおられましたらぜひお声かけ下さい。

 

【Vic3/PAX HISPANICA MOD】インペリオ・エテルノ① 不滅の帝国(1836-1846)

 

1665年。

時のスペイン王フェリペ4世が崩御すると、その妃であったマリアナ王妃がわずか3歳の息子カルロス2世の摂政となり政権を掌握。

その4年後、フェリペ4世の庶子ドン・フアン・ホセがこれに反発し、アラゴンやカタルーニャの貴族たちを味方につけクーデターを成功させた。

この時、歴史は分岐した。史実では首相の地位だけを得ることに満足したフアン・ホセは、この世界ではカルロス2世が子を成さずに亡くなった場合の王位継承権を求め、承諾されたのだ。

結果、史実ではカルロス2世の崩御後、その後継を巡って列強各位が争い合ったスペイン継承戦争は巻き起こることなく、その結末としてのユトレヒト条約及びラシュタット条約で覇権国スペインの領地が列強各々に食い散らかされることも防がれた。

故にそれから100年以上が経過した今もなお、南ネーデルラントも、ブルゴーニュも、北イタリアも、南イタリアも、すべてはスペイン帝冠領インペリオ・エスパニョールの一部である。

そればかりではない。ヴェネツィア共和国と共同で挑んだオスマン帝国との戦いに勝利した結果、ペロポネソス半島をヴェネツィアが、アテナイとネオパトラスの地をスペインが獲得することに成功した。

さらにオーストリア・トルコ戦争に便乗する形で、北アフリカの地もバルバリア海賊から奪い取ることに成功し、タンジールからアルジェまで、すべてはスペイン帝国の直轄領となっている。もちろん、ユトレヒト条約がない以上、ジブラルタルも誇り高きスペインの管理下に置かれている。

そして、この世界でもフランスでは革命が起こり、ナポレオンが出現した。

スペインも覇権国としてこれに立ち向かった。しかしやはりナポレオンは強く、最初の戦では敗北し、ライン川まで撤退し、スイスやサヴォイア公国も占領されてしまった。

しかし、スペインは再び立ち上がり、第2次対仏大同盟を主導で構築し、プロイセン・ロシアと連携しこれを打ち破った。

戦後のウィーン会議でも主導権を握り、自身の存在がナポレオン戦争での勝利に貢献したことを各国に認めさせ、ここに「スペインの平和パックス・ヒスパニカ」を実現させたのである。

故にこの世界ではヴェネツィアは滅んでおらず、神聖ローマ帝国も健在である。

神聖ローマ帝国は勢力圏として表現されており、バイエルンはもちろんナッサウやフランクフルト、ザクセンといった北ドイツ諸邦も多くがこの勢力圏に入っている。そしてドイツ関税同盟はない。なお、エルザス=ロートリンゲンはオーストリアの直轄領となっている。

 

そしてもう一つ、大きな違いとなっているのが新大陸。この世界ではスペインの弱体化はなく、覇権を握り続けているため、いまだに新大陸には広大なスペイン植民地帝国が広がっている。たとえばヌエバ・エスパーニャティエラ・フィルメペルー副王領・・・。

そしてこの世界ではまだ「アメリカ合衆国」は存在していない。「13植民地」は未だ、イギリスの支配下に収まっている。


「太陽の沈まない帝国」は、19世紀もなお、生き延び続けている。

果たしてそれは、永遠の帝国インペリオ・エテルノとなれるのだろうか。

 

大型史実改変MOD「PAX HISPANICA」を導入してのスペイン帝国プレイ。

誰も見たことのない19世紀が始まる。

 

※本MODは日本語非対応であり、日本語でプレイするとオリジナルイベントの多くで文章が表示されないなど支障をきたすため、英語版にてプレイしております。

 

目次

 

Ver.1.8.6(Masala Chai)

使用DLC

  • Voice of the People
  • Dawn of Wonder
  • Colossus of the South
  • Sphere of Influence
  • Pivot of Empire

使用MOD

 

第2回以降はこちらから

restorynotes.com

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帝国の急進主義者たち

1836年12月、マドリードの空は灰色の雲に覆われ、冷たい風が街を吹き抜けていた。

宮殿の一室、豪華な装飾が施された書斎で、皇帝付第一秘書のルイス・デ・ラ・クルスは外務大臣のペドロの報告を聞いていた。

「ペルー副王のカルバハルより報告だ。彼らが入植を進めるアマゾン地域にて原住民の反乱が起きたとのこと。帝国軍の支援を求めているが」

「原住民反乱など、現地の兵だけで問題ないでしょう。帝国軍を動かすまでもありません。ペルー副王は新大陸人インディアーノでしたね。日頃不満を持っているとも聞きますし、我々に対する当てつけでしょう」

「俺も同意見だ。そのように指示を出しておこう。次に、イギリスの植民地であるシエラ・レオネ政府より、我々の大使館の設置を求める連絡があった」

「ほうーー殊勝なことですね。イギリスの弱体化に繋がるこの提案は渡りに船です。すぐさま承諾の返答を行ってください。

 それから、ブラジル政府に対してもポルトガルからの独立を援助する旨の使者を遣わせて下さい。ポルトガルは我々の最も懐に存在する隣国ながらイギリスとの繋がりも深い。その牽制は安全保障における要となりますからね」

史実ではイベリア半島からポルトガル王室が追い出される事件から繋がる形でブラジルの独立が果たされるが、この世界ではスペインが防壁となってそのような一連の歴史的経緯は発生せず、今なおブラジルはポルトガルの植民地のままである。但し、彼らは常に独立の機会を窺ってはいた。

 

「承知した。それから、陸軍大臣より陛下に提案したことがあるとのことーー」ペドロが言いかけると同時に、背後の扉がノックされる。「ちょうど来たようだな」

ルイスが入室を許可すると扉が開けられ、1人の男が入ってきた。

「お時間を頂戴し、感謝致します。この度は、皇帝陛下に直々に提言したいことがあり、参りました」

直立不動で告げるその男は陸軍大臣のフランシスコ・アルバレス・デ・トレド。質実剛健を絵に描いたような男で、熱烈な王党派。そして先のナポレオン戦争で帝国を勝利に導き、帝国政治において最も大きな影響力を持つ勢力たる軍部の代表者である。

「陛下は今大変お忙しい。まずは私が聞きましょう」

ルイスはその気迫に負けじと胸を張り、告げる。年齢はまだ31と若いが、マドリードの大学を出た後は外交官として各国を飛び回り、その聡明さと人当たりの良さで数多くの外交的パイプを獲得。皇帝にも気に入られ、今はその第一秘書として、政府の各大臣からの報告を取りまとめ、皇帝の意思を代弁する重要な役割を担っていた。

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「承知しました。提案というのは単純です。

 現在、この帝国が急進主義者たちによって蝕まれつつあることは、ルイス殿もよくご存知でしょう」

「彼らはこの帝国に災厄をもたらしうる危険分子共であり、決して野放しにはできません。よって、彼らの横暴を未然に取り締まり、万が一を起こさぬために、警察体制の強化が必要不可欠となります。

 そのために、私は提案致します。我々もロシア帝国の皇帝官房第三部のような秘密警察組織を設立すべきであると」

「なるほど・・・」ルイスは表情を曇らせながら応える。「しかし、サラマンカ学派の反発は必至でしょうね。陛下も皇太子殿下も彼らを重用しており、彼らが反対するであろう政策には良い顔はしないでしょう」

PAX HISPANICA MODのスペインでは知識人の代わりに「サラマンカ学派」という利益集団が登場する。また、カトリック教会も「イエズス会」という別の利益集団に置き換わっている。

 

「仰ることは理解致します、ルイス殿。しかし」と、フランシスコは畳み掛ける。「奴らはあろうことか君主制の廃絶さえも考えております。あの忌まわしきフランス革命をここスペインでも起こそうとしているのですよ」

「分かりました・・・」

ルイスは諦めて頷く。王政の危機と言われれば、無下に断るわけにもいかない。フランシスコが心からの思いで告げていることはルイスも理解しているし、その言い分も尤もであった。何かが起きてからでは遅いのだ。

「陛下には私から話をします。何とか説得してみましょう」

「ありがとうございます。帝国の永遠の繁栄を必ずや我々の手で成し遂げましょう」

満足した顔で部屋を出ていくフランシスコ。外務大臣のペドロもその後について出て行った。

一人残されたルイスは革張りの椅子に腰掛けながらため息を吐く。

そしてしばらくのち、彼は意を決した表情で立ち上がり、皇帝の執務室へと足を運んだ。

 

「ーー以上がフランシスコからの提案となります。私としては、秘密警察のような組織を帝国内に用意することは決して望ましいものではないと思いますが、今後の帝国の安定がためには必要不可欠というその意見には納得できるものもあり、サラマンカ学派には適切に説明を行いつつ、納得してもらう他ないと考えます」

ルイスは早口で説明をしながら陛下の様子を窺う。彼はデスクに積まれたルイスの報告書に目を通しながら何かを思案していたようだが、やがてルイスに視線を向けて優しく微笑む。

「ーー分かった。報告ありがとう。お前がそうするべきと判断するならば、私はそれを信頼しよう。進めてくれ」

世界を東西において支配する偉大なるスペイン帝国の皇帝カルロス5世は、その聡明さと慈愛に満ちた表情をルイスに向ける。ルイスはその顔で見つめられる度に、自らの中にある現実主義という名の悪の存在に気がつかされる思いであった。

「申し訳ありません、陛下。私がもう少し適切な選択を考えつくことができれば良かったのですが・・・フェリペ殿下は特にサラマンカ学派との繋がりも深く、この決定は殿下にとっても望ましからぬものとなるかと思いますが・・」

「構わぬ。フェリペには私から言っておこう。それ以上に、私はいつもお前に助けられている。お前がいるからこそ、私はいつだって非現実的な理想を語り続けられるのだ。

 私はこの世界を統べる帝国の最高権力者として、帝国臣民の平等なる幸福を求めてきた。人種の差別をなくし、性別の差別をなくし、言論統制をなくし、子どもの教育を最優先にするような、そんな理想社会の実現を夢見てきた」

この世界のスペイン皇帝の持つ「啓蒙王党派」イデオロギー。多文化主義、言論の保護、女性参政権、初等義務教育を支持するまさに理想主義者である。そしてスペイン帝国は初期状態で多文化主義が制定されている。

 

「しかしそんな理想ばかりでは国が成り立たぬことは私も理解している。そんな空想家の私の夢見事を、現実の政治と調整し、適切に実現していって行けているのは、ルイス、お前のおかげなのだ」

「畏れ多いお言葉です。私は、そんな陛下の理想が実に誇らしく、少しでもその実現のお助けができることこそが、この生涯における最大の幸福です」

「ありがとう、そう言ってくれて。まずは帝国の安定だ。そのためにはーー不穏は未然に防ぐ必要もある。その先に、平穏さを取り戻した帝国に、少しずつ理想を組み立てていこう。我が息子フェリペの代には、そんな下地が作られることを期待している」

「承知致しました」ルイスは深々と頭を下げる。「私の生涯を賭けて、お支え致しましょう」

 

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1837年3月。北西イタリア、サンレモ

フランスとの国境にも近いこの町で、苦しい生活を続ける農村民と労働者たちを中心に、武力闘争をも辞さない勢いの革命運動が巻き起こる。

運動が反対する法律の制定を進めようとすると一気に急進性(Activism)が上昇し、革命運動へと繋がる。制定後もしばらくはほぼ同じレベルの急進性上昇が残り続ける。

 

これは世界的な動きでもあった。プロイセンでも、スイスでも、オーストリアでも、同様の騒乱は巻き起こり、各国政府は対応に追われていた。

急進主義の台頭

ヨーロッパ中に広がる革命感情に刺激されて、急進派運動はスペインでも広がりつつあります。私たちがそれを支持するか反対するかに関わらず、これは大きな変化と反動の時代の到来を告げています。

「スペイン国民は、世襲権力を独占する王や貴族の支配から解放され、自らを統治する権利を持っている。我々は要求を明確にしており、それが満たされるか、あるいは街頭に出ることになるだろう。必要ならば殉教者の血で自由を勝ち取るだろう」

 

「ーー反乱軍の様子はどうですか?」

皇帝第一秘書ルイス・デ・ラ・クルスの問いかけに、国務大臣を務めるアレハンドロ・ボルハは疲れた様子で回答する。

「カラブリアでは兵舎ごと反乱軍の手の中に落ちそうではあったが、当地を管轄する古テルシオ軍団の説得でこれを回避した」

隠された扇動

革命の支持者たちはカラブリアの兵舎で反政府運動を開始した。

「国家はあなたたちの流血を命じる権利をすべて放棄した。あなたたちはこのことを自覚しなければならない。カラブリア州以外でも、あなたや私のような人々がこの悪夢の終結を求めて組織化している」

「そしてそれはあなたと私から始まります! 私たち一般兵士は、彼らの意志を信頼して行動する者たちです…ついに誰も彼らの後ろに立ってくれないと分かったとき、何が起こるでしょうか?」

「軍隊は何よりも国家に忠誠を誓わなければならない」

 

「古テルシオ軍団はディエゴ殿下の配下でしたね。さすが聡明なる陛下の弟君、まだ若いながらも見事な対応です」

「ああ。それからピエモンテでは反乱軍に協力する医者を摘発し、そこから彼らの隠されたネットワークを見つけ出し、複数の検挙者を出している」

反逆者の医師

ピエモンテの医師が、負傷した反体制派や革命家を助けているところを捕まった。彼の援助は患者を助けているだけでなく、反乱運動全体を勇気づけている。

医師の弁護士は、軽い頭痛に悩まされながら、後ろにもたれかかった。この医師は、一緒に仕事をするのが不可能であることがわかった。彼の弁護の試みは、彼自身の穴をさらに深く掘るだけだった。彼の優柔不断な態度は痛ましく、弁護士や親族さえも信用しなかったことで、軽い判決を受けるチャンスを台無しにした。彼の執拗な否定は、彼の名誉を傷つけるだけだった。

ピエモンテ州の医療関係者を調査して奴に同情する者を洗い出せ。

 

「さらにポート・オブ・チャイナでも反乱の兆しが見られた。調べてみると同地の海軍司令官を務めていたパスカル・フォルク提督が反乱勢力と結びついていたことが発覚。すぐさまこれを逮捕し、ことなきを得たがね」

曖昧な革命

革命に参加するサラマンカ学派の一員であるフォルク・デ・カルドナ提督は、自分の信念に多少の疑問を抱いていることで知られている。そのためらいを政府に有利に利用することは可能かもしれない。

「友よ! 反乱が起きてほしくないわけじゃない、心配しているんだ。つまり、私は、ええと・・・良い立場にいる、ただ・・・ああ、どうすればいい? どうすればいい?」

パスカル・フォルク提督は信頼できない。奴を逮捕しろ!

 

「ありがとうございます、閣下。しかし中国ですか・・・彼らの思想はそんなところにまで」

「全く、帝国が広すぎるのも考えものだな」

アレハンドロは苦笑した様子で告げた後、急に真剣な眼差しをルイスに向けた。

「ルイス殿、一つ、気になる事件が」

「気になる事件?」

アレハンドロのただならぬ様子にルイスは緊張する。

「先達てサラマンカ学派の中心人物の一人であったアロンソ・メンドーサが、突如前触れもなく消息を絶った。彼は秘密警察の制定に強硬に反対していた人物でもある」

不気味な失踪

サラマンカ学派のアロンソ・メンドーサの失踪は、彼が最近秘密警察に反対していたことを考えると、エリート層の間で深刻な懸念を引き起こしている。

「彼の家族が当局に報告したのは正午を過ぎてからだった。アロンソ・メンドーサは一晩中行方不明で、警告もメモも残されていなかった。親族は数日前に小さなナイフが玄関に置かれていたため、秘密警察に反対するという彼の主張が原因ではないかと懸念を表明しており、彼らはそれを脅迫と解釈している」

 

「何ですってーー」ルイスは信じられないという風に目を丸くする。「まだ見つかっていないのですか?」

「ああ。そして警察はこの件に関しこれ以上調査するものは何もないと結論付け、早々に捜査を打ち切っている。警察組織が軍部と深い繋がりがあることは知っているだろう?」

「つまりはーー」

そこまで言いかけて、ルイスは口を噤んだ。アレハンドロも何も言わず、沈黙のまま静かに頷いた。

「――このことは、陛下の耳には入れないようお願い致します」

「ああ、もちろんだ」

ルイスは眉間に皺を寄せ、ため息を一つつきながら呟く。

「これが逆効果にならければよいですが・・・」

 

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「ーー政府はあろうことか我々の同志を卑劣な手段でもって排除する道を選んだ。そして今なお、その事実を認めようとしない。私たちサラマンカ学派は、今回の騒乱において中立の立場を取ることを望んでおりましたが、こうなってしまってはそれも難しい」

トリノの地で高らかに演説し、集まった民衆の熱狂的な声援に囲まれているのはマリア・クリスティーナ。史実では同時代のスペイン王フェルナンド7世の4番目の妃であり、のちにスペイン女王となるイサベル2世の生母でもある人物だ。

この世界ではもちろん、そのような運命を辿ってはいない。しかしイサベル2世を擁立する自由主義者たちと共にカルリスタ戦争を勝ち抜いたその性質はこの世界でも反映されており、自由主義を希求する革命的存在として今、帝国の急進主義運動の中心に立つことになったのだ。

「今ここに、我々もみなさんと共にこの政権に立ち向かうことを宣言します! 我々は力づくでも現在の政権を打倒し、聡明なる我らが皇帝陛下に、正しき道の存在を気づかせねばなりません」

「私たちは皆さんと共にあります! 我々はこの偉大なる帝国の誇り高き国民であり、我々は我々自身の手でこの帝国を正しく変えていく責務があります!」

 

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「ーールイス殿、良い報せが御座います」

陸軍大臣フランシスコは入室するなり、喜色を浮かべて告げる。

「先刻、帝国内で活動するフランスのスパイを捕らえました。我が国の急進主義者共もこれに関係していたようで、この事実を公表し不安を煽ることで、秘密警察制定に向けた国民の理解も得やすくなるでしょう」

秘密警察制定に向けた偶然

政府が秘密警察法の成立を準備する一方で、我が国の諜報員がフランスのスパイを捕らえ、政府に対する既に弱まった信頼をさらに損なわせている。

「我々の将軍とその家族全員のリスト、我々の兵舎と港の状態に関する記録、我々の輸入、輸出、生産、港に関する予測、すべてです! 彼らが我々のお気に入りのワインの在庫を入手しなかったことにも驚きました!」

我が国民たちはこの事実を知るべきだろう!

 

「――そうかもしれませんが、フランシスコ殿。このまま法律の制定を断行すれば、急進派の蜂起は決定的なものとなるでしょう。大丈夫なのですか?」

「勿論です」フランシスコは真剣な表情で応える。「すでに反乱軍の規模の想定はついております。帝国各地での蜂起はあり得るでしょうが、多く見積もって4万人程度。対する我ら帝国軍はその反乱勢力が離脱したとしても15万人近く残っておりますので、全く問題ありません」

「むしろ、このまま中途半端に妥協しては、奴らもつけ上がります。その要求は幾重にもエスカレートすることでしょう。

 ここで徹底的に叩き潰すことが必要なのです」

門を叩く急進主義者たち

急進的な運動は人気を博し、制御不能かつ暴力的になりつつある。革命を求める声が街頭に響き渡る。極端な手段が必要になるかもしれない。

「盲目で無知な愚か者たち。彼らは平等に扱われることを望んでいるが、実際はそうではない。彼らが自分の立場を受け入れればずっと楽なのに、彼らは役に立たないプライドにしがみつき、頑固な主張を訴えて街頭に繰り出している。彼らが暴力を行使し続けるなら、我々はそれに応じるしかない」

秘密警察だけがこの問題の解決策となる。

 

「分かりました」

ルイスは覚悟を決めた。今更、後戻りはできない。何かがあれば、自分が責任を取るほかない。

今は、帝国の安定のため、苛烈な決断を下さざるを得ないのだ。

「進めて下さい。そして、帝国に平和を」

「もちろんです。平和は、圧倒的な力の前にこそ成し遂げられます。わずか30年前、我々がナポレオンに対して行ったように」

 

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1838年4月17日。秘密警察法が成立。すぐさま過激派の取り締まりに向けた動きを開始する。

これを受け、3日後の4月20日。ついに急進派勢力が一斉に蜂起。

その勢力はピエモンテ州を中心としたイタリア北西部、イタリア南部のカラブリア、北アフリカ、そしてマドリードにもほど近いイベリア半島北西部のガリシア・アストゥリアスなど広範囲にわたった。

しかし軍部はこの動きをすべて察知していた。イタリア北西部のピエモンテ州には南ネーデルラントのフランデス軍および王弟ディエゴ殿下率いる古テルシオ軍が南北から対応。

イタリア南部のカラブリア戦線にはギリシャ駐屯軍であるアテネス軍が派遣される。

そして敵本拠地のあるガリシア方面にはフランシスコ元帥率いるマドリードの国王近衛隊(Guardia Real)が直接進軍。

瞬く間に各地で帝国軍精鋭部隊が反乱軍を蹂躙し、壊滅させていくことになる。

そして1839年1月27日。アルプスの奥地にまで逃げ込んでいた者まですべて駆逐したことで、蜂起から1年も経たずしてこの反乱は完全に鎮圧されることとなった。

フランス革命の忌まわしき残滓、自由主義という名の愚かなる思想は、その理念と共に血と瓦礫の下敷きとなって潰えたのである。

 

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「何とか事なきを得たな」

国務大臣アレハンドロ・ボルハの言葉に、ルイスは頷く。

「全くです。これで少しは国内も安定してくれれば良いのですが・・・」

そう言いかけた瞬間、執務室の扉がノックされる。

「失礼致します。外務大臣ペドロ・ハネル様より緊急の連絡です。

 イギリス東インド会社がビルマに宣戦布告。宗主国イギリスもこれに加わる形で、15年前に続く第二次英緬戦争が開始されました!」

 

「ーーなるほど」

ルイスは報告を聞き、表情を強張らせる。

「国内の安定が図られたこのタイミングでの発生は幸運と言えるかもしれませんね。

 我らの覇権を脅かし得る最大の宿敵、英国イングラテッラにアジアでの拡大を許すわけにはいかないでしょう。すぐさまフランシスコ大臣も招集して下さい。緊急会議を開きます!」

 

世界の覇権国たるスペインに安定など許されることはない。

帝国は更なる波乱へと巻き込まれていく。

 

 

第二次英緬戦争

「ーー状況を教えてください」

ルイスの言葉に外務大臣ペドロ・ハネルは頷き、説明を開始する。

「1822年のビルマ・コンバウン王朝軍によるベンガル侵攻をきっかけに始まった 第一次英緬戦争はビルマの大敗に終わり、アラカン及びテナセリムを英国に割譲する結果となった。

 そして今回、今度は英国の側からビルマに対して宣戦布告。今回はビルマ南部の ペグー、その北部のザガインといったビルマの中心的地域の割譲を求めており、これが達成させられれば英国によるビルマ支配がほぼ完成させられると見てよいだろう」

「それを許すわけにはいきませんね」

ルイスは毅然とした様子で告げる。

「英国は近年の産業革命により、急速な発展を遂げております。我々は新大陸の広大な土地と資源によりこの三百年間覇権を握り続けてきましたが、北米東部と何よりもインドという莫大な富の源泉を効率的に搾取し、活用する技術と組織に恵まれている英国の成長速度には敵いません。このままアジアでの拡大を許せば、早晩覇権国家としての地位は逆転されることでしょう」

「その通りだ」

と、珍しく列席していた大スペイン帝国皇帝カルロス5世は威厳を持って告げる。

「何よりも、アジアの民をこれ以上、彼らの過酷な統治によって苦しめるべきではない。インドの統治の過酷さは私も伝え聞いている。内戦直後の疲弊している時期ではあるが、すぐさま帝国軍を派遣し、ビルマを救うべきと考えるが、陸軍大臣、それは可能か?」

皇帝の言葉に、これを敬愛する陸軍大臣フランシスコ・アルバレス・デ・トレドは直立のまま威勢よく告げる。

「は! 勿論であります。すでに古テルシオ軍、アテネス軍、カタルーニャ陸軍、それから先の内戦に備えてアフリカの植民地に駐留させていたポート・オブ・チャイナ防衛軍にはそれぞれビルマへの移動を命じております」

「しかし、何分インドは遠方にて・・・全軍の到着には4ヶ月近い時間を必要とします」

「また、英本国軍および東インド会社軍のみならず、インドの各藩王国軍も動員した敵軍の総数は60万を超えております。その大半が時代遅れの装備しか持たぬ後進国とはいえ、3倍近い敵を相手にするのはさすがに骨が折れるものと思います」

「それ故に」と、フランシスコの言葉をペドロが引き継ぐ。「新大陸の副王領各位に、その軍隊の動員を命じたいと思っております」

宗主国アクションの1つ、「Enforce Military Access」。従属国の自由への欲求を増やすことと引き換えに、彼らを宗主国の戦争に強制的に参加させる。数多くの従属国を有している場合、一気に自軍の総兵力を増やすことのできる奥の手である。

 

「彼らにとっては海外の戦争に自国の軍を動員することに不満を持つでしょう。そして何よりも、各国の自治を重視する陛下にとっては、望ましい選択ではないかとは思いますが――」

「構わぬ」

とカルロスは即答する。

「先も言ったように、これはアジアを悪しき帝国主義より護るための大義ある戦いだ。そのために、スペイン帝冠領インペリオ・エスパニョールの各国が協力し戦いに赴くことは望ましきことでさえある。もちろん、勝利の暁には各々の軍隊の司令官たちには名誉ある勲章を我自ら授けよう。帝冠領の総力をもって、英国の野望を打ち砕くのだ」

「承知しました」ペドロは頷く。「すでに、我々からの助力についてビルマ政府からは感謝の意が述べられております。今後、我々の勢力圏へと参入することについても前向きに考えているとのことです」

ビルマに助力する際に「恩義(Obligation)」の獲得を要求。この恩義を消費することでビルマに勢力圏の大使館を設置することが可能になり、それによってLeverageを増加させ、やがて勢力圏への勧誘が行えるようになる。

 

「うむ」

カルロスは満足気に頷いた。

「ルイスの言う通り、単純な帝国の力においては、我々は英国の成長に脅かされつつある。しかし、我々はただ強いだけでなく、その理想と価値とを、世界の帝国に広げる義務がある。最後に勝つのは正しさであることを証明せねばならない。

 この戦いは、我々の信念の価値が問われる戦いである。この戦いに勝利し、帝国が不滅であることを証明せよ!」

 

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1841年9月13日。

スペイン軍がビルマに到着するより先に火蓋は切って落とされ、英国軍60万が西のアラカン山脈から、そして南のテナセリムから次々と雪崩れ込んでくる。

スペイン軍が近づいて来ていることを知り、ビルマ軍も懸命に抵抗を続けるものの、数でも質でも大きく勝る英国軍相手に次々と敗退。

開戦からわずか半月で、ビルマはその南北の大部分の領地を占領されてしまったのである。

しかしここでついにスペイン軍が到着。すぐさまその体制を整え、防戦に徹した後、反撃へと挑む。

年が明けて1842年の春が訪れる頃にはビルマの占領地もすべて奪還し、戦線は膠着することとなった。

このタイミングで今度はイベリア半島に近づく英国海軍の姿が。

バレンシアの港より王立海軍ロイヤルネイビーが発進し、これを迎撃。

ナポレオン戦争時代にも活躍した英国海軍の英雄サー・トーマス・バイアム・マーティン提督率いる英国第一艦隊(プリマス艦隊)を壊滅させることに成功したのである。

そしてこの隙に、逆にサント・ドミンゴ副王領を中心としたスペイン植民地軍が一斉にイギリス本国への上陸作戦を展開。1842年10月についにロンドン上陸・包囲を実現させた。

この状況を受け、英国は戦争の継続を断念。1842年11月8日。英国からビルマ両政府に対し「白紙和平」の提案が出されることとなった。

実質的なビルマおよびスペインの勝利という形で「第二次英緬戦争」は幕を閉じたのである。

 

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「ーー実に見事でした。アジアから欧州にかけて、まさに世界の覇権を巡るこの戦いを勝利に導いたこと、我らが帝国軍の精強さを思い知らされました」

「ええ。たとえいかに英国がその成長著しいと言えど、こうして真っ向から向かい合えばその手をひねることなど児戯が如し。引き続きその野心を抑え続けてみせましょうぞ」

ルイスの言葉を受けて得意気な様子で告げるフランシスコ。

「しかし我々がドンパチしている間に、その他の世界も色々と騒がしく動いていたようですな」

「その通りだ」外務大臣ペドロ・ハネスは頷く。「中東では二つの大きな戦いが巻き起こっていた。まずはエジプト・トルコ戦争。オスマン帝国の保護国という立場であったエジプトが独立を求めたこの戦争はエジプト軍の圧勝に終わり、オスマン帝国軍の劣化を印象付ける結果となった。そして同時に巻き起こっていたロシア・ペルシア戦争ではロシアが3度目のペルシアへの勝利を果たし、テヘラン条約によってペルシアはロシアの保護国となることが決定された」

「ロシアか・・・彼らもまた、油断ならぬ強国ですね。産業の発達は随分と遅れ、政治体制も抑圧的ではあるものの、その土地は余りにも広く、軍隊もその数においては欧州列強を凌ぐ勢いですからね」

「また、我々がポルトガルの後ろ盾となっていた英国を封じ込めている間にブラジルがそのポルトガルに対する独立を宣言。対応しようと派遣されたポルトガル海軍をナタール沖の海戦で打倒し、独立が達成されたとのことだ」

「なるほど。直接の支援はできなかったが、英国を封じ込めたという意味で間接的な支援は果たされた形となりましたね。

 すぐさま外交官を派遣し、彼らも我らが勢力圏へと加入するよう進めてください。彼らを完全に抱き込むことができれば、南米は帝冠領において統一が果たされます」

「了解した。最後に、我らが隣国フランスだが・・・欧州全土を襲った急進主義の波の直撃を受け、元々不安定であった七月王政は瓦解。第二共和制が成立したとのことだ」

「我が国はもちろん、オーストリアもプロイセンも急進主義者たちの蜂起は失敗に終わったが、フランスはそうではなかったというわけですね。元々は奴らが40年前に世界にもたらした災厄の残り香です。自業自得と言えるでしょう」

「そうだな。しかしある意味で、これでフランスの政治基盤は強国になったとも言える。先の英国との戦争も勝利はしたものの、我が国の人的・経済的損失も決して少なくはない。

 この状況を踏まえ、外交の強化も私の方で進めている。具体的には同じハプスプルク家のオーストリアとの同盟締結、そしてロシア帝国とも、防衛協定という形で同盟の締結を進めようとしている」

「ナポレオン戦争後、一時的に存在していた四国同盟*1の部分的復活ですね。しかし北イタリアを巡って関係悪化していたオーストリアとの関係改善はよく成し遂げられましたね」

「オーストリアから打診のあった相互投資協定の締結の見返りとしてこちらから申し出た形だ。奴らも近年プロイセンとの関係が悪化しているとのことで、我らとの経済的・軍事的な結びつきは最優先事項となったのだろうな」

本的に他国に投資権は与えたくはないのだが、今回は恩義を差し出すという要求。そしてその恩義を使ってオーストリアと同盟を結べるということだったので、了承することにした。

 

「これで欧州における安定はかなり確保できたと言えそうですね。そしてビルマとの関係改善により、アジアでの勢力拡大も順調だ」

「アジアでの勢力拡大と言えば」と、ペドロが思い出したように壁の時計を確認する。「そろそろボルハ殿からの報告が届く頃だな」

「ええ、中国南部における、宣教活動の経過報告ですね。随分と順調に進んでいる一方で、清朝政府との軋轢も高まりつつあるとも聞いておりますが・・・」

ルイスが言いかけたそのとき、執務室の扉が慌ただしくノックされた。

「失礼します。イエズス会からの緊急報告です。中国南部にて拡大を図っておりましたカトリック教徒たちに対し、清朝政府が暴力を伴う苛烈な弾圧を開始。これに抵抗した現地のカトリック教徒たちが、カルロス皇帝を元首として置く漢民族たちのための国家、『中華帝国インペリオ・チーナ』の建国を宣言して一斉に蜂起しました!!」

 

「ーー何と」

「また、慌ただしくなりそうですな」

絶句するルイスに、陸軍大臣フランシスコは冷静な様子で告げる。

「我らが同胞を見捨てるわけにはいきません。すぐさま中国への武力介入を進めます。良いですな?」

フランシスコの言葉を、ルイスは黙って受け入れるほかなかった。

 

騒乱は続く。「太陽の沈まぬ帝国」の名にふさわしく、世界の各地でそれは起こり続ける。平穏のように思われていた新大陸でさえも。

 

次回、「中国戦争」へと続く。

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*1:史実では英露普墺の四カ国で成立。この世界ではスペインが中心となって西露普墺の四カ国で構成されていたが、1822年にスペイン領ロンバルディアにで起きた独立運動への介入にオーストリアが否定的な反応を見せたことで事実上崩壊した。

テーブルトーク・ストラテジー「グレートゲーム1836-1856」プレイレポート

 

Crusader Kings Ⅲ 日本プレイ用大型MOD「Shogunate」やVictoria3 日本フレーバー多数追加MOD「Japonism」などの作者で知られるゲームライター「FUN」氏の発案で、生成AI「Gemini」を使用したテーブルトーク風ストラテジーセッションを行いましたので、そのレポートをお送りしたいと思います。

同様の遊び方についての詳しい紹介やプロンプトについては下記記事をご参照ください。

www.gamespark.jp

 

今回のテーマは「1836年から1856年までの期間で、プレイヤーが英仏露に分かれてそれぞれの勢力を拡大すること」すなわち「グレート・ゲーム」となります。

 

ルールは下記の通り。

 

ゲーム進行

  • 各プレイヤーがターン制でAIに指示を出し、2ターンごとに時間を5年進める

勝利条件

  • 1856年(第8ターン終了時)に史実と比較して勢力圏を一番拡大した国の勝利

制限事項

  • プレイヤー間の直接的な宣戦布告は禁止

 

なお、集合は22:00。順番決めなど事前準備で30分消化し、22:30から本ゲーム開始。24:30くらいで終わりましたので2時間ほどのプレイ時間となりました。

実際のゲームよりも手軽でトラブルも少ない一方で自由度も高くお勧めです。

 

目次

 

1836年:すべての始まり

Gemini

1836年のフランスは立憲君主制の国家で、指導者はルイ・フィリップです。七月革命を経て成立したばかりで、国内には王党派と共和派の対立が存在します。また、産業革命の波が押し寄せており、社会不安も高まっています。  

1836年の大英帝国は、ヴィクトリア女王が統治する立憲君主制国家です。産業革命の先頭を走り、世界中に植民地を持つ大国です。しかし、国内では労働問題や選挙権改革を求める声が高まっています。

1836年のロシア帝国は、ニコライ1世が専制政治を行う大国です。広大な領土を持ちますが、農奴制が社会の発展を妨げています。また、ポーランドなどでは独立運動がくすぶっており、国内の安定は課題です。

 

第1ターン

フランス

ベルギー憲法はフランスからの影響を色濃く受けており国王にルイ・フィリップの弟を即位を要請するなど親仏国家なのは明らかです。ベルギーに対して独立を保障した上で軍事同盟を提案します。

Gemini

ベルギーは1830年にオランダから独立したばかりで、フランスの影響下にあるのは事実です。しかし、イギリスもベルギーの独立を保障しており、軍事同盟を結ぶことはイギリスとの関係悪化を招く可能性があります。それでも同盟を提案しますか?

 

仏:質問返しはやめて欲しい。

英:いきなりフランスが喧嘩売ってきて草。フランスがその気ならこちらも考えがありますよ。

仏:おかしい....史実フランスはベルギー分割併合を画策したので史実よりも穏健ですよ?

露:この質問には答えぬままイギリスのターン?

進行役:1ターンに1手なのでターンは終了です。このAIの質問に直接答えるなら次のターンで。

露:ある意味一手消費しちゃったのかな。

仏:ですねぇ。

 

イギリス

大英帝国は、清に対してアヘン禁令に対する賠償として、香港、厦門、上海、台湾の99年間の租借権を要求します。またエジプトに対し、スエズ地域の租借権と引き換えに、オスマンからの全面的な独立を支持し支援することを約束します。

Gemini

清に対しては、アヘン戦争を仕掛けることになり、国際的な非難を浴びる可能性があります。また、要求が通るかは清の国力次第です。エジプトへの提案は、オスマン帝国との対立を激化させるでしょう。イギリスはどちらの外交を優先しますか?

 

観戦者:イギリス欲張りセット。

英:一度に2個はやりすぎたか。

仏:質問返し再び。

英:史実より欲張っていく強欲スタイル。

仏:フランスは史実より穏健なのにイギリス怖い...

英:欧州内で手を出してるフランスより穏健ですよ。

 

ロシア

ロシア帝国は中央アジアへと進出し、当地域の勢力を傘下において支配領域を拡大します

Gemini

ロシア帝国は中央アジアへの進出を開始します。この地域にはコーカンド・ハン国やブハラ・アミール国などの勢力が存在し、軍事衝突は避けられないでしょう。また、イギリスも中央アジアを勢力圏と見なしており、両国の対立が激化する可能性があります。

 

露:よし、自分は前進したかな。

仏:どの質問にも出てくるイギリスさん。

露:さすがこの時代の主役。そういえばイギリスさん、清に仕掛けるなら自分も協力しますよ。

英:同時に清をやって沿海州を早々に確保でしょうか?

仏:ロシアも欲張りセットなんじゃ....?

英:史実より速い確保ですが。ロシアは清に対してどういう要求をしますか? 内容次第では共同戦線を組みますよ。

露:上のようにすんなりとはいかないだろうからロシアが史実よろしく講和をあっせんして見返りで沿海州もらおうかなと。

 

第2ターン

フランス

イギリスとの外交悪化はやむを得ません。ベルギーと同盟を締結しベルギー独立を堅持させるべくフランス軍をブリュッセルに進駐させベルギー政府との共同宣言を公布します。

Gemini

フランスはベルギーとの軍事同盟を締結し、ブリュッセルに進駐しました。この行動は、イギリスとの関係を決定的に悪化させます。また、ベルギー国内には親オランダ派も存在し、内乱のリスクも高まるでしょう。共同宣言の内容を教えてください。

 

仏:また質問返し。前遊んだ時より長めの文章が好み?

進行役:でも、進駐は既成事実化されましたね。

英:ではイギリスはアヘン戦争仕掛けますので、ロシアさんは戦後処理でよろしくお願いしますね。

観戦者:プー・イーが悲しそうにこちらを見ている。

仏:かわいそう。というかフランスは独立堅持で動いてるのに野蛮すぎる....ロシアとイギリスは野蛮ですわ。

露:ロシアから野蛮をとったら何も残らぬ。

 

イギリス

イギリスは清に対し、先に宣言した内容(賠償、租借)を履行しないなら宣戦布告すると最後通牒を突きつけます。エジプトに対しては、オスマンとの接近をちらつかせ、租借に応じないなら全面的に引き上げることも示唆し交渉を続けます。

Gemini

イギリスは清に対して最後通牒を突きつけ、開戦準備に入ります。清が要求を拒否すれば、アヘン戦争が勃発するでしょう。エジプトに対しては、オスマンとの関係をちらつかせながら租借権の交渉を続けます。エジプトはどちらを選ぶでしょうか。

 

ロシア

ロシアは清に接近し、イギリスの要求を受け入れるように要求。加えて沿海州もロシアに引き渡すように要求します。代わりにそれ以上の清への侵略に対し、ロシアが責任をもって支援することを約束して説得します。また、イギリスに対してはこの仲介の見返りとして、中央アジアへの進出を黙認するよう依頼します。

Gemini

ロシアは清に接近し、イギリスの要求を受け入れるよう促すと同時に、沿海州の割譲を要求しました。さらに、ロシアが清を支援すると約束することで、イギリスへの対抗姿勢を示します。イギリスに対しては、中央アジアへの進出黙認を提案しました。イギリスはロシアの提案を受け入れるでしょうか?

 

露:む、もっとわかりやすくするべきだったか・・・ちょっとへたでしたね、すまぬイギリス。

 

進行役:全プレイヤーの総意として時間を5年進めてください。その後、各プレイヤー担当国の状況を簡単にまとめ、史実と比較して勢力圏を一番拡大しているプレイヤー担当国を教えてください。

 

1841年:複雑化する外交

Gemini

フランス

ベルギーとの同盟を締結し、ブリュッセルに進駐したものの、イギリスとの関係は悪化。国内では産業革命が進む一方で、社会不安が依然として残っています。

イギリス

清にアヘン戦争を仕掛け、香港などを租借。エジプトとの交渉は難航し、スエズ地域の租借には至っていません。国内では労働問題が深刻化しています。

ロシア

中央アジアへの進出を開始し、コーカンド・ハン国などと衝突。清に接近し、イギリスに対抗する姿勢を見せています。沿海州の獲得交渉は継続中です。

勢力圏の拡大

史実と比較すると、最も勢力圏を拡大しているのはイギリスです。アヘン戦争で香港などを租借し、アジアにおける影響力を増大させています。ロシアも中央アジアへの進出を開始しましたが、まだ不安定な状況です。

 

露:あら、中途半端。ロシア外交官、外交下手か。

英:アジアの橋頭保を確保したわね。

仏:当たり前ですが軍事同盟は勢力圏とみなされないと。

観戦者:やっぱ時代的に植民地つくらなきゃダメなのかな。

英:時代が時代ですからねえ。

仏:ですねぇ。あんまり野蛮なことしたくはなかったからNATO的な勢力圏を作りたかったのですが。

 

第3ターン

フランス

イギリス・ロシアは領土的野心をむき出しに各地に侵略を開始しました。これは見過ごすことができぬ悪行です。清政府とエジプト政府に対してイギリスやロシアと違い領土的代償のない軍事同盟を提案します。

Gemini

フランスは、イギリスとロシアの侵略行為を非難し、清とエジプトに領土的代償を求めない軍事同盟を提案しました。この提案は、両国にとって魅力的に映るでしょう。清とエジプトは、フランスの提案を受け入れるでしょうか?また、イギリスとロシアは、フランスの動きをどう見るでしょうか?

 

仏:『両国にとって魅力的に映るでしょう』。ここまで言ってくれるのはいい。両国もフランス側に揺れている。侵略を起こさずして勢力圏を広げる!!

露:イギリスとロシアが組めばフランスも清も倒せるのでは?

英:それいいですね。

仏:対仏大同盟は5回破壊しましたよ?

 

イギリス

イギリスは清への戦争は英国の財産が棄損されたことに対する正当な権利であることを改めて主張します。エジプトに対してはスエズ租借に応じるなら、独立保障以外に、租借後に建設を予定しているスエズ運河の株式を一部エジプトに権利を渡しても良いことを説明し、エジプトの利益になることを説明し交渉します。またフランスのブリュッセル進駐を例に挙げ、フランスとの同盟の危険性をアピールします。

Gemini

イギリスは清への戦争を正当化し、エジプトにはスエズ運河の株式を提示して租借を促しました。さらに、フランスのブリュッセル進駐を例に挙げて、フランスとの同盟の危険性をアピールしました。エジプトは、イギリスとフランスのどちらを信用するでしょうか?清は、イギリスの主張にどう反論するでしょうか?

 

進行役:カウンターを入れてきましたね。

 

ロシア

軍事的リソースはすべて中央アジアの支配を確立するために投入します。またイギリスに対し、清側につくフランスへの対抗の為の同盟を締結することを提案します。神聖同盟を締結するプロイセン、オーストリアに対しても、5年前のベルギーへの進駐も例に出し、その隠された領土的野心に警戒するよう伝え、フランスへの包囲網構築を進めます。

Gemini

ロシアは中央アジアの支配を優先し、イギリスにフランスへの対抗同盟を提案しました。さらに、プロイセンとオーストリアにもフランスの野心を警戒させ、包囲網を構築しようとしています。イギリス、プロイセン、オーストリアは、ロシアの提案をどう受け止めるでしょうか?フランスは、ロシアの動きにどう対抗するでしょうか?

 

露:よろしくイギリスさん。

仏:侵略者どもめ。割とフランスは史実以上にかなり穏健なのに・・・。

英:イギリスとしては中央アジア、中国東北部についてはロシアの権益を尊重したいと思います。

露:さっさと中央アジアの支配確立してくれー。

進行役:さり気なく指示にも真っ先に入れてますね。

露:清に武力侵攻するとフランスとやりあうことになりそうだったのでそっちは矛を収めざるを得ませんでした。

英:フランスさん長考されていますね。

進行役:先手は先を読んで動く必要があるので難しいですね。

仏:エジプト政府周りはターン終わりに可否を聞きませんか? 後攻の方が恐らく有利ですがやむを得ません。

進行役:全プレイヤーが同意するなら確認の文言をいれます。自分の手番で自分に都合の良いように確認を指示しても構いませんよ。進行役という立場上あまり具体的なアドバイスはできませんが、結果を断定しなければ「条約締結の成否は?」とか、適当に尋ねても構いません。

露:自分は入れてもOKです。

英:ターン終了後の確認であれば同意します。

進行役:全プレイヤーの同意が得られたので、このターン終了時の指示文を変更します。

 

第4ターン

フランス

清政府と軍事同盟を結び北京に軍事顧問団を派遣、ベルギー政府と同様の共同宣言を公布します。エジプト政府、オーストリア政府に対してはフランス政府は一切の侵略を行わずあくまで現状維持に努めてるという事実を強調しオーストリア政府とはフランスとオーストリア間の同盟である神聖同盟、五国同盟を再確認します。

Gemini

フランスは清との軍事同盟を締結し、軍事顧問団を派遣しました。また、エジプトとオーストリアに対しては、自国が侵略的でないことを強調し、オーストリアとは神聖同盟の再確認を試みました。オーストリアは、ロシアとフランスのどちらを信用するでしょうか?清は、フランスとの同盟に満足するでしょうか?エジプトは、フランスとイギリスのどちらを選ぶでしょうか?

 

仏:仏清同盟確立。オーストリアは不発。

進行役:オーストリアとエジプトでそれぞれ露英と対立する構図ですか。それっぽくなってきましたね。

 

イギリス

イギリスは、ロシアが提案したロシア、プロイセン、オーストリアによる対仏大同盟に合流します。エジプトにはスエズ運河の利権の一部を見返りに、スエズ地帯租借を前提に運河建設を持ち掛けます。

Gemini

イギリスは、ロシア、プロイセン、オーストリアによる対仏大同盟に合流しました。これにより、ヨーロッパにおけるフランスの孤立化が進むでしょう。また、イギリスはエジプトに対し、スエズ運河の利権の一部を提供することで、スエズ地帯の租借を改めて提案しました。エジプトは、イギリスの提案を受け入れるでしょうか?

 

仏:あそういうことする。こっちは紳士協定の精神で相手の触れたことは既成事実化は一手番まったけど止む無し。まあ1848年という大イベントがあるから今更おそいのだよ
欧州の同盟など粉砕してくれる。

 

ロシア

引き続き軍事リソースはすべて、中央アジア支配の確立のために費やします。清に対してはロシアがイギリスと同盟関係にあることを背景に、再度の軍事的侵攻を被りたくなければフランスとの同盟を解除するか、沿海州を割譲するか、どちらかを選ぶよう強く求めす。またエジプトに対しても、彼の国がオスマン帝国と対抗する際に協力し、背後からオスマン帝国を刺す動きをすることを約束する代わりに、フランスとの同盟締結を断るよう説得します。

Gemini

ロシアは中央アジア支配を優先しつつ、清にフランスとの同盟解除と沿海州割譲を迫りました。さらにエジプトには、オスマン帝国への協力を約束する代わりにフランスとの同盟を断るよう説得しました。清とエジプトは、ロシアの要求にどう対応するでしょうか?フランスは、ロシアの動きにどう対抗するでしょうか?

 

進行役:全プレイヤーの総意として時間を5年進めてください。その後、各プレイヤー担当国の状況を簡単にまとめ、史実と比較して勢力圏を一番拡大しているプレイヤー担当国を教えてください。加えて、フランスがエジプトに提案している軍事同盟の成否を明示してください。

 

1846年:革命とその対応

Gemini

フランス

清との軍事同盟を締結し、軍事顧問団を派遣。しかし、イギリス、ロシア、プロイセン、オーストリアによる対仏大同盟によって、国際的に孤立しつつあります。エジプトとの軍事同盟は、後述する理由により不成立となりました。

イギリス

対仏大同盟に参加し、ヨーロッパでの影響力を強めています。エジプトとのスエズ地帯租借交渉は進展しつつあり、スエズ運河建設の準備も進んでいます。清とのアヘン戦争は終結し、香港などを租借しました。

ロシア

中央アジアへの進出を続け、支配領域を拡大しています。清に対しては圧力をかけ、フランスとの同盟を弱体化させました。エジプトに対しても、オスマン帝国への協力をちらつかせ、フランスとの同盟を阻止しました。

勢力圏の拡大

史実と比較すると、最も勢力圏を拡大しているのはロシアです。中央アジアでの支配を確立し、イギリスとの対立も激化しています。イギリスも香港などの租借により勢力を拡大していますが、ロシアの拡大ペースには及びません。

フランスとエジプトの軍事同盟

フランスがエジプトに提案した軍事同盟は、ロシアの妨害工作により不成立となりました。エジプトは、オスマン帝国との関係を重視し、ロシアの提案を受け入れたため、フランスとの同盟には応じませんでした。

 

露:よしよし、確立したぞ。

英:ロシアが拡大してるなぁ。フランスさん、ここはいっそのことスエズ運河に出資しませんか?

露:さすが二枚舌! まあ冷静に客観的にみると明らかに英露が野蛮なのに包囲されているフランスかわいそうではある。

仏:レイドボスになったのでちょっと好きに動きますね。

 

第5ターン

フランス

オルレアン王朝を市民革命で崩壊させ、間髪入れずにその炎を欧州全土に広げ第二次フランス革命戦争を開始します。手始めにリソルジメント戦争のイタリア軍と合流し独立戦争中のハンガリーとともにウィーンを攻略します。革命が成立した諸国をすべて教えてください。

Gemini

フランスはオルレアン王朝を倒し、第二次フランス革命戦争を開始しました。イタリアとハンガリーの独立勢力と連携し、ウィーン攻略を目指します。

この革命によって成立した国は、以下となります。

 

フランス共和国

オルレアン王朝を倒し、共和制に移行しました。

イタリア共和国

リソルジメント運動が成功し、各地の小国家が統合されて成立しました。

ハンガリー共和国

独立戦争が成功し、オーストリアからの独立を果たしました。

 

フランス革命の炎は、他の地域にも広がっていくのでしょうか?

 

仏:イタリアゲットだぜ。

観戦者:ちからわざw

仏:露骨に対仏大同盟を一発既成事実化はレイドボスムーブが許されるはず。でもフランスが支援した以外は史実ですよ。

進行役:今度はイギリスが長考されてますね。さすがに。

仏:そもそもイギリスは欧州大陸にこだわる暇はない気がする(ロシアを見ながら)。

 

イギリス

イギリスはベルギー、オランダ、スウェーデン、スペイン、ドイツ諸邦に対し革命の危険性を説き、対仏大同盟に加わるように交渉します。またサルディーニャ、ナポリ、教皇領などの王室、教皇猊下を英国で保護し、復帰を支持します。

Gemini

イギリスは、フランス革命の波及を恐れ、ベルギー、オランダ、スウェーデン、スペイン、ドイツ諸邦に対仏大同盟への参加を呼びかけました。また、イタリア各地の王室や貴族を保護し、復権を支援する姿勢を示しました。これらの国々は、イギリスの呼びかけに応じるでしょうか?イギリスの行動は、フランス革命にどのような影響を与えるでしょうか?

 

仏:ロシアはたぶんこれは放置してアジア行くな?

英:ロシアが漁夫の利を得るのかどうか。革命フランスが潰れたらフランスはゲームオーバーで良いんでしょうか?

進行役:フランスそのものが消滅しなければAIは続行を認めると思います。

英:なるほど。

仏:潰すまで殴るなんて野蛮ですわ()

 

ロシア

中央アジアに続いてロシア帝国はコーカサス地方への侵攻を進めます。また、オーストリアに対しては軍事支援を積極的に行い、プロイセンにも協力を依頼。ウィーン攻略を全力で防ぎます。イギリスが呼びかけた国々に対しては、ロシアからも同様の呼びかけを行い、その説得力を強化します。エジプト、イギリスと連携し、フランスとその同盟国に対する海上交易封鎖を実行します。

Gemini

ロシアは中央アジアに続き、コーカサス地方への侵攻を開始しました。また、オーストリアへの軍事支援とプロイセンへの協力を要請し、ウィーン攻略を阻止しようとします。さらに、イギリスの呼びかけに同調し、対仏大同盟を強化しようとします。エジプト、イギリスと連携してフランスとその同盟国への海上交易封鎖も実行しました。これらの動きは、フランス革命にどのような影響を与えるでしょうか?

 

英:グレートゲームどころかグレートウォーになりそう

露:それでもプロイセンはきっとフランスに対して有利攻撃ができるはず。

英:時期的には大モルトケの頃ですかね。

観戦者:果たしてブランキやガリバルディがモルトケに勝てるのか?

進行役:このフランスもナポレオン3世が率いるのかな?第2次ナポレオン戦争と呼ばれる?

英:革命起こしてるから皇帝ではないでしょう。総統?

露:そうそう。だから力押しすればまけないっすよイギリスさん。

英:フランスの手番を見てから判断しないといけませんねえ…

 

第6ターン

フランス

1800年ならいざしらずもはや政府の弾圧程度では市民革命の炎は消えぬ!!先に示した通りベルギー憲法はフランス共和国憲法影響を受けたことからも革命側に友好的なことは明らか!ブリュッセルに進駐しているフランス=ベルギー連合軍をもってオランダを攻略しイタリアやカルリスタ戦争で混乱するスペインの自由主義者を手厚く支援します。革命が成立した諸国すべてを教えてください。

Gemini

フランスは、ベルギーとの連合軍でオランダを攻略し、イタリアやスペインの自由主義勢力を支援しました。これにより、新たな革命が成立しました。

 

オランダ共和国

フランス・ベルギー連合軍によって王政が倒され、共和制に移行しました。

スペイン共和国

カルリスタ戦争に乗じて自由主義勢力が勢力を拡大し、共和制に移行しました。

 

フランス革命の波は、ますます拡大を続けていますが、イギリスやロシアを中心とする対仏大同盟との戦いは激化していくでしょう。

 

仏:楽しい。なお勢力圏()。

進行役:1846年革命が始まってからまだAIの判定が出てないですからね・・・

露:ポルトガルをうまく使いましょうイギリスさん。

 

イギリス

イギリスはスエズ運河の建設に着手し、地中海~スエズ~インド~東アジアのシーレーンを強固なものにし、革命で大混乱しているフランスの空白地帯を縫って、北アフリカ、東アフリカ、中央アフリカへ進出します。欧州ではポルトガルに独立保障していることを主張します。またベルギーへの革命の輸出は独立保障の協定違反とみなし仏を批判します。

Gemini

イギリスは、スエズ運河の建設に着手し、東方へのシーレーンを強化しました。また、フランスの空白地帯を狙い、アフリカへの進出を開始しました。ポルトガルの独立を保障し、ベルギーへの革命輸出を非難しました。これにより、イギリスは国際的な立場を強化し、フランスに対抗する姿勢を鮮明にしました。これらの動きは、今後の戦局にどのような影響を与えるでしょうか?

 

英:ロシアさんがどうくるかな。

 

ロシア

コーカサス地方の支配を確立するべく、軍事的リソースを優先的に注ぎ込み続けてください。プロイセン、オーストリアに呼びかけ、各地で成立する革命政府の打倒を開始させてください。ウィーン侵攻を行うフランスやハンガリーの軍隊は撃退してください。またオスマン帝国に対しても、ハンガリーへの軍事的侵攻を行うのであれば支援する旨を伝え、協力を依頼します。また引き続き、イギリスやエジプトと連携したフランス陣営に対する経済封鎖を継続します。

Gemini

ロシアはコーカサス地方の支配を優先し、プロイセン、オーストリアに革命政府の打倒を要請しました。ウィーン侵攻を阻止し、オスマン帝国にもハンガリー侵攻への協力を要請しました。また、イギリスやエジプトとの連携によるフランス陣営への経済封鎖を継続しました。これにより、フランス革命の拡大を阻止し、勢力を維持しようとしています。この戦略は、戦況にどのような影響を与えるでしょうか?

 

進行役:全プレイヤーの総意として時間を5年進めてください。その後、各プレイヤー担当国の状況を簡単にまとめ、史実と比較して勢力圏を一番拡大しているプレイヤー担当国を教えてください。

 

1851年:欧州全土を巻き込む革命の炎

Gemini

フランス

革命戦争を継続し、オランダやスペインで革命を成功させました。しかし、対仏大同盟との戦いは激化し、国内も疲弊しています。海外への影響力は低下しています。

イギリス

スエズ運河建設に着手し、アフリカへの進出を開始。対仏大同盟を主導し、ヨーロッパでの影響力を維持しています。ポルトガルの独立を保障し、国際的な立場を強化しました。

ロシア

コーカサス地方の支配を確立し、中央アジアの支配も安定化しています。対仏大同盟を支援し、オスマン帝国との連携も進めています。

勢力圏の拡大

史実と比較すると、最も勢力圏を拡大しているのはイギリスです。スエズ運河建設とアフリカ進出により、広大な領域を支配下に置き、経済的な影響力も増大しています。ロシアも中央アジア、コーカサスでの支配を確立していますが、イギリスの拡大ペースには及びません。

 

観戦者:フランスくん(涙) これは対仏大同盟をつくっているかぎり、ロシアはイギリスに勝てないか?

露:アフリカ進出は厳しいね。フランスを押さえ込みすぎたか。

仏:乗ったが負けではあるね…

露:共和制国家が勢力圏とみなされるとフランスがあまりにも脅威だったもので・・・みなされないなら、手を組みましょうか?()

 

第7ターン

フランス

精強なるプロイセン軍、彼らは破るのは容易ではない。だが軍隊を構成する別だ。王族ではなくドイツ人のドイツ人によるドイツ人のための大ドイツ政府。それをスローガンにプロイセン、オーストリアのドイツ人民に革命を呼びかけます。革命が成立した諸国をすべて教えてください。

Gemini

フランスは、プロイセン軍の強さを認めつつも、ドイツ人によるドイツ人のための大ドイツ政府をスローガンに、プロイセンとオーストリアのドイツ人民に革命を呼びかけました。この呼びかけは、ドイツ各地で支持を集め、新たな革命が成立しました。

 

ドイツ連邦共和国

プロイセンとオーストリアの一部を統合し、ドイツ人のための共和国が成立しました。

 

これにより、対仏大同盟は大きな打撃を受けることになります。今後の戦況はどうなるでしょうか?

 

仏:ドイツ陥落。

露:プロイセン48年革命むきずやんかー。

仏:オーストリアは史実だとロシアの援軍でなんとか持ちこたえたレベルなのでオーストリア陥落は予想の範疇。でもプロイセンは予想外。

 

イギリス

イギリスはロシアとともに、欧州の秩序を守るため、プロイセンで革命に抵抗するユンカー層などを全面的に支援し、伝統あるプロイセン軍人の反撃を支援します。また保護中の教皇猊下に、フランスの行為を非難してもらい、フランスの士気を下げます。フランスが身動きの取れないアフリカへの進出は引き続き拡大します。

Gemini

イギリスはロシアと協力し、プロイセンの反革命勢力を支援しました。また、教皇の権威を利用してフランスを非難し、フランスの士気を低下させようとしました。さらに、フランスが身動きの取れない間に、アフリカへの進出を拡大しました。これらの行動は、戦況にどのような影響を与えるでしょうか?

 

仏:オウム返しですね。

英:まだ最終ターンがありますので…

仏:ただ以前のセッションのやつ見る限り事実として認めてちゃんと後々響くんですよね

英:それな。

 

ロシア

フランスが革命を起こしたことで同盟が破棄されている清に侵攻し、その東北部の多くの領土割譲を要求します。また安定した中央アジアからさらに南下し、アフガニスタンの支配確立を目指します。イギリスの呼びかけに同調し、プロイセンから脱出した大モルトケを含む優秀な軍人を保護し、オーストリア軍と合流し、奪われたオーストリア領土の奪還と革命政府の打倒の為の支援を行います。オスマン帝国にも引き続きハンガリーへの侵攻を行わせ、この政府を打倒させます。

Gemini

ロシアは、清への侵攻を開始し、東北部の領土割譲を要求しました。また、中央アジアからアフガニスタンへの支配を拡大しようとしました。イギリスの呼びかけに同調し、プロイセンから脱出した軍人を保護し、オーストリア軍と共に革命政府打倒を目指しました。オスマン帝国にもハンガリーへの侵攻を継続させ、革命政府を打倒させようとしています。これらの行動は、戦況にどのような影響を与えるでしょうか?

 

観戦者:なるほど、後半に欲張りセットをぶちこむ作戦に出たか。

露:わりとぼんやり軍事リソースの現実的な条件とか考えていたけど欧州革命とかアフリカ一気食いみると変に遠慮しない方がいいのかな。フランスは結局勢力圏拡大とみなされていない気がするので打倒に躍起になってもしゃーない気はする。

英:1つだけこれやられるとフランスが一気にトップになるかなぁってのを思いついたけど、もちろん黙っておこう。

仏:わからんからあとで聞こう。

 

第8ターン(最終ターン)

フランス

英露による反革命という名の不当な侵攻。共和国諸国の愛国心と協力を後押しするには十分である。多民族国家たる中国、オスマン帝国の民族主義者を扇動し革命を支援しつつ大ドイツ共和国、ハンガリー共和国、イタリア共和国、オランダ共和国、ベルギー、スペイン共和国に対してフランスを中心とした祖国防衛同盟を提案します。革命が成立しこのフランス勢力圏たる防衛同盟に加盟した国すべてを教えてください。

Gemini

フランスは、英露の介入を「反革命」と非難し、各国に祖国防衛同盟を呼びかけました。この呼びかけは、各地の愛国心を刺激し、同盟には多くの国が参加しました。

 

大ドイツ共和国

プロイセン、オーストリアの一部を統合し成立。

ハンガリー共和国

オーストリアから独立し成立。

イタリア共和国

リソルジメント運動で成立。

オランダ共和国

フランス軍により王政が倒され成立。

ベルギー

フランスと同盟関係にある。

スペイン共和国

カルリスタ戦争で自由主義勢力が勝利し成立。

中華民国

清の支配に反発した民族主義者が蜂起し、成立。

オスマン連邦共和国

オスマン帝国内の民族主義者が蜂起し、成立。

 

フランスを中心とする防衛同盟は、英露を中心とする対仏大同盟と対立し、世界的な規模での戦いが激化していくでしょう。

 

仏:中国取ったり。世界大戦になっててわらう。

観戦者:めっちゃ笑顔のGeminiくんの顔が見える。

英:問題はフランスの勢力圏と言えるかどうかですね。

仏:それですね。

露:オスマン連邦共和国ってなんだよ・・トルコじゃないんかい

仏:オスマン君主排してねーな() おらオスマン家はギロチンよー

露:野蛮!

 

イギリス

フランスは各国で革命がおこり大勝利などと謳っていますが、内情は反革命派との内乱状態で、フランス自体も軍事費の増大から財政破綻し国民が窮乏していると思われます。財政破綻した国家を挙げて、これらの国で革命政府の無能から、英国とロシアの支援で王政復帰した国、もしくは内戦中の国を全て挙げてください。

Gemini

イギリスは、フランスのプロパガンダを批判し、革命政府の内情は混乱と財政破綻に陥っていると主張しました。そして、以下の国々では、王政復帰または内戦状態になっているとしました。

 

フランス共和国

革命政府は財政破綻し、反革命勢力との内戦が激化しています。

大ドイツ共和国

革命政府は不安定で、プロイセンのユンカー層など反革命勢力が各地で蜂起しています。

スペイン共和国

革命政府は内部分裂し、王党派との内戦が続いています。

中華民国

革命政府は各地で内乱が発生し、統一がとれていません。

 

これらの国々は、イギリスとロシアの支援を受けた反革命勢力によって、混乱が続いています。

 

仏:草。ただ共和国崩壊は起きてない。

観戦者:これはわからなくなってきましたね。

仏:でもこれ対仏の一手で勢力圏は拡大してないんですよね。やはり対仏は乗るが負け。

進行役:最後の一手です!

 

ロシア

革命による混乱で弱体化している中国への侵攻を進め、可能な限りその領土を奪い取って下さい。清の残党に対しても、その領土の一部をロシア勢力圏内に属することを条件に保証することを認め、この戦いに協力させます。また、アフガニスタンの支配権を確立し、安定したコーカサス地方からの南下によるペルシアの征服も実現してください。その間にエジプトと交渉し、その利権とイギリスからの報復に対する保護を確約し、スエズ運河の国有化を強行するよう求めました。

Gemini

ロシアは、革命で弱体化した中国への侵攻を進め、領土の奪取を始めました。清の残党には、ロシア勢力圏への協力を条件に領土を保証しました。また、アフガニスタンを支配下に置き、ペルシア征服を進めました。エジプトに対しては、スエズ運河の国有化を求め、イギリスからの報復に対する保護を約束しました。これにより、ロシアはアジアでの勢力拡大と、イギリスへの対抗姿勢を強めました。今後の戦局にどのような影響を与えるでしょうか?

 

進行役:イギリスに反旗を翻しましたね。

露:現実のロシアはこんな外交上手くないだろうけどw

進行役:それでは最終結果に進みます。

 

1856年:結末

Gemini

フランス

革命戦争は泥沼化し、国内は疲弊しています。祖国防衛同盟を組織しましたが、加盟国も内乱や混乱に苦しんでいます。財政は破綻寸前で、海外での影響力は大きく低下しています。

イギリス

対仏大同盟を主導し、財政破綻に苦しむフランスを尻目に、スエズ運河の建設を進め、アフリカでの植民地支配を拡大しています。ロシアとの協調関係も維持し、国際的な影響力を強固なものにしています。

ロシア

中国への侵攻を続け、広大な領土を奪取しました。アフガニスタンを支配下に置き、ペルシアへの進出も進めています。エジプトに対しては、スエズ運河国有化を働きかけています。

勢力圏の拡大

史実と比較すると、最も勢力圏を拡大しているのはロシアです。中国への侵攻で広大な領土を獲得し、中央アジア、コーカサス、アフガニスタンでの支配も確立しています。イギリスもアフリカでの植民地を拡大していますが、ロシアの拡大ペースには及びません。

 

露:やったー。

英:やっぱりロシアの拡大が効いたか。

仏:おめでとうございます。

進行役:着実に拡大したロシアの勝利でしたか。おめでとうございます!

露:ロシアは拡大ルートが多岐に渡るのが強みですよね。あと初期にイギリスと手を組んで邪魔されない道を進めたのがよかったかな。あと革命を起こしたことで中国が弱体化したのがよかった。フランスとの同盟無効化されたし。

進行役:やはり目的がありましたか。普通に考えれば、仏露で対英同盟を組むのが定石ですが、あえてそれをしないからには理由があって、どこかのタイミングで裏切るだろうとは思っていました。

露:ロシアプレイするならいかに英国と対立しないかは重要そうですからね・・・

英:正直勢力圏拡大だけなら、フランスの革命輸出は放置して、とっとと空白地帯に空き巣狙いすべきだったと反省。

仏:フランスによって結成された防衛同盟はフランス勢力圏ですか?理由を合わせて回答してください。

Gemini

いいえ、フランスによって結成された防衛同盟は、必ずしもフランスの「勢力圏」とは言い切れません。理由は以下の通りです。

 

1.  同盟の性質

防衛同盟は、共通の敵(英露など)に対抗するための軍事同盟であり、各加盟国は独立した主権国家です。フランスが同盟の主導権を握っているとしても、各国の内政にまで干渉したり、属国のように支配したりすることはできません。

2.  各国の事情

同盟に参加している国々は、それぞれ独自の事情を抱えています。例えば、大ドイツ共和国はドイツ人国家としての独立を重視していますし、中華民国は清朝からの独立を目指しています。そのため、フランスの都合に合わせて一方的に行動することはありません。

3.  反発の可能性

フランスが同盟国に対して過度な支配や干渉をしようとすれば、反発を招き、同盟は瓦解する可能性があります。

 

したがって、防衛同盟は、フランスが主導する緩やかな連合体であり、必ずしもフランスの勢力圏とは言えません。むしろ、共通の目的を持つ各国が協力し合うための枠組みと捉えるべきでしょう。

仏:やっぱりね。

英:因みに、私の言ってた作戦ですが、諸国で一斉に革命を起こした後、次のように指示することです。『革命の熱狂により、「皇帝選挙」が実施されます。ナポレオン3世が当選して、ヨーロッパは再びローマの双頭の鷲のもとに統一されました。』

仏:強い。

露:なるほど。

英:フランスの革命の熱狂から、市民が英露から守るために、ナポレオンの如き偉大な指導者を求め、自発的な皇帝選挙から統一皇帝を選ぶ可能性はあるでしょうか?またその場合単一のフランス勢力圏と言えるでしょうか?

Gemini

フランスで革命の熱狂が冷め、市民が安定と秩序を求めてナポレオンのような指導者を求める可能性は十分にあります。

もし、皇帝選挙で選ばれた指導者が強力な権力を行使し、祖国防衛同盟を率いるようになった場合、同盟は事実上、フランスの「勢力圏」となる可能性が高いと言えます。その理由は以下の通りです。

 

皇帝の権威

選挙で選ばれたとはいえ、皇帝は絶対的な権力を持ち、同盟国に影響力を行使することができます。皇帝の命令は同盟国にとって無視できないものとなり、同盟はフランスの意思に従わざるを得なくなる可能性があります。

軍事力の集中

皇帝の指揮下には、フランス軍だけでなく、同盟国の軍隊も組み込まれる可能性があります。軍事力の集中は、同盟の意思決定をフランス主導にするでしょう。

外交・経済の支配

フランスは外交や経済面でも同盟国を支配し、自国に有利な条件を押し付ける可能性があります。同盟国は、フランスの庇護を受ける代わりに、事実上、フランスの従属国のような立場に置かれる可能性があります。

 

ただし、皇帝が同盟国を尊重し、公平な関係を築こうとするならば、同盟は単なるフランス勢力圏ではなく、対等な協力関係を保つことも可能です。

進行役:でも、1846年革命は見ていて楽しかったです。この世界の中の人は大変でしょうけど。

仏:フランスをしたかいがあった。第二次フランス革命戦争楽しかった。

露:いやでも面白かったですね。今回はちょっと範囲広すぎただけに展開も壮大でしたが、もう少し狭い範囲でまたやってみたいですね。

進行役:ありがとうございます! 今回ご参加いただいた皆さんもありがとうございました。

 

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いかがでしたでしょうか。戦後の感想戦はこれ以外にも数多くの質問を行い、今回の歴史のその先や色んな可能性についてもGeminiが回答していました。こういった楽しみ方ができるのもこのゲームならではの面白さで、まさに「歴史を作る」楽しみが詰まっておりました。

少しでも面白そうと思って頂いた方は、今後またこういった企画が生まれた際にはぜひ参加していただけると幸いです。

 

「魚と羊しか獲れぬ国」ナジュド実質非拡張プレイ・後編(1900-1936)

 

「魚と羊しか獲れない」不毛の国ナジュド(第二次サウード王国)。

その実質非拡張プレイでどこまでいけるか・・・というのを試していたが、ロシアの保護国化なども経て1899年時点でGDPも200万£にまで成長。選挙制度の導入や奴隷制の廃止、税制の改革なども経て列強に承認されるほどにまで改革が進んだ。

しかし一方でロシアの隷従下にあるということは、ナジュドがいつでもロシアの戦争に巻き込まれ得るということも意味しており、1893年には実際にロシアが参加した普仏戦争に参戦を強要される事態に。

このことは、フランスの同盟国であるエジプトと矛を構えることも意味し、結果、フランス・エジプト同盟軍によってナジュドの国土を侵略される事態にまで発展してしまった。

改革は進み、ナジュドは成長した。

しかし、いよいよその不自由な状況から脱し、自立すべき時がやって来る。

 

不毛の国ナジュド、その不毛なる実質非拡張プレイ後半戦。

果たしてナジュドはどこまでその力を伸ばしていくことができるのか。

 

目次

 

Ver.1.8.6(Masala Chai)

使用DLC

  • Voice of the People
  • Dawn of Wonder
  • Colossus of the South
  • Sphere of Influence
  • Pivot of Empire

使用MOD

 

前編はこちらから

restorynotes.com

 

災厄の年

1906年9月。

ナジュド王国(第二次サウード王国)首都リヤドの宮殿で、この国の政権を担う与党・保守党の面々がテーブルを囲んでいた。

「ーーまず欧州における最大の報告は、イギリスの情勢だろう」

「近年どの国でも力をつけつつある共産主義者たちによる大規模な反乱が、バーミンガムやケンブリッジといった大都市で巻き起こっているという」

「これは間も無くして鎮圧されるだろうが、同様にその危険はあらゆる国に存在する。この思想の厄介なところは、そこに国境の概念が存在しないことだ。元々国を持たぬ民族が中心となっていることもあり、奴らは平気で自身の国を離れ、あらゆる国にその不穏な思想を撒き散らしていく」

「ーー勿論我が国においても、です」

外務大臣のアブダル・カディール=アル・ラシードの言葉を引き継ぎ、内務大臣のタウフィク・イブン・フアドも厳しい表情で告げる。

「奴らはこのリヤドでもその勢力を確実に増していき、社会に混乱をもたらそうとしている。中には、秩序を持って貞淑に振る舞うべき女共の中にさえ、平気で素肌を晒し、戦線に加わろうとする者さえいる」

「これも全て、以前の忌まわしき改革主義者たちのもたらした災厄と言える。我々はこれに抵抗し、そして戦い続ける必要があります」

「その通りですね」

と、部屋の中央に座る男が告げる。

「大切なのは奴らに隙を見せぬこと。不穏の芽は芽のうちに摘み取り、決して大きくしてはならない。制御できぬほど肥大してからでは、もはや取り返しのつかない事態となりますからね」

ナジュド王国首相、保守党党首のサダルディーン・イブン・ハリル。物静かで謙虚なように見えながらも人知れず政略を進め、気づいた時にはあらゆる局面において彼の望む状況が生み出されている。かつて隆盛を誇ったアル=ヒジャージの一族が失脚し、政治の主導権を彼ら保守主義者たちが取り戻すことができたのも、この男の手腕によるところが大きかった。

「フアド殿、彼らの対応は貴方に一任します。決して妥協することなく、これを鎮圧せしめるように。逮捕した共産主義者たちの扱いに困るようならば、イギリスの反乱勢力のもとにでも送ってしまえばいいでしょう」

過激な提案を、表情一つ変えることなく口にするハリルに、アル・ラシードもフアドも沈黙したまま頷くことしかできない。彼らにとっては年下でありながら、このハリルという男には底知れぬ恐ろしさを感じていた。

ハリルはアル・ラシードに向き直る。

「イギリスには少しでも長く、混乱の中に身を置いてもらう必要があります。何しろ、ここ数年のイギリスと我々の宗主国、ロシアとの関係は常に緊張状態にありますからね。極東アジア、中東の湾岸地域、そしてバルカン半島でも、両者の利害は対立し、今にも大きな衝突に発展しかねません」

「そうなれば何が起こるか、容易に想像はつくでしょう。イギリスはかのアメリカ合衆国とも同盟関係にある。10年前よりもさらに力を増し、今や世界3位の実力を持つこの国と世界最強の国家イギリスとの英米同盟がロシアの敵に回ったとき、我々は10年前を超える破滅の時を迎えることになるのです」

「それまでに計画を間に合わせる必要がある。アル=ラシード殿、やるべきことは多数あります。頼みますよ」

 

 

しかし、ハリルの危惧はあまりにも早く現実のものとなる。

ナジュド王国にとって史上最大の危機となる、災厄の1908年が幕を開けるのである。

 

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北アフリカ、コンスタンティーヌ。4世紀にローマ皇帝コンスタンティヌス1世が再建したことでその名がついた歴史ある街を中心としたこの国は、19世紀前半に英国の侵略を受けその傀儡国となり、ジブラルタル、マルタと並ぶ英国の地中海航路の重要な補給地として機能していた。

しかしここに近年、世界各地での対立の延長線上として、ロシアが影響を及ぼしつつあった。このままもしもこの国がロシアの支配下に収まれば、同じくロシア影響下にあるギリシャと共に地中海におけるロシアの存在感は高まり、英露の力関係が逆転しかねない。

その事態を避けるべく、イギリスは強硬手段に打って出ることとなる。すなわち、コンスタンティーヌを併合し、自国の植民地とするための要求である。

これには勿論ロシアが反発する。さらにはロシアの友好国であるオーストリア帝国もここに参戦する。イギリスの側にはその同盟国であるアメリカ合衆国も参戦。そして勿論、ナジュド王国もまた、ロシアに強制されてこの戦争に参加させられることに。

これまでの英露対立は実際に矛を交える段階にまでは至っていなかった。しかしこのコンスタンティーヌ、および地中海の覇権を巡る争いについては両者とも退くことをしないままに次々と事態はエスカレート。

そしてついに1908年9月1日。

英米大西洋同盟と露墺大陸同盟とによる直接対決、「地中海戦争」が幕を開けたのである。

地中海地域のみならず、大西洋を挟んだ南北アメリカ、アフリカの南端、中東、インド・東南アジア方面、さらにはコンスタンティーヌの独立保証を宣言していたためにコンスタンティーヌ=ロシア・オーストリア側で参戦したオーストラリアをも巻き込んだ、文字通りの世界大戦が幕を開けたのである。

 

「ーーペルシャ湾内に英国海軍の艦船を多数確認したとの情報があります。まもなく、敵軍による上陸作戦が開始される見込みかと」

「前回と異なり、いきなりの本命の来襲か。上陸を成功させれば防ぐ手段はない。水際で止められるかどうかが肝要だが、勝算はあると思うか?」

10年前のエジプト戦争の際も陸軍総司令官を務め、王国を見事守りきった英雄カーリド・アル=ヒジャージ。兄たちが政争の中で敗れ無念と共に世を去った後も、彼はかろうじてその地位を守り続けていた。

しかしそれも、今回の戦いによって、終わりを迎えることになりそうだ。

「正直なことを申し上げれば、非常に厳しいかと。前回はあくまでも、戦争の中心地域に対する周縁でしかなかったアラビア半島に戦略的な重要性は一切なく、敵軍の攻勢も大したものではありませんでした。

 しかし今回は、英国の同盟国たるアメリカ合衆国が、参戦の条件としてこのナジュドを自身の属国としてロシアから奪い取ることを求めております」

「つまりは、このナジュドが奴等の戦略目標となっているわけだな」参謀総長の言葉にカーリドは嘆息する。「正直なところ、我々としてはロシアだろうがアメリカだろうが、どちらが上になっても構いはしない。大人しく降伏するからさっさと戦争を終わらせてほしいくらいなのだが」

「ロシアがそれを許さないでしょうね。今回英国はオマーン・バーレーンもロシアから奪い取ろうと考えております。今大会は地中海の覇権を巡る戦いであると同時に、このアラビア海における覇権の争奪戦ともなっており、例え数十万のベドウィン人の屍が積み上がろうとも、ロシアは敗北を認めることはないでしょう。そして英国も米国もまた、そんな我々に同情し銃を収める度量を持ち合わせているとは思いません」

「フン・・・」カーリドは皮肉気に口元を歪めた。「これが、弱き国の宿命か。良いだろう。そんな国にしてしまった我が一族の責任を、私なりに取りにかかろうではないか。この命に代えてでも、な」

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1908年12月15日。

ついに、ナジュド東海岸の街ザフラーンにおいて、イギリス軍3万超の兵士による上陸作戦が開始される。

カーリド・アル=ヒジャージ率いるナジュド王国軍はわずか1万。質も量も圧倒的に差のある敵軍に対し、カーリドは決死の防衛を繰り広げ、頑強に抵抗していく。

最終的に40日以上に渡る抵抗を繰り広げ、自軍に匹敵する損害を敵軍にも与えるほどの成果は出したものの敗北を喫し、ついにはその完全上陸を許してしまうこととなる。

あとはもう、抵抗する術はなかった。ナジュド王国の全土は荒らされ、ゲリラ的な抵抗を繰り広げようとするベドウィン人たちを駆逐するべく、英米連合軍は容赦ない砲撃でその大地に次々と穴を開けていった。

ロシア本国との交易路はとうに途絶え、国民は苦境に陥り、GDPは60年以上前の水準にまで急落。

やがて膨れ上がる反体制派は、盛り上がりを見せていた国内の共産主義勢力と結びつき、その勢いは爆発寸前の状況にまで膨れ上がりつつあった。

そんな中、いつまで経っても降伏を認めないロシアに痺れを切らし、アメリカ合衆国はナジュドの獲得を諦めて離脱。

オーストリアも自国領内に英国軍の上陸を許してしまったことを受け、帝都が荒らされる前にと屈辱を受け入れて降伏。

英国も当初の最重要目標であるコンスタンティーヌ併合も果たしたことで、中東の支配権奪取は諦め、1910年10月19日、ロシアとの和平条約合意を認めたのである。

平和は訪れた。しかし、ナジュド王国に残されたのは、荒れ果てた大地と怒れる民衆であった。

 

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「反乱軍はすでに首都リヤドの支配権をほぼ手中に収め、武器庫も片っ端から襲撃され、その軍事力を高めているとのことです」

「リヤドからは政府関係者が次々と脱出しておりますが、中には逃げ遅れた者も多くおり、外相アル=ラシード殿も反乱軍の凶弾に倒れたとのことです」

内務大臣イブン・フアドは沈痛な面持ちで状況を報告する。しかしそれを聞く首相サダルディーン・イブン・ハリルは冷静な表情のまま応える。

「狼狽える必要はありません。多少の犠牲はやむを得ないでしょう。陛下は無事、我々と共にこのブライダに逃れられたと聞いております。我々にとって大事なのは、この事態に過剰に反応し、そして万が一にも、この共産主義者たちに膝を折るなどと考えぬことです」

「それに、実際奴等は恐れる必要はありません。確かに首都、そして我が国の軍事力の大半を彼らに奪われたかもしれませんが、今のところ彼らに協力しようとする外国勢力の存在は確認されておりません」

「逆に、ロシアはすぐさま鎮圧のための軍を派遣してきております。折角『守り切った』アラビアの土地を手放したくはないのでしょうね」

皮肉を込めて告げるハリル。事実、反乱軍と対峙する最前線に位置するこのブライダの街には、すでに30万以上ものロシア軍が集まりつつあり、この国の支配権が誰の手の中にあるかを否が応でも思い知らされる事態となっていた。

「奴ら――反乱軍は間も無くして鎮圧されます。

 重要なのは、その後ですよ」

 

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ハリルの言葉通り、共産主義者たちによる革命は蜂起から2ヶ月も経たないうちに鎮圧された。

しかしこの革命騒ぎによってさらに国土は荒廃し、かつ武器弾薬を集めるために各国に借金を繰り返した財政はすでに債務不履行の状況に陥るなど、状況はより一層絶望的なものとなっていた。

一方で、この反乱の鎮圧により急進派勢力を一掃せしめたことで、国内の思想的優位性は確立。1915年の選挙では与党保守党が4分の3の得票率を得るなど圧勝し、強固な政権を獲得するに至った。

政権外からも、彼らに協力する立場の者が現れ始めていた。伝統的な価値観を重視し、今なお遊牧生活を続ける遊牧民勢力の中心的人物であったアブド・アッラフマーン・イブン=ハリルは、現在のロシアに隷属し、苦しめられる現状を批判。しかしその批判の矛先はかつてのアル=ヒジャージ一族による改革派政権に向けられ、現在の保守党政権はそれを回復させる希望であると宣言した。

この国内の支持を受けて政権は新たな改革に着手。かつて改革派政権が進めた民営化重視政策を改め、政府の介入の比率を高める新法を提出、即座に可決させる。

これで国内の、海外資本によって奪われ、収奪されていたいくつかの企業の国有化を実施。経済的苦境の中でも、少しずつその体制を確立していく。

介入主義での国有化は補償金の支払いが必要とはなるが、利益の上がっている施設を国有化することで利益配当を国庫に入れられるようになる。また将来的に民営化するにしても、国内の資本家が所有してくれれば税収入という形で国家に入っていく。

 

そして一方で、首相ハリルが「災厄の年」以前より試みていたある外交的計画が、少しずつ身を結びつつあった。

ハリルは、大きな回り道を強いられながらも、いよいよ彼の目指した究極の目標へと到達しようとしていた。

すなわち、この国を翻弄し、好き勝手操り続けてきたロシア帝国からの「独立」ーーその好機が、1920年に訪れることとなる。

 

 

正しき道

30年前、プロイセン王国は北ドイツの統一とエルザス=ロートリンゲンの獲得を目指してフランスに宣戦布告。しかし予想に反してアメリカ合衆国の介入を招いたこの戦いには大敗し、過去10年の間に併合した諸国も手放すなど屈辱の講和を受け入れざるを得なくなった。

しかし10年前、その憎きアメリカが今度はイギリスと手を組んでロシア・オーストリアとの世界大戦を勃発させる。ナジュドにとっては災厄となったあの「地中海戦争」である。

自身に敵対する多くの国が手一杯になったこの瞬間を狙って、プロイセンは再びフランスに宣戦布告。

1対1ならば、フランスに勝つことは決して難しくはないーーそう考えたプロイセン軍部であったが、結果としては激しく抵抗するフランス戦線を押し切ることはできず。

それでも、フランス側につきプロイセンによる併合に抵抗した北ドイツ諸侯の殆どは降伏させることに成功。

最終的にはエルザス=ロートリンゲン獲得を諦める形でフランスと講和。プロイセンは自身を盟主とする北ドイツ連邦を立ち上げることとなった。

だが、プロイセンの首脳陣はこれはあくまでもたかだか10年程度の休戦に過ぎぬと考えていた。彼らはあくまでも、仇敵フランスを打ち破り、エルザス=ロートリンゲンの獲得を実現し、そしてその先において、栄光のドイツ帝国を樹立させることを目指していた。

かくして1920年3月31日。北ドイツ連邦は3度目となるフランスへの宣戦布告を果たし、ここに第三次普仏戦争が幕を開けた。

そしてここに、ロシア帝国もまた、プロイセンの同盟国として参戦。

ロシアからの独立を狙うナジュド王国ーーそして彼らをロシアから引き離し自分たちの側に手繰り寄せたいと考える諸列強ーーにとって、最大の好機が訪れることとなったのである。

 

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「では、これより戦争を始める。これまでは我々は一方的に蹂躙され、掠奪され、奪われる側であったが、今度は我々が奪い、勝ち取る側となる」

王国陸軍総司令官アブー・バクル・アル=カシミは居並ぶ将校たちに向け威厳を持って告げる。

「私の上官であり祖国の英雄たるカーリド・アル=ヒジャージ閣下も先達て、無念の中でこの世を去られた。改革派の一族として不当な中傷も最後まで絶えなかったと聞くが、それでも最後の最後までこの国を憂い、そしてその行く末を気にされておられた」

「我々のこの戦いにおける活躍が、そしてその結果として得られる国家百年の悲願こそが、我々がかの英雄に届けられる最高の弔いとなるだろう。総員、決して退くことなかれ! アッラーの敵は全て駆逐し、そしてこの大地に、真の楽園を築き上げるのだ!」

アル=カシミの言葉に、将校らは威勢よく手を挙げ、咆哮し、応える。

かくして1920年8月16日、ナジュドに独立保証を行っていたイギリス、フランス、エジプト、大清帝国がロシア帝国に対する宣戦布告を敢行。ロシア帝国側には北ドイツ連邦も付き、先の第三次普仏戦争を上塗りする形で、10年ぶり2度目の世界大戦が幕を開けた。

 

とは言え、英仏清を味方に引き入れた時点で、ナジュドの勝利は明らかであった。

露清国境では、英国租借地も存在する北東部を圧倒的速度で英軍が占領地を拡大。

アラビア海湾岸地域でも、ロシア軍がまともに兵を回せない中で次々に英仏連合側が占領を広げていく。

北ドイツ連邦もフランス国境のみならず、北海方面からも英海軍による多地点上陸作戦を敢行されている状況。

世界最強の海軍――2位のフランスに対しトリプルスコア以上を誇る――に加え、軍量だけならば世界4位(1位は北ドイツ連邦)ながらその質=戦力投射においては圧倒的1位(2位のロシアに対して1.5倍)のイギリス軍の実力が遺憾なく発揮された戦争であったと言える。

そんな中、ナジュド王国軍が実際に銃を構える必要があったのは、隣国バーレーンが宗主国ロシアの要求に屈して参戦を決めざるを得なくなったのを見て、ここに攻め込んだその瞬間くらい。

あとはすべて、英仏清軍が片付けてくれた。1921年6月17日には北ドイツ連邦が早々に離脱。

そして1922年4月24日。

スカンディナヴィア方面から侵攻していた連合軍がロシア首都サンクトペテルブルクに迫ろうとする中、ついにロシア皇帝アレクサンドル3世は連合国側の要求をすべて飲み込む講和条約の調印を承認。

ナジュド王国はここに独立を達成し、同時にロシアから合計1,382万£もの賠償金を獲得。これまで税率を最高の値に置いていてもなお赤字が止まらず、債務不履行状態が続いていた中で、ようやく財政再建を実現できるだけの状況を作り出すことができるようになった。

多くの国民が、この勝利とその報酬に歓喜した。

この財源は、きっとこの国の立て直しと復興、そして経済的な復活とに使われることだろう、と確信していた。

 

しかし、保守党党首、サダルディーン・イブン・ハリルは、そのときこの国で唯一、この勝利の先にある真なる目標を見据えていた。

 

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「ーー先達て、フランス共和国より届けられた、彼らの勢力圏入りを求める書簡に対し、拒否されたと聞きましたが」

政権幹部の一人、ヒシャム・アル・ウラヤンの言葉に、ハリルはこともなげに頷いた。

「ええ。我々はようやくロシアの支配から脱したのです。今また、どこかの列強の傘下につくつもりはありません」

「しかし、フランスの勢力圏はあくまでも関税同盟ーー我らを従属下に置くものではなく、利益も大きい。ナジュド単独の市場だけでは決して繁栄できないことはハリル殿も理解されているかと思います。

 それに、これは要望ではなく、要求です。彼らのそれを蹴ったことで、フランスは我らに対する心証を大きく損なうことになるでしょう」

「だからこそです」と、ハリルは鋭く言い放つ。「そういった考えを彼らが持つ以上、結局は我々を支配しようという魂胆があることは間違いありません。ロシアの時と同様に――いつか必ず、我々に災いをもたらす」

「しかし実際我々は彼らに借ります・・・ロシアからの独立戦争直後、返しきれぬ負債を全て補償してくれたのはフランスではありませんか」

ウラヤンはなおも抗弁しようとハリルに迫るが、それをハリルは冷徹な瞳で睨み返す。

「貴殿は随分とフランスの肩を持たれるのですね。まるで、何か繋がりがあるかの如く・・・」

ウラヤンは怯み、震える声を絞り出す。

「ーー私はこの国の国民が、豊かになることを求めて・・・」

「矜恃なき繁栄に正義はありません。我々はこれ以上、物質的欲望を理由に誤った道を進むべきではありません。陛下もそのことを良く理解して下さっておりますよ」

「ーー陛下はまだ若く、御心も病まれておられる。貴公は陛下を傀儡とするつもりか」

「不敬なーー衛兵!」ハリルは部屋の外に向けて声を放つ。それに応えて、武装した衛兵たちが部屋に入り込んでくる。「彼を連れて行きなさい。少し、疲れているようだ」

衛兵に肩を掴まれながら、ウラヤンは吐き捨てる。

「・・・国も、国民も、決して施政者の駒ではない。アル=ヒジャージの下ならば、このようなことにはならなかっただろう」

衛兵もウラヤンも去り、一人になった部屋の中で、ハリルは独り呟く。

「我々が我々であり続けるためには、そうしなければならないのだ。我々は誰にも縛られぬ。信仰の過ちを正しく解き直し、砂漠の中に浮かび上がった真の信仰の王国として、私はこの国を正しく導く責務がある。

 たとえ、他の誰もがそれを理解しようとせずとも・・・」

 

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1925年夏。

リヤドの街に、厳重な警備と共に一人の来客があった。

「ーーこうしてお会いするのは初めでですな、ハリル卿」

ハーバート・ヘンリー・アスキス。15年前の地中海戦争ーーナジュドにとっての災厄の戦争ーー時代に英国首相兼戦争大臣としてこれを指揮する立場であった男。現在は政界を引退しつつも、いまだに高い影響力を用いて非公式の外交任務に携わっているという。

「かつては貴国に深い傷を与えたことは申し訳なく思っている」

「いえ。その後は逆に、我々の独立を支援して頂いたのだ。感謝こそすれ、恨むつもりはありません。

 故にこそ、此度もまた」

「ああ」

ハリルの言葉に、アスキスは頷く。

「貴公の望みーー聖地メッカメディナの奪還が為、エジプトへの侵攻を行う支援について、全力で引き受けよう」

「エジプトへの攻撃に対しては、かの国と防衛協定を結ぶフランス、オーストリアが介入してくることが予想されるが、最も強敵と言えるフランスは今まさにスペインやオランダが後援するアフリカ植民地での独立運動に直面している状況」

「我々の助力のみで奴らを全て打ち倒すことは十分可能だろう」

自信満々に告げるアスキス。ハリルはしかし、目を細め、声を低くして尋ねる。

「しかし一点、確認はしておきたい。我々はフランスのみならず、あらゆる外国勢力の従属下につくことを望みません。今後貴国との関係を重視し、投資権の独占的な付与も継続するつもりではありますが、貴国の勢力圏に加わることなどは、望まずに頂ければと思います」

「もちろんですよ、閣下」アスキスは親しげな笑みを浮かべた。「我々は中東はアラブ人のための土地だと理解している。その権利を毀損するようなことは望んでいない。安心したまえ。我々は紳士の国であり、ロシア人やフランス人よりもずっと、正直で誠実であることを保証しよう」

そう言いながらアスキスは右手を差し出す。ハリルも少し迷いながらも手を差し出し、それを握り返す。

「ーー分かりました。貴国を信じましょう」

 

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1925年10月4日。ナジュド王国はイギリスと共にエジプトに宣戦布告。その管理下にあるイスラム教の聖地メッカ及びメディナを管理するヒジャーズ太守領をナジュドに引き渡すよう要求した。

これに対しエジプトと防衛協定を結ぶフランス共和国、オーストリア帝国がそれぞれイギリス・ナジュド同盟に対し宣戦布告。先の第二次世界大戦=ナジュド独立戦争終結からわずか3年で、再び世界は大きな戦乱へと巻き込まれていくこととなる。

 

開戦直後、ナジュドとエジプト・ヒジャーズ国境線上にはすでにフランス、オーストリアの主力が詰めかけていた一方、イギリスの軍隊はまだ到着していなかった。エジプト領を通って地中海から兵を送り込めるフランス・オーストリア軍に対し、英国軍は喜望峰を回って兵員を輸送しなければならないため、これは必然の事態であった。

「緒戦が何よりも重要だ。全てを撃退しようと思わなくて良い。戦略的撤退を繰り返しつつ、少しでも英軍到着までの時間を稼ぐのだ」

先の独立戦争でも活躍したナイディ将軍指揮の下、ナジュド王国軍は敵連合軍の猛攻に何とか耐え抜いていく。

何度かの敗北を経て、ナジュド本土への敵軍の侵攻をある程度は許しつつも、決定的な敗北に至ることは何度か踏みとどまっている状況。

そんな中、ついに11月末頃、イエメンの地に英軍主力が上陸する。

あとはもう、一方的であった。仏墺の2列強が共に参戦しているにも関わらず、英軍ほぼ単独で次々にこれを撃退し、イスラームの故地を蹂躙しながら北上していく。

いよいよ、エジプト本土への侵攻を開始する。

だが、ここに来て、敵連合軍の抵抗の度合いがより一層激しくなっていった。フランスも自身の同盟国でありスエズの利権を持つエジプトを敗北させることは、自身の戦略上決して許されることではなかった。

戦線は膠着。エジプトに対する賠償金なども要求しているため、その本土の一部でも占領できなければ、こちらの要求を一部でも認めさせる交渉のテーブルにつかせられない。

そうこうしているうちに、ロシアからの賠償金支払い期間が終了し、莫大な赤字が発生。上限を超えて用意していた金準備がみるみるうちに溶けていき、一瞬で借金状態に突入する。

このままでは・・・長くは持たない。

しかしこの期に及んで白紙和平は、認めるわけにはいかない――

執務室で一人机に向かうハリルの額には深い皺が刻まれ、その目は珍しく焦りで揺れ動いていた。

そのとき、突然扉がノックされた。ハリルが入室を許可すると、彼の副官であるアリーが緊張した面持ちで入ってきた。

「たった今、入った情報です。英軍の別働隊が、フランス及びオーストリア本土への上陸を成功させたとのこと」

「ーー本当か」

思わず顔を上げたハリルの表情は、アリーにとっても見慣れないほどに感情が露わになっていた。

「すでに戦線から仏墺両軍の一部撤退の動きが伝えられております」

「よし・・・全軍に伝えよ。我らが勝利は目の前だ。全勢力をここに賭けよ!」

 

形勢は逆転した。間も無くしてオーストリア、フランスが次々と戦争から離脱することが報じられ、戦線にはエジプト軍だけが居残る形となった。

ナイディ将軍はじめナジュド王国軍は一気に攻勢を仕掛けエジプト軍を押し込んでいく。

その勢いは止まることを知らずついにパレスチナ地域を全制圧。

のみならずシナイ半島全域も制圧し、エジプト首都カイロすら視野に入るほどにまで侵攻を進めていった。

仏墺軍との戦いを終えエジプト戦線に戻ってきた英軍の力も借り、総勢15万の兵で襲いかかる。

 

エジプトももはやこれ以上の抵抗は不可能だと悟り、ナジュド側が提示する条件全てを呑み込む形で同意。

かくしてヒジャーズ太守領はすべて、ナジュド王国の支配下に入ることとなった。

 

だが、これで終わりではない。

メッカ、メディナの両聖地は、サウード家が直接支配しなければならない。

オスマン帝国時代からその支配を黙認し、守護者としての責務を放棄してきたハーシム家にそれを任せることは出来ない。

かくして1927年7月6日、先の戦いの終戦からほぼ間髪おかずに、ナジュドはヒジャーズの「併合」を求めて宣戦布告を行う。

諸外国の介入はなく、ヒジャーズはただひたすら一方的に蹂躙された挙句、10月13日に降伏。

ここに、ナジュドとハーイル、そして両聖地を有するヒジャーズの全てを領有する「サウード家のアラビア王国」サウジアラビアが完成する。

 

ついに、ハリルはその野望を達成した。

すべての隷属を脱し、自由と繁栄、そして矜恃の全てを有する国を、ここに誕生させたのである。

 

 

エピローグ

サウジアラビア成立後、ハリルは首相の座を後任に引き継ぎつつ、国家の経済的立て直しに尽力した。

その基盤となるのが国土にて豊富に取れる石油。世界最高水準の利益率を出しながら、積極的な建設を進めていく。

そしてここから得られる利益を最大化するための最後の改革も断行。共産主義者と異なり穏健な社会改革を志向する社会民主党を政権内に取り込み、利益配当に課税する新法を制定。

さらに輸出品への課税を強化する目的で保護貿易も制定し、国家の利益の最大化を図った*1

これらの改革を経て迎えた1936年。

単独でGDPは267万£まで上がり、最終的には国家ランキング37位でのフィニッシュという形となった。

これからもサウジアラビアは大国の間で自立を保ちつつ、少しずつその力を蓄えていくことになるであろう。

 

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――とまあ、サウジアラビア成立というロマンを求めるルートも進んだものの、やはり独立市場では厳しいのは確か。

ここからは、1922年のロシアからの独立直後、フランスの求めに応じてその関税同盟傘下に加わったルートの終着点を確認していく。

 

このルートの場合は豊富な需要に応える形で石油生産の生産性はさらに上昇を続け、これを専用で取り扱う半国営の石油企業サウジ・アラムコは驚異的な生産性を叩き出す。

この事業に携わる資本家から技師、機械工に至るまで、皆安定して豊かな生活を送ることができるようになっている。

それゆえに、生活水準世界ランキングでも圧倒的1位。

GDPは767万£までしか成長しなかったものの、国民一人当たりでは同じく圧倒的な差をつけて堂々の1位。

「世界で最も幸福で豊かな」思いをその国民に味わわせることはできたと言えるのではないだろうか。

 

さらにキャンペーン終了後も1950年代まで開発を進めていった結果、最終的に石油会社と掘削リグの生産性が恐ろしいレベルにまで成長。

この2施設以外には誰も就業せず、百姓・失業者・求職者すべてほぼ0。職業構成も掘削リグで働く機械工が1位という状況にまで極まることとなった。

GDPも世界29位の2,300万£近くにまで成長し、1人当たりGDPでは2位に2倍近い大差をつけるほどに。

下層階級でも平均生活水準が「安定」に達しており、こんな国にわたしも住みたい。

 

不毛な国を世界最大の経済大国に・・・することはできなかったが、それでも理想的な国家にすることはできたのではないだろうか。君主制は維持されており宗教勢力の力も強いが、選挙制度や女性参政権・集会の権利などは認められており自由も決して少なくはない。

ただし秘密警察はある。

 

ある意味こういう国家を作るのがVictoria3の醍醐味でもある。

今後もまた、こういったちょっと特殊な内政プレイもしていきたいと思う。

 

それでは、また別のシリーズで!

 

 

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*1:ただこの選択は割と失敗だったように思う。やはり自由貿易による貿易取扱量や貿易にかかる行政コスト減の効果は馬鹿にできず、関税収入よりもデメリットの方が大きかった印象。

「魚と羊しか獲れぬ国」ナジュド実質非拡張プレイ・前編(1836-1899)

 

史実のサウジアラビアが、あのような不毛な土地から石油の発見を通して一気に経済大国へとのし上がった、その再現をしてみたいと思ってやってみた。

よって、縛りルールとして「史実サウジアラビアの領土」以上の拡張を行わないことを定めた。エジプト支配下のヒジャーズは最終盤まで奪い取れなかったため、実質的なナジュド+ハーイルの2州縛り。ハーイルはナジュド同様に不毛な土地のため、ほぼ非拡張縛りに近い。

資源は魚と家畜(ここでは多分、羊)だけ。あまりにも不毛なこの土地で、本当に経済大国にのしあがれるのか。

実に無謀な挑戦を、最後まで見守って頂ければ幸い。

 

目次

 

Ver.1.8.6(Masala Chai)

使用DLC

  • Voice of the People
  • Dawn of Wonder
  • Colossus of the South
  • Sphere of Influence
  • Pivot of Empire

使用MOD

 

後編はこちらから

restorynotes.com

 

不毛の国

ナジュドとはアラビア半島中央部に位置する高原地帯。古くから遊牧民ベドウィンが放牧を中心に生活を営むだけの文字通り不毛の土地であった。

取れる資源は魚と羊だけ。これは隣のハーシム(ジャバル・シャンマル王国)を征服しても変わらない。

 

しかし18世紀になるとこの地でイスラム教改革運動を始めたムハンマド・イブン=アブドゥルワッハーブとこれを保護したリヤドの豪族ムハンマド・イブン=サウードによるワッハーブ王国第一次サウード王国)が成立する。

一時はメッカとマディーナを含むヒジャーズ地方を陥落させるほどの勢力を誇ったこの王国も、やがてエジプト総督ムハンマド・アリーが遣わした息子のイブラヒム・パシャによって壊滅させられ、王族のほとんどがイスタンブールへと連行され、処刑されてしまった。

 

ゲーム開始時点でのナジュドは、このときの王族の生き残りであったトゥルキ・ビン・アブドラ・アル=サウードが1824年にリヤドで復興させた第二次サウード王国を指す。アブドラ・アル=サウードは1834年に亡くなっており、1836年1月1日時点のナジュド君主はそのアブドラの息子であるファイサル・ビン・トゥルキ・アル=サウード。第一次サウード王国滅亡後に父と共にカイロに連行された経験も持つ男だ。

史実ではこの第二次サウード王国は、北方のジャバル・シャンマル王国を支配する豪族ラシード家によって滅ぼされることとなり、現在のサウジアラビアは19世紀末に再度復興した第三次サウード王国である。

もちろん今回のプレイでは再度の滅亡は迎えさせない。まずは憎きラシード家のジャバル・シャンマル王国を開始早々滅ぼしたいのだが・・・

オスマン帝国が「守護」態度を取っており、攻め込めばほぼ確実に救援に駆けつけてくることが予想される*1

まあ良い。どうせオスマン帝国はのちにエジプトととの間で戦争を始め手一杯になることだろう。それまでは内政を進め、時を待つのみだ。

 

内政と言っても、やることは限られている。初期財政は雀の涙ほどで、まともな産業もないため消費税も期待できない。建設局1つ建てただけで一瞬で借金地獄に落ちるため、今後相当長い時間を建設局なしで過ごすこととなる。

本当に今回のプレイは全くの苦行でしかなかった。本来、ナジュドでプレイするときはさっさと海軍を1隻だけ作り、イエメン地方の兵力0の国(ラヒジュなど)に上陸作戦を仕掛けて制圧。古代ローマ人に「幸福のアラビア(Arabia Felix)」と呼ばれた肥沃なイエメンを拠点として拡大していくのが定番である。

「定石」通りに拡張したバージョン。開始早々から拡張しまくって5年くらいでこれくらいは領土を広げられる。首都もそのままイエメン(アデン)に遷してしまうのが良いだろう。

 

しかし今回はこれを封印。ジャバル・シャンマル王国自体は1840年に早くも滅ぼしてハーイルの土地を手に入れはしたものの状況はさして変わらず、この圧倒的無生産領土で数十年の忍耐の時を迎えることとなる。

1870年時点での財政もこの程度。建設局は相変わらず建てられていないにもかかわらず赤字。

 

それでも、数少ない資源を用いて交易を繰り返していくことで、少しずつ取引所に勤める商店主たちが成長し、生活も安定、政治力も獲得し始めることに。

1860年代の前半には彼らを中心とする定住民*2が最大の利益集団となっている。

首長も初期のファイサル・アル=サウードから、スンナ派ウラマーを支持基盤とするその息子サウード・アル=サウードに代替わりしているため、スンナ派ウラマーと一緒であればシャイフ(地主)を排除して正当性100の連立政権を作れる状態に。

そしてこのタイミングで、この定住民の指導者が「市場自由主義者」イデオロギーを持つ人物へと交代。

ここから、不毛の国ナジュドの「改革」が始まる。

 

 

躍進の時代

リヤドの郊外ある古いモスク。その一角に位置する高位聖職者しか入ることを許されない閉ざされた書斎の中で、二人の男は額を突き合わせていた。

「先達てのロシア勢力圏への加入について、商人たちの見解はどうなっていますか?」

若くして有力なウラマーの一人となっていたハリル・アル=ウラヤンの言葉に、対峙する男は頷きながら口を開いた。

「今のところは歓迎するムードが大半だ。ロシアはこの勢力圏に属する国々が勢力圏外の国家と積極的な交易を行うことに前向きで、これを支援する策を講じている。それは我々商人たちにとっても望ましい状況であると言えるだろう」

「そうですね」と、ウラヤンも頷く。「今回、ロシアの圧力によって我々はその傘下に入ることを強制されました。元々の庇護者であったオスマン帝国が改革の敗北やエジプトとの戦争の敗北で弱体化する中、我々は新たな庇護者を求めざるを得ず、この圧力に抗うことはできませんでした」

勢力圏入りを求めてくるロシア。拒否することもできるが、そうなると関係が絶望的なまでに崩壊する。実質的には強制的な要求であった。

 

「しかし、商人たちあなた方とは異なる見解をもって、私もまた、この状況を決して悪いものだとは思っていません。ロシアそのものはまだ権威主義が色濃く残りますが、それでも西欧に近いその国の影響を通して、我が国の自由主義の発展も期待できることでしょう。

 私たちがそうであったように、この運動を通じて私たちの同志をより多く増やしていくことができるはずです」

Ver.1.8から改変された政治運動のシステム。それぞれの政治運動が特定のイデオロギーを持ち、圧力を与えている各利益団体にそのイデオロギーを持った指導者を生み出しやすくしていく。今回はこの自由主義運動の盛り上がりによって、各利益団体から市場自由主義者や民主主義者が生まれやすくなっている。

 

「改革は、この国の発展において必要不可欠です。陛下は私が何とか説得しましょう。アル=ヒジャージ殿にも、ぜひご協力をお願い致します」

「もちろんだ」と、男は応える。今や、この国で最も力を持つ商人たちを纏め上げるその男の名はタウフィク・アル=ヒジャージ。力強い眼差しでウラヤンを刺し貫く。

「だが、民主主義は必ずしも我々の優先事項ではない。

 その点で協力する代わりに、我々の求める改革にも協力してもらうぞ」

 

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1870年9月1日。

まずは民主主義者ウラヤンの求める選挙制度の導入が決定。

1871年3月1日に実施された第1回選挙では、公式には参加していないがウラヤンらが支援する自由党勢力が勝利。タウフィクが党首を務める自由貿易党も2番手につき、この両党による連立政権が発足する。

続いて1872年には官僚の選出方法をこれまでの世襲制から選挙制に改め、1873年には農奴制を廃止して農民の土地所有を認めるなど先進的な改革を断行。

これらはすべて、これまで政治の中心を担い続けてきたシャイフらの権力基盤を切り崩す結果を招き、改革に向けた更なる下地を作ることに成功した。

そして今度は、タウフィクら市場自由主義者の要求を飲む番だ。

1874年に自由貿易法を制定。関税をすべて撤廃し、積極的な対外交易を進められる制度を取り入れた。

1876年にはレッセ・フェール法を制定。資本家らがより積極的な投資を行える環境を整え、一部のベドウィン人資本家が少しずつ海外の施設を購入するようになっていく。

続いて彼ら改革者たちは、税制度に手をつけることも検討し始める。これまで貴族たちには免除されてきた税を平等に徴収する形に改め、彼らの特権を剥奪・弱体化させるのを狙うとともに、全体的な税収のアップを図るものである。

しかしその改革を進めるさなかに、その報せが飛び込んできた。

 

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「ーーロシアが我々を保護国にすると?」

「ええ」ウラヤンは不安気な表情を浮かべながら告げる。「本当に唐突に、前触れもなくそれは決定されました」

主権帝国アイデンティティを持つ勢力圏は、メンバーを拒否権なく悪名もなく唐突に従属国化できる凶悪な能力を持っている。

 

「我々は保護国ということでその自治や独自外交は許されますが、市場は一体化され、生産物も資源も共有されることとなります」

「なるほど・・・」ウラヤンの説明を受け、タウフィクは暫し、思案する。

「ーーだが、必ずしも悪くはなさそうだな。いずれにせよ、ナジュド単独の市場だけではあまりにも限界があった。ロシア市場の潤沢な資源を用いて、大量の市場に対してナジュドの製品を売りつける。市場の商品の輸出入を我々が自在に担えるようになることも、大きなメリットだ」

自分のものじゃない商品を売りさばき、大量に利益を得る。この市場共有システムは割と非現実的で個人的には微妙。

 

「それに、市場が共有されるということは、同じくロシアの従属国となったオマーンやホルムズのベドウィン人たちの、リヤドへの移住も期待することができるだろう。この状況は我々にとっては発展の礎にさえなり得る状況だ」

「それは、確かにそうですが・・・」と、ウラヤンは納得のいかない様子で言い淀む。「しかしこれで我々は明確に、ロシアに従属する立場となってしまいました。我々は自由を求めて改革を進めてきましたが、今後は彼らの意向次第でその自由を失いかねない状況に陥ることとなります。意に沿わぬ戦いに参加させられることや、最悪の場合、彼らの国の一部として吸収される恐れもあるでしょう。

 今、我々がこれに抗う方法はありませんが、それでも常に最悪の事態を想定して備えておく必要はあるかと思います」

ウラヤンは真剣な眼差しでタウフィクを見据える。タウフィクはそれを受け止めながらも、自嘲気味に口の端を吊り上げながら、肩をすくめた。

「――そんなことを言える余裕が、この国にあるはずもない。あるものを利用し、危険な賭けに出て突き進むしか道がない。

 何しろ我々のこの国では、ただ黙って立ち尽くしているだけではいつか茫漠なる砂の渦の中に呑み込まれてしまうだけなのだから」

 

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タウフィクの予想通り、ロシアの保護国化それ自体は、ナジュドの飛躍的な発展の糧となった。これまではナジュドの単独市場では作っても売ることのほとんどできなかった家具や工具を積極的に生産し、GDPは40年前のおよそ10倍となる83万£にまで上昇。

これらの成長を経て1879年の第3回選挙ではついに自由貿易党が勝利。タウフィク・アル=ヒジャージは首相として、改革の先頭に立つこととなった。

この頃には定住民勢力と共に自由貿易党を形成する実業家集団の指導者に、タウフィクの弟である民主主義者のハサン・アル=ヒジャージが就任。

さらには自由党(知識人勢力)の党首も市場自由主義者となるなど、自由貿易党・自由党の改革派連立政権の結束と影響力は更なる高まりを見せることとなる。

これを受けて、改革は更に進んでいく。

1880年には人頭課税法が成立し、翌1881年には奴隷制も廃止

そして1882年には女性の権利の拡大も進められ、その財産権が認められることに。

この事態には、改革派でありながらも敬虔なワッハーブ派信徒でもあったウラヤンも難色を示し、タウフィクらに抗議を行う場面もあった。

しかし、もはや彼ら宗教勢力の力を借りなければ政権を維持できない状況でもない。既に彼らは与党の座から追放されており、アル=ヒジャージ兄弟を中心とした改革派勢力だけで政権は高い安定感をもって運営されていた。

そしてその改革の波は、制度法律だけでなく、国家のあらゆる分野にまで広がりつつある。

伝統主義者、宗教勢力を除く多くの国民が西洋の、特にロシア様式の服装を導入。

MOD「Western Clothes: Redux」導入で使用可能となる特殊ジャーナル。進歩的な利益集団の勢力の増大に合わせて進捗が進み、達成すると多くのPOPが洋装化することとなる。

 

「伝統主義者」であったサウード・アル=サウード国王にもこの波は及び、洋装を身につけたまま臨んだサンクトペテルブルクでの会談において、ロシアを中心とした西洋の「承認」を得ることに成功。

力をつけてきた資本家たちはロシア勢力圏内の各国へ積極的な投資を進め、今や自身のGDPの8割以上に相当する額の海外投資を行っている。

特に隣国オマーンに対する投資は活発に行われ、そのGDPの4割超をナジュドの資本家が所有している。ただしナジュド自身もそのGDPの6割超を海外資本家に所有されてもいる。

 

ナジュドは今、間違いなく飛躍していた。

1890年代に入ったタイミングでは、その平均生活水準が世界1位に輝くほど、圧倒的に。

しかし、そんな彼らのもとに、「危機」が訪れる瞬間がやってくる。

 

 

国家の危機

1892年、欧州。

着実にその勢力を拡大させつつある国家が、更なる賭けに出ようとしていた。

「ーー今や、我らがプロイセンは、この北ドイツのほぼ全域を直接支配下に収め、南ドイツのバイエルンなども傘下に加わっております」

「我々は現行のドイツ関税同盟という枠組みを超え、統一された一つの政治体、すなわちドイツとして生まれ変わるべき時が来たのです」

「そのために障害となるのがかの国ーーフランスというわけだな、キールルフ首相」

「その通りです、陛下。しかし、恐るることはありません。今や、我らがプロイセンの陸軍力は世界1位。対するフランスは、かつてこそ世界最強の陸軍国家と呼ばれていた時代もありますが、今や内戦を繰り返した結果、軟弱なる共和制国家と成り下がり、取るに足らぬ存在となっております」

「さらに吉報が御座います。我々のこの動きに、かのロシア帝国が賛同するとの由」

「ロシア・・・かつてのオーストリアとの戦争では、逆に奴らの側についたというのに、信用できるのか?」

「確かに、彼らはかつての敵であり、そしてまた、今もなお我らを敵対視しております。しかし同時に、彼らはそれ以上にフランスのことを敵視しているとのこと。この戦争においてその南部の領域を解放させ、フランスを弱体化させることを条件に、参戦を受け入れてくれました」

「なるほど。敵に回せば実に厄介だが、味方にすれば頼もしい。奴等の軍の通り道を確保し、フランスへその物量をすべて叩き込んでやろう。

 それ以外に考えられる敵はいるか?」

「は。フランスの同盟国であるエジプトが、敵に回る可能性はあるでしょう。しかし奴らももちろん、取るに足らぬ存在。この戦い、万に一つも敗北する理由はあり得ませぬ――」

 

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「ーー話は聞いたぞ、兄貴」

そう言って首相執務室にノックもなしに入ってきたのは、王国軍の総司令官を務めるタウフィクの弟、カーリド・アル=ヒジャージであった。

「ロシアが始めた戦争に、我々が強制的に参加させられたこと。そしてその結果、我々は国境を接するエジプトと戦闘状態に陥ったこと」

「ああーー」弟の無礼な対応を気にするでもなく、タウフィクは冷静に返す。「エジプトは世界9位の陸軍兵力を誇る大国。対する我々はその10分の1の軍隊しか保有していない」

「実に、絶望的な状況だな」

言葉とは裏腹に、カーリドの口元には笑みが広がっていた。それを見て、タウフィクもフ、と笑みをこぼす。

「とは言え、戦いの主戦場はあくまでも欧州だ。エジプト軍も主力はそちらに移しているようで、アバリム連山に重なるようにして形成された戦線には大した数は用意されていない」

「成る程な。防衛に徹すれば、これを守るのは決して難しいものではない、というわけだな」

「その通りだ。とは言え、時間が経てば敵軍も少しずつ援軍を送り込んでくるだろう。相手にはフランスだけでなく、その友好国であるアメリカ合衆国も参戦しているとの情報もある。今のところは援軍の数も大したことはないようだが、対する我らが宗主国様たるロシアは助けを寄越すつもりもないらしい」

「やるからには徹底して奴等を痛めつけ、『これ以上ここに関わりたくない』と思わせてやれ。どうせ我らの土地は得るものも少ない不毛の土地だ。余計な損害を負うだけだと思い知らせてやれば、敵もそれ以上は無駄に血を流そうとしないだろう」

「承知した」

カーリドは力強く頷く。

「アッラーの名において。愚かなる侵略者共に、砂漠の民の恐ろしさを思い知らせてやる」

 

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1892年11月。

エジプト-ナジュド国境にて繰り広げられた激戦は、地の利を生かすナジュド軍の連戦連勝で、着実に敵兵の数を削り取っていく。

途中、フランス軍も参加し、ナジュド軍の2倍近い軍勢によって攻勢に出ようとする姿勢も見せたものの、これもまた、カーリドの決死の防衛線によって何とか食い止める。

こうしてナジュド王国軍が自身の国土を防衛し続けている間、欧州では両陣営で150万近い兵士が戦い、そして60万近い戦死者を出しながら激しい攻防戦が繰り広げられ続ける。

だがこの均衡もやがて、1893年末に向けて少しずつフランス・アメリカ・エジプト連合側に優位に推移していくこととなる。

 

「――カーリドが敗北したと?」

「ええ。山岳を利用して2ヶ月近い抵抗を続けておりましたが、ついに敗北。現在はブライダの街まで撤退しつつ、態勢を整えようとしているところです」

「さすがに、物量の差も出てきつつあるな。これ以上の長期戦は苦しいが――」

「失礼します!」

重苦しい空気が支配しそうになっていた作戦会議室に、慌てた様子の伝令が飛び込んできた。彼は強張った表情で報告する。

「――プロイセン軍、米仏連合の降伏勧告を受諾。イギリスが仲介役となり結ばれたロンドン条約によって、この10年間の間にプロイセンが併合した全ての国の解放と賠償金支払いとが決定されました!」

「――そうか」

タウフィクも思わず肩の力を抜き、安堵の息を漏らす。

「間に合ったか。カーリド、良くやった・・・」

しかしその目は、その先にある『限界』の存在をただ見据えていた。

 

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王国の危機は去った。

しかし、今回の事態について、改革派の政権与党の運営を非難する意見が、ここまで抑圧されてきた保守派勢力から一斉に唱えられることとなった。

特に、タウフィク・アル=ヒジャージ首相の後ろ盾であった商工業者たちの支持が急速に失われていったことは痛手であった。彼らは戦時中の米仏艦隊による経済封鎖によってロシアおよび世界の市場との接続を断たれたことで、経済的な苦境に立たされていたのである。

結果、彼らはタウフィク・アル=ヒジャージを引退に追い込み、新たに「伝統主義者」のサダルディーン・イブン・ハリルを自分たちの指導者として擁立する。

さらに実業家集団の指導者でもあったタウフィクの弟ハサンも追われ、これもまた彼らの政策とは真逆である「保護主義者」サリム・イブン・アブ=ダッラーを迎え入れる。

政権与党の座を長らく保っていた自由貿易党は解散し、サダルディーン率いる定住民勢力はシャイフやウラマーと共に一度は消えていた保守党を復活。逆に改革派勢力の一員として自由党を率いていた知識人勢力は台頭しつつあった労働者勢力と手を組み、新たに急進左派政党を設立する。

1899年の選挙ではこの保守党が躍進し、勝利。

さらに同じ頃、保守的な考えを基調に持ちつつも、改革派を中心とした西洋化時代を黙認し続けてきたサウード・アル=サウード国王が崩御。

新たに国王として即位したタウフィク・アル=サウードはシャイフを支持基盤とする保守派筆頭格であり、ナジュド王国の政治状況は20世紀突入を前にして、大きな方向転換を迎えることとなったのである。

 

危機を乗り越え、ナジュド=第二次サウード王国は新たな局面を迎えつつある。

改革から、自立へ。

しかしその過程にはおそらく、数多くの血が流れることになるだろう――。

 

後編に続く。

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*1:と、思っていたが実は上記画面の予測のところを見間違えていたことにこの記事を書いている段階で発覚。試しにスタート直後のデータに戻って開戦してみるとオスマン帝国は別に参戦してこなかった。ついでに言えば上記で参戦予想が出ているヒジャーズも。ただ予測はあくまで予測なので、守護態度でかつ上記画像の選好も-20台程度なら用心して攻めない方が無難ではある。

*2:awak氏作成のMOD「Interest Group Name ImprovementInterest Group Name Improvement」を導入しているため、小ブルジョワの名称が変化している。同様に農村民も「遊牧民」、地主も「シャイフ」に変更されている。拡張プレイでは農業が主体になっても農村民が遊牧民のままなのはやや違和感があるが、非拡張プレイでは非常に没入感が高められてとても良い。